inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
THE WORLD IS EXPRESSED BY THE IMPRESSIVE WORDS
ブログトップ
タグ:Eir Aoi ( 20 ) タグの人気記事
[PART2] Eir Aoi Special Live 2018 "RE BLUE" at NIPPON BUDOKAN
久しぶりのライブということで、そのパフォーマンスからはアーティスト藍井エイルの新しい姿を見せたいという気持ちが伝わってきました。そのひとつが、黒いエレクトリック・ギターを弾きながら歌った「KASUMI」です。ギターは活動休止中に練習していたそうな。また、ステージに6人のパフォーマーを迎えて、ロックの音にエンターテインメントの要素を加えます。「アクセンティア」では、パフォーマーがフラッグ・パフォーマンスを披露しました。続く「レイニーデイ」では、ステップを踏みながらハンドクラップで会場を盛り上げます。さらに「GENESIS」で大きくて長い布を広げたり上下に振ったりして、ダイナミックな演奏を視覚的にも表現しました。最後は、絡み合う布に呑み込まれるようにして彼女が奈落に姿を消しました。
b0078188_18070249.jpg
ステージではエイルバンドが「GENESIS」のアウトロを演奏します。ほとばしる音。プログレを思わせるテクニカルで重厚な演奏が会場を支配し、このライブのサウンドを支えるメンバーの凄さを改めて感じさせます。ダイナミックな演奏を存分に味わった後、間髪入れずに響くのは「シューゲイザー」のイントロです。肌をざらりとなで、心まで呑み込むような、暴力的とも思えるメロディが特徴的な曲です(書いたのはGLAYのHISASHI)。黒い衣装に着替えた彼女が登場します。ハイトーンで歌うサビは圧巻です。

Eir Aoi Special Live 2018 "RE BLUE"
2018-08-16 at NIPPON BUDOKAN

約束/IGNITE/AURORA/アヴァロン・ブルー/MEMORIA
アカツキ/KASUMI/アクセンティア/レイニーデイ/GENESIS
シューゲイザー/流星/ラピスラズリ/翼/シンシアの光/INNOCENCE
ツナガルオモイ/虹の音/シリウス/ヒトカケラの勇気
ライブの終盤は、最新シングルの「流星」を披露すると、「ラピスラズリ」「翼」「シンシアの光」「INNOCENCE」といったお馴染みの曲を続けて演奏します。「ツナガルオモイ」を聴いていると、「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」のときに、この曲の途中で彼女が歌えなくなったことを思い出しました。あのときと同じようにハンドクラップで盛り上がりながら、表情は大きく異なります。

「ツナガルオモイ」から「虹の音」へのつながりも、Last Blueを想起させました。この曲で歌われる「ありがとう」は、同じ言葉でもシチュエーションによって異なる意味を持ちます。「虹の音」は、Last Blueの最後に歌われた曲であり、「さようなら」を込めた「ありがとう」でした。けれどもRE BLUEでは「待っていてくれてありがとう」という意味を感じました。未来へ向かうパフォーマンスは、やはり心を熱くさせます。音楽家としてのキャリアを閉じる場面に次々と遭遇する中で、彼女の活動再開のニュースはとても嬉しかったし、その時の気持ちがライブを観ながら再び湧き上がってきました。

アンコールでは、「RE BLUE」とプリントされたTシャツを着た彼女が「シリウス」を歌います。パフォーマーも再び登場し、演奏に華を添えました。そして最後に披露された曲は「ヒトカケラの勇気」です。「流星」と「約束」とともに最新シングルに収録されている曲であり、どちらの曲ともタイプが異なり、明るく突き抜けるような雰囲気が気持ちを盛り上げます。駆け抜けてゴールテープを切るような、走りきった感じを与えてくれました。パフォーマー、バンドメンバーとともに挨拶した後、彼女はひとりステージに残ります。彼女のために青くデコレートされたマイクをスタンドに戻し、その肉声を観客に届けると、ステージから去りました。それは、次のステージに向けて歩み出す一歩でもあります。次のシングル「アイリス」を10月にリリースすることも発表されました。RE BLUEというひとつの始まりが終わり、同時に新しい道が目の前に開かれます。素晴らしいライブでした。
2018.08.21
[PR]
by mura-bito | 2018-08-21 21:32 | Music | Comments(0)
[PART1] Eir Aoi Special Live 2018 "RE BLUE" at NIPPON BUDOKAN
予定されていた開演時間の5分前。鼓動を思わせる音が響き、その音に呼応して、ステージ奥の中央で青い光が点滅します。抜け殻のようだったステージに、生命が宿ったかのようです。光が膨らむと、その中に蝶を模した「EIR」のロゴ・マークが浮かびます。やがて会場の照明が消えます。点滅する青い光を映していたスクリーンには、これまで発表されてきたシングルのミュージック・ビデオが次々と映っては消えます。
b0078188_18015027.jpg
音と映像の奔流は予告なしに止まります。ピアノの音が流れ、「約束」のイントロが響くと、記憶は一気に2018年2月8日に遡ります。突如として発表された活動再開。ミュージック・ビデオが公開され、止まっていた時計の針が再び動き出したことを思い出します。この曲から、藍井エイルの1年9ヶ月ぶりのライブ「Eir Aoi Special Live 2018 "RE BLUE" at NIPPON BUDOKAN」が始まります。美しい旋律と力強いリズムに包まれたイントロが終わると同時に、奈落から藍井エイルが姿を現わしました。スポットライトを浴びて輝く白い衣装は、あの日――「最後のライブ」の続きを思わせます。1年9ヶ月の空白をゆっくりと埋めていくように、歌が響き渡ります。

Eir Aoi Special Live 2018 "RE BLUE"
2018-08-16 at NIPPON BUDOKAN

約束/IGNITE/AURORA/アヴァロン・ブルー/MEMORIA
アカツキ/KASUMI/アクセンティア/レイニーデイ/GENESIS
シューゲイザー/流星/ラピスラズリ/翼/シンシアの光/INNOCENCE
ツナガルオモイ/虹の音/シリウス/ヒトカケラの勇気
「約束」を歌う彼女の声には、力強さとともに穏やかさも感じられます。胸を打つメロディに乗って、その奥に言葉がすっと潜り込んでくる。初めて聴いたときから素晴らしい曲だと思っており、文字どおり何度も聴いています。RE BLUEではどのように響いたのか。この曲は「活動再開後の最初のライブの1曲目」という特別なシチュエーションにぴたりとはまりました。これは二度とない機会であり、二度とない体験だったと思います。演奏が終わって暗くなってもまだ夢でも見ているかのような感覚に捕らわれていました。

光が戻ると、藍井エイルの衣装は青いドレスに変わっていました。そしてお馴染みの力強いフレーズとともに始まった曲は「IGNITE」です。観客席の熱が一気に高まるのを、目と耳と肌で感じました。その後も、彼女のライブを支えてきた「AURORA」「アヴァロン・ブルー」「MEMORIA」といった曲が演奏されます。

僕は「アカツキ」を聴けたのが特に嬉しかった。「最後のライブ」すなわち「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」で初めて披露された曲です。Last Blueでは最初で最後だろうと思わざるを得なかったのですが、その悲観的な推測は覆され、再びライブで聴く機会に恵まれました。エモーショナルに響く歌声と、イマジネーションをかき立てる歌詞が組み合わさって、その世界に聴き手を手繰り寄せます。曲の途中で彼女は、崩れ落ちるようにステージ中央で座り込み、光と闇の隙間にいるような姿を見せたのが印象に残りました。
2018.08.20
[PR]
by mura-bito | 2018-08-20 18:07 | Music | Comments(0)
藍井エイル「流星/約束/ヒトカケラの勇気」:異なる視点で「藍井エイル」を描き、リスタートというコンセプトを表現する
シンガー藍井エイルのリスタートは、ひとつずつギアを上げていくように、段階的に進みました。2018年2月8日に「約束」のミュージック・ビデオ(編集版)が公開され、4月22日に「流星」の配信が始まりました。そして6月13日、この2曲に新曲「ヒトカケラの勇気」と「流星」のインストゥルメンタルを加えたシングルがリリースされました。

ジャケットを見て感じた印象に残ったのは、暗めの青に包まれていることです。色の分類でいうと、おそらく藍色と呼べるのではないかと思います。アーティスト名に使われている、藍。これまで僕は藍色をもっと明るい色だと思っていましたが、実はこのくらいが藍色とされることを知りました。この色がシングルのジャケットのメイン・カラーとして使われていることは決して軽くなく、そして大きな意味があると思いました。
b0078188_22514645.jpg
「流星」は先行して公開されており、ダウンロードして聴いていました。音を重ねた上にスピード感を出す、パワフルなアレンジがとても印象的でした。配信開始から少し経って、ミュージック・ビデオがYouTubeで公開されました。映像を観たとき、藍井エイルはこれまでとは違うところにも目を向けようとしているのではないかと思いました。カメラは彩度の低い世界の中で闇に呑み込まれそうな少女を映し、そして彼女が走り出す姿をも捉えます。それは逃げているのか、立ち向かっているのか、あるいはまた別の意味を持っているのか。走り続け、坂を上り、階段を上ります。やがて行き着いた先に広がっていたのは大きな夜空と無数の星です。それを見上げた彼女は一筋の涙を流し、すぐに笑顔を見せます。エネルギッシュなサウンドの中で、さまざまな意味が浮かんでは消えていきます。



流星

初めて聴いたときから「約束」のメロディに心が締め付けられます。再始動のニュースとともに聴いたために、特に強く印象付けられたのでしょうか。こうして時間が経って改めて聴いてみても、やはり最初の出会いと同じレベルで揺さぶられます。これは、正真正銘、僕の好きなメロディであり、それを届けてくれた歌声に魅せられているということの証です。歌詞が異なれば違った印象を受けたのかもしれませんが、このメロディと歌詞は結ばれるべくして結ばれたのでしょう。その一期一会を祝いながら、心地好いメロディに心を預けます。

2月にアップロードされた曲および映像は2番をカットしたバージョンでした。一方、シングルに収録されたバージョンは2番を入れた完全版です。この部分が入ることで何が嬉しいかというと、違う言葉で美しいメロディを聴けるということ。同じメロディであっても言葉が変われば、感覚的なものではありますが、捉え方が変わると思います。日本語(というか母語)で綴られた歌詞なので、意味を噛み締めながら聴いているのでしょう。新しく聴いた中では、♪笑顔の朝も 涙の夜も 大切にしていけたら♪ という歌詞が印象に残りました。



約束

新曲「ヒトカケラの勇気」は、他の2曲とはまた違ったタイプの曲調であり、これもまた好きな曲です。明るくて気持ちいいロックというのが第一印象です。その明るさに触れると、心はじわりと温かくなり、やがて熱くなります。タイミングが異なればこの曲もシングルとしてリリースされていたのかなと思える雰囲気があります。まあ、3枚目のアルバム『D’AZUR』で僕が好きな3曲はすべてシングル・カットされていない曲なので、「ヒトカケラの勇気」も僕の個人的なアンテナに引っかかる曲なのかもしれません。

歌詞カードに書かれた彼女のメッセージによると、「流星」や「約束」が自分の過去や再始動に関する思いを込めたのに対して、それらから離れて純粋に前に進もうとしているのが「ヒトカケラの勇気」であることが窺えます。この3曲を並べて聴くと、リスタートというコンセプトを異なる視点で捉えることができるかなと思います。もちろん、別々に聴いて楽しんだっていい。点と点を結んでトライアングルを描くことで、ひとつの意味が浮かぶ、そういう受け止め方もできるのだろうと思いました。



流星/約束/ヒトカケラの勇気

8月には日本武道館でのライブが行なわれます。このライブをもってリスタートのプロジェクトが完結するといえるのかもしれません。2月に公開されたインタビューでは、何がしたいかと尋ねられると彼女はライブだと即答しました。そしてそれがついに実現します。しかも、別れを告げたときと同じ場所に姿を見せ、帰還を告げる。そう考えると、活動を休止していた空白の期間すらもドラマチックです。こうして空白に青が満ちていくプロセスに立ち会えるのは、何というかとてもワクワクしますね。
2018.06.13
[PR]
by mura-bito | 2018-06-13 22:56 | Music | Comments(0)
藍井エイル「流星」:流れ流れる星をつかんで心を込める、思いを託す、橋を架ける
2018年2月に「約束」のミュージック・ビデオを公開して、リスタートを宣言した藍井エイル。春から本格的に再始動するとの言葉どおり、新曲「流星」の配信がスタートしました。スリリングなピアノのフレーズに導かれ、激しく咆哮するギターに背中を押される。言葉もまた勢いよく飛び出し、聴き手のハートに火を点けます。
b0078188_22253688.jpg
曲をダウンロードして初めて再生したときの第一印象は「とても藍井エイルらしい」です。メタル系やエモ系のロックで疾走する――少なくとも僕はそういうイメージを抱いてきましたが、それに合致するサウンドや歌を聴かせてくれます。もちろん、彼女はシンガーとして他の多くの魅力も持ち合わせており、異なるタイプの曲も歌いますが、広角的に見ると疾走系ロックを軸にしていると捉えています。


再始動の発表に合わせて公開されたインタビュー(『リスアニ!』Vol. 32)では、歌詞はともかく曲のタイプを変えるわけではないと語っていました。その言葉を、「流星」を聴きながら思い浮かべます。「流星」の雰囲気は、これまで築かれた藍井エイルのイメージから外れていないと僕は思いました。過去の曲に類似しているわけではありません。ファンの中に強く刻まれた像に最も近い音と表現すべきでしょう。

これまでの軌跡をリセットしようとしてはいないことが、「流星」から伝わってきます。少しの間の空白を埋め、橋を架ける。そしてその先には、これから進むべき道が見えている。道が見えているからこそ、進むために必要なものを選び取ることができるのだろうと思います。「流星」で表現されているものは、ファンに届けられた贈り物であるのと同時に、藍井エイル自身の背中を押す力になっているのかな、と。そんなことを思います。
2018.05.01
[PR]
by mura-bito | 2018-05-01 22:30 | Music | Comments(0)
藍井エイル – 約束
2018年2月8日、突如としてアナウンスされた藍井エイルの活動再開。まさしく吉報です。そして、活動再開の “prelude”(前奏曲・序曲)と位置付けられた新曲「約束」がYouTubeにアップロードされました。2016年11月のライブから始まった「終わり」が終わって、ここから「始まり」が始まります。“Last Blue” から、“Blue Is Back”。色のなくなった世界が再び青に染まり始めます。
b0078188_21033154.jpg
「約束」は静謐な音から始まり、背中を押されるようにして、歌がぽつりぽつりと言葉を紡ぎ始めます。そのメロディは優しく、歌は丁寧に言葉をつないでいきます。曲は徐々に熱を帯びます。やがて歌は力強くなり、言葉に託された思いがあふれます。僕は ♪一人では描けないストーリー♪ という部分のメロディ・ラインがとても好きですね。このフレーズの中で見せる変化に、ぎゅっと胸が締め付けられます。



藍井エイル – 約束

歌詞には彼女の思いが反映されています。ストレートな言葉で気持ちを吐露しながら、最後は歩みを進める決意を語ります。その中で、僕は ♪失くした物を数えてたら 優しい誰かが抱えてた♪ という言葉に惹かれました。とても美しくて優しく、メロディと一体となった言葉からイメージが広がります。失ったと思っていたものは、失われていたわけではなかった。それは取り戻すのではなく、再び受け取りに行くもの。そうして受け取ることが、次に進むためのファースト・ステップとなるのです。

今の自分が伝えたいことを伝えられる限り新曲の「約束」に込めましたので、受け止めてくれたらうれしいと思います。

藍井エイル
リスアニ!2018 FEB. 藍井エイル インタビュー

ミュージック・ビデオでは、青空の下を歩く彼女のポートレートをつなぎます。ポートレートに歌詞が重ねられ、それらは風に吹かれるようにして次の言葉を運んでくる。ひとつひとつの言葉は発せられて消えるのではなく、音にとけていきます。「約束」という言葉はシンプルで日常的にあふれる言葉のひとつですが、こうして曲に気持ちをチューニングして聴いていると、その言葉に込められた気持ちや時間が心に染み込んできますね。もうすぐ、新しい季節が始まります。

2018.02.15
[PR]
by mura-bito | 2018-02-15 21:06 | Music | Comments(0)
藍井エイル「シリウス」:一等星のように輝く歌、星空のように瞬く音
b0078188_21160065.jpg
最近、藍井エイルの「シリウス」を聴いています。明るく光る一等星の名前を冠した曲です。2013年にシングルとしてリリースされ、翌年の2枚目のアルバム『AUBE』に収録されました。躍動するボーカルと開放的なバンド・サウンドが組み合わさることで、聴きながら気持ちは高揚し、そして聴き終えた後に爽快感を残します。

メロディがきらきら光る、というイメージが浮かびます。思い出されるのは、「シリウス」がオープニングを飾ったライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 “Last Blue” at NIPPON BUDOKAN」(PART1/PART2)です。目の前が明るくてポジティブな気持ちで聴けたのは、単にステージを照らす光だけではなく、そのメロディに因るところもあったのかなと思います。



藍井エイル – シリウス

シングルには他の曲に加えて、「シリウス」のインストも収録されています。音だけで聴くと、ボーカルが入っているものとは異なる印象を受けます。例えばオルガンが鳴っていることに、インストを聴いて気づきました。そしてボーカル入りを聴きなおすと、オルガンが聞こえる。これまでも聞こえていたはずなのに、認識していなかったわけですね。歌に意識のリソースが多く割かれていたためでしょうか。

インストは歌というパーツを外した、部品の欠けた機械なのでしょうか。僕は、違う世界を描くキャンバスだと思います。そのシンガーのファンであれば「物足りない」と感じるのが当然なのかもしれません。ただ、これまで僕は、ボーカリスト自身が「歌も楽器の一部」と公言してはばからないグループの曲をたくさん聴いてきたせいか、インストはインストとしてボーカル入りとは別個の存在と捉える節があります。インストを聴いても歌がなくて物足りないと思うのではなく、「こういう音が入っていたのか」というような発見を楽しむことが多い。

そして、インストの魅力は「歌の存在を改めて感じられる」点にあります。音だけで聴いてみるからこそ、そこに「ないもの」の価値を感じるというか。インストを聴くことで、またボーカルが入った状態で聴きたくなる。歌声に魅せられているため、歌もインストも、それぞれの観点から楽しめるのだと思います。歌と音は互いの魅力を引き立てる関係ですね。この「シリウス」という曲も、音の魅力と歌の魅力が相互作用でクロスしていると僕は感じました。楽しい。

2017.06.04
[PR]
by mura-bito | 2017-06-04 21:19 | Music | Comments(0)
藍井エイル – KASUMI
AUBE

AUBE

藍井エイル


2016年11月のライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」で、藍井エイルの「KASUMI」を初めて意識的に聴いて、直感で好きだと思いました。それまで聴かなかったことを悔やみつつ、聴きたいと思ったときが自分にとっての旬だとも思うので、まさに今、現在進行形で堪能しています。

「KASUMI」は2枚目のオリジナル・アルバム『AUBE』で聴くことができます。また、短く編集されたバージョンではありますが、YouTubeではミュージック・ビデオが公開されています。全体的に緩めのテンポの中で、言葉の間隔が広がったり狭くなったりするのが心地好い。ラップのような雰囲気を醸しつつ、メロディをきちんと捉えて届けるボーカル。緩急をつけて淀みなく流れる歌に身を任せます。



藍井エイル – KASUMI

彼女の歌声には、鋭さと柔らかさ、直線と曲線が同居しています。それらが混ざって、胸を打ちます。霞のように消え入りそうな世界で、地に足の着いた歌声が力強く響きます。また、勢いで押す曲と言うよりは、音を置いていく感じがします。例えば、テクニカルに刻むギターは歌とリズムの間で、全体のバランスを取るように位置しています。

もうライブで聴くことは叶わない…と思うと残念ではありますが、それでもこうして「自分にとって新しい」曲に出会えたことは素晴らしい。音楽に限らず、ひとつひとつの物事がすべて無意味ということはないのだと思えてきます。どこから何が生まれるか、現実は常に予測の一歩二歩先を行きます。

2017.01.31
[PR]
by mura-bito | 2017-01-31 21:46 | Music | Comments(0)
藍井エイル – アカツキ (Lyric Video)
b0078188_21035946.jpg
藍井エイルが最後に発表した2曲のうちのひとつ、「アカツキ」のリリック・ビデオが公開されています。詞に重なるのは、先日開催された「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」の映像です。光の加減で彼女のシルエットが浮き上がり、そして光に縁取られて輪郭が照らされます。席が遠かったのでライブではステージを俯瞰していたのですが、広角的な視点とは異なり、カメラワークならではの切り取り方に新たな感動を覚えます。彼女が歌う表情も「アカツキ」の一部、曲が漂わせる美しさの一部と言えるでしょう。



藍井エイル – アカツキ (Lyric Video)

吹き上がる火柱。赤く燃える炎の先に、暗く青く黒っぽい衣装に身を包んだ彼女の姿が揺らめきます。鳥の羽のようにふわっとした生地を使い、膨らんだように広がるスカートは、青い光や緑の光を受けて、ときに妖しく、ときに幻想的に輪郭を浮かび上がらせます。映像を通して、ライブの記憶がよみがえります。遮るもののない場所で彼女の歌をダイレクトに聴くことで、メロディの美しさに改めて感動し、そして歌詞の鮮やかさが一段と胸に響きました。♪照らし出して アカツキのように♪ と ♪塗りつぶして アカツキのように♪ の変化に、そしてその間に何を見るか。
2016.12.15
[PR]
by mura-bito | 2016-12-15 21:19 | Music | Comments(0)
[PART2] Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN
Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"
2016.11.04/05 at NIPPON BUDOKAN

シリウス/AURORA/コバルト・スカイ/アヴァロン・ブルー/GENESIS/アカツキ
クロイウタ/KASUMI/Lament/MEMORIA/HaNaZaKaRi/アクセンティア
レイニーデイ/シューゲイザー/シンシアの光/ラピスラズリ/IGNITE/Bright Future
サンビカ/翼/INNOCENCE/frozen eyez/ツナガルオモイ/虹の音

藍井エイルのライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"」は、ベスト盤『BEST -E-』と『BEST -A-』に収録された新曲を初めて、そして最後に聴けた場でもあります。『BEST -E-』に収録されている新曲は「アカツキ」です。この曲を聴いていると、背反する感情が浮かんできます。美しいメロディは、心に火を点けるような、熱く燃える気持ちを生む一方で、糸がぷつんと切れたような、諦観にも似た切なさを残していきます。熱くなったり、ふと哀しくなったり、その落差に翻弄されます。ライブでは、分厚いバンド・サウンドの中でもメロディの美しさが屹立することに感動し、一片たりともメロディを逃すまいと思いながら観ていました。

もうひとつの新曲「レイニーデイ」は『BEST -A-』に収録されています。メロディもサウンドも明るくて、軽快に歩くイメージが浮かぶポップさが特徴です。ポップな雰囲気を支えている要素のひとつは、ハンドクラップを思わせるシンバルでしょう。サビを始めとしてイントロや間奏の随所で響きます。最初に曲を聴いたときに「ライブで手を叩いたら楽しいだろうな」と思っていたのですが、実際に楽しかった。彼女はマイクスタンドを前に歌い、両手を叩き、そして観客もハンドクラップで曲に参加しました。弾ける雨粒のようにハンドクラップが響き渡ります。
b0078188_21035946.jpg
アンコールでは時間を一気に巻き戻して、デビュー前から歌っていたという曲「frozen eyez」を歌います。そして、アルバム『D’AZUR』から「ツナガルオモイ」を披露します。作詞には彼女の名前がクレジットされており、曲名を含め、ひとつひとつの言葉に思い入れがあるのだろうと思います。コール・アンド・レスポンスもまた、言葉と言葉の交換です。その直後、歌に涙を滲ませながらも、最後まで歌い切ります。

ライブは最後の曲を迎えます。青から始まった世界は、次第に他の色で彩られ、カラフルになっていきます。藍井エイルは真っ白なワンピースで「虹の音」を歌います。ステージと会場を照らす光は七色に輝きます。曲が終わると、彼女は踵を返し、ステージの奥から放たれる光へと向かいます。白い衣装をまとうことは「藍井エイル」から色を消して白に戻る、ということを意味していたのでしょうか。白い影は光の中に浮かび、やがて消えて見えなくなりました。
2016.11.23
[PR]
by mura-bito | 2016-11-23 18:04 | Music | Comments(0)
[PART1] Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN
Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"
2016.11.04/05 at NIPPON BUDOKAN

シリウス/AURORA/コバルト・スカイ/アヴァロン・ブルー/GENESIS/アカツキ
クロイウタ/KASUMI/Lament/MEMORIA/HaNaZaKaRi/アクセンティア
レイニーデイ/シューゲイザー/シンシアの光/ラピスラズリ/IGNITE/Bright Future
サンビカ/翼/INNOCENCE/frozen eyez/ツナガルオモイ/虹の音

ステージに満ちていたのは音、光、そして歌。藍井エイルのデビュー5周年を記念するライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"」が日本武道館で開催されました。タイトルに含まれた「Last Blue」という言葉がピリオドの役割を果たします。この最後のライブで、彼女はシンプルに音楽を届けることに専念しました。MCも最小限に留め、言葉にならない言葉は歌に込めます。僕は初日だけの参加でしたが、熱い熱いステージをこの目で観て、歌声を身体で感じられたことを嬉しく思います。

ライブは、明るく輝く星のようにポップな「シリウス」から始まり、彼女の軌跡を丁寧にたどっていきます。5年間で駆け抜け、通り過ぎたいくつもの点が結ばれ、一本の線になります。3枚のオリジナル・アルバム、数々のシングルから選ばれた曲がセット・リストに加えられました。彼女の代名詞とも言える「IGNITE」、デビュー曲の「MEMORIA」、シングルとしては最後のリリースとなった「翼」などが披露されます。
b0078188_21035946.jpg
僕は2015年のアルバム『D’AZUR』が好きで、その前後のシングルとともに聴くことが多いのですが、このライブで改めて聴いて魅了された曲がいくつもあります。特に印象的だったのは「KASUMI」という、2枚目のアルバム『AUBE』に収録されている曲です。とてもリズミカルで、言葉がメロディを連れて奔放に舞います。ラップにも似た歌い方で、言葉の密度が変化するところがとても良いですね。言葉がぎゅっと詰め込まれたり、隙間が広がったり、曲の表情が転々と変わっていきます。音の変化というより言葉が生み出す雰囲気の変化が心地好い曲です。

圧巻のパフォーマンスに魅せられたのは「シューゲイザー」です。イントロで飛び出すギターは、それまで会場に広がっていた世界を一変させるインパクトを与えます。歌声は危ういほどにアグレッシブで、それでいて二の句が継げないほど美しい。ロック・ギタリストが書き、ジャズ・ピアニストが編曲した曲を、ロック・ボーカリストが歌う。それぞれにオリジナルな音楽的センスが重層的に組み合わさり、「シューゲイザー」という曲が生まれました。その魅力は、ライブという空間に解き放たれることで、何倍にも膨れ上がります。妖しく艶やかな光がステージを照らす中で、美しいメロディが響き渡ります。
2016.11.20
[PR]
by mura-bito | 2016-11-20 21:50 | Music | Comments(0)

fujiokashinya (mura-bito)
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
最新の記事
Afrojack – Bri..
at 2018-09-12 22:36
David Guetta –..
at 2018-09-03 21:20
Bad Liar by Kr..
at 2018-08-28 22:26
ORESAMA「ホトハシル」..
at 2018-08-22 21:25
[PART2] Eir Ao..
at 2018-08-21 21:32
[PART1] Eir Ao..
at 2018-08-20 18:07
David Guetta –..
at 2018-08-17 22:09
以前の記事
記事ランキング
カテゴリ
タグ
ライフログ
TM NETWORK

























TETSUYA KOMURO



quasimode


Linkin Park


Paramore

Immigrant'sBossaBand

Ryu Miho

AVICII


Krewella

Zedd


藍井エイル




ORESAMA




Gacharic Spin


梨木香歩

村上春樹



京極夏彦



小林ユミヲ



Book





Comic








Music


ブログジャンル