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タグ:EDM/Electro ( 25 ) タグの人気記事
Krewella – Runaway
Krewellaは精力的に動きます。2月の「Alibi」に続いて、シングル「Runaway」をリリースしました。個人的にサウンドのポイントだと思うのはベースとシンセサイザーです。それぞれに屹立した個性が光ります。静かな環境でじっくりと、音の隅々まで聴いてみると良いのではと思います。
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ベースが入ってくる瞬間が顕著なのですが、これだけ強烈な存在感を放つベースはなかなかないと思えるほどに魅せられます。そして、重ねられたシンセサイザーやシーケンサーには、1980年代の雰囲気を感じます。古いともレトロだとも思いませんが、存在感は独特です。EDM時代のアプローチとは異なりながらも、古いものを焼きなおしただけではない、不思議なタイムマシン感覚。



Krewella – Runaway (Audio)

歌ではなくシンセサイザーでChorusを引っ張るところが、個人的には2010年代のエレクトロニック・ミュージックの特徴だと思います。「Runaway」の後半に飛び出す、シンセサイザーによるフレーズに心をつかまれます。歌はある意味で助演に徹します。音がエネルギーを放出するトリガーとなる、それが「Runaway」における歌の役割です。「Alibi」のときにも感じたことなのですが、最も聴かせたいポイントをシンセサイザーに委ねています。

Krewellaの特徴はJahanとYasmineの個性あふれるツイン・ボーカル。曲における中心は歌であることが多い中で、「Runaway」では一歩も二歩も引いて、引き立て役に回っているような気がします。これは新たなアプローチを模索しているプロセスであり、グラデーションのように変わり続けるデュオの姿を僕らは目の当たりにしているのだと思います。音楽を聴くことは紛れもなくおもしろいことですが、音楽を聴き続けることは変化を楽しめる点でもっとおもしろい。そのようなことを改めて思います。

2018.04.24
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by mura-bito | 2018-04-24 22:37 | Music | Comments(0)
David Guetta and Sia – Flames
ビッグ・ネーム同士のコラボレーション、再び。David GuettaSiaが制作した「Flames」という曲が公開されました。ストリーミング・サービスで解禁されると同時に、リリック・ビデオがアップロードされました。フル・サイズを聴いて、曲のさまざまな魅力に触れることができます。
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「ベースの音が心地好い」というのが僕の第一印象です。ベースが魅力的に響いてくると、ぐっと曲に引き込まれます。そこから音楽という名の海を回遊する旅が始まります。どのような音で構成されているのか。歌と音はどのように絡んでいるのか。歌詞がまとうメタフォリカルな意味とは何か。海面から深海までが果てしないように、音楽のポテンシャルもまたどこまでも大きいものです。

Siaの名前は目にしていましたが、歌声を聴いたのはこれが初めてです。彼女の歌声はハスキーでソウルフル。存在感が大きくて、燃え盛る炎のように目の前に広がります。斜めに構えているかのようなクールさを感じたかと思えば、一気にエモーショナルになって距離が縮まる。その表現力は豊かであり、圧倒されます。



David Guetta and Sia – Flames (Lyric Video)

「Flames」を聴きながら、1980~90年代の空気を感じました。2017年までは1980年代や1990年代がリバイバルしているのかなと感じていましたが、2018年の今も同じとは断言できません。しかし曲を聴く限り、不思議なレトロ感に襲われます。それを表現するとなると、僕としては「1980~90年代」という言葉を選びます。メロディの端々に、どこか懐かしいものを感じます。

では、2018年らしいポップ・ミュージックとは何なのでしょうか。そう問われても、答えようがない。通り過ぎてから「あれが2018年のメイン・ストリームだったのかもしれない」と言えるくらいでしょうか。「今を定義する」のはとても難しいことです。定義は時間が流れた先に任せるとして、今は今の自分の感性で今の音楽を楽しみたいと思います。

同じ音楽でも、聴き手によっては「新しい!」と思い、別の聴き手は「懐かしい!」と思う。それぞれの感覚で捉えて楽しめるのならば、無理に定義するよりも有益です。この曲に限らず、音楽を聴いて何を感じるかは千差万別。自分とは異なる感じ方をしている人はたくさんいる――そう考えれば、音楽を聴くという行為は何と豊かな体験なのだろうと思います。

2018.04.10
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by mura-bito | 2018-04-10 21:39 | Music | Comments(0)
Complicated Remixes
2017年に、Dimitri Vegas & Like MikeDavid Guetta「Complicated」という曲を共同制作しました。そのリリースからしばらくして、リミックス集が配信されました。Part 1とPart 2に分かれており、バラエティ豊かなアプローチを堪能できます。大まかに言えばサウンドの系統はEDMですが、実際の音づくりや展開はEDMという言葉が持つ以上にさまざまです。
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オリジナルの「Complicated」は、ボーカルに迎えたKiiaraのタフな歌声と、そのメロディをなぞる残像のようなシンセサイザーのフレーズが印象的な曲でした。リミックスでは、オリジナルの要素を主要なモチーフにする、テンポを変えてEDMらしいダイナミックな展開に変えるといったアプローチが見受けられます。

僕が好きなのは、Part 1に収録された3Rhab Remix、Part 2に収録されたFareoh Remixです。オリジナルのテンポを大きく変えて声の印象を変えるパターンよりは、ボーカルを残しつつそれ以外の要素を大胆に入れ替えたリミックスを好みます。それもオリジナルを破壊するのではなく、オリジナルの要素をモチーフにしていることが分かりやすい方が良い。

Fareohによるリミックスで顕著なのですが、オリジナルのフレーズを下敷きにしつつ変化を加えたフレーズが、シンセサイザーの分厚い音によって曲を牽引します。このフレーズには強靭なベースの音が絡みついて深みを出しています。変わることで生まれる魅力、変わらないことで維持される魅力――異なるラインの魅力が交差します。新鮮な気持ちで音を聴けるのと同時に、「好きなメロディが聴ける」という心地好さを味わうことができます。
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EDM系のアーティストやDJがシングルをリリースすると、他のアーティストがリミックスを行なうのは恒例行事です。リミックスを聴いて新たな魅力を見つけたり、新たなアーティストを知ることもあり、ひとつの曲から世界はどこまでも広がります。自分に合わないものも当然ありますが、オリジナルと同じくらい好きになれるリミックスに出会えたときはとても嬉しい。鉱脈を発見するようなものであり、そこから新たな採掘――新たな音楽の追求が始まります。
2018.03.27
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by mura-bito | 2018-03-27 22:23 | Music | Comments(0)
David Guetta – This One’s For You [feat. Zara Larsson]
5年ほど前にEDMというジャンルを知ったとき、まず目にしたのがDavid Guettaの名前です。彼はエレクトロニック・ミュージックの世界におけるボスのような存在かと思います。日本に関係するところでいえば、安室奈美恵をフィーチャーした曲を出していますね。当時から「重くて分厚いキックの音が特徴的」という認識を僕は持っており、基本的には今でも同じです。
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しばらくDavid Guettaの音楽から離れていましたが、ふと思い立ってApple Musicであれこれたどっていると、彼が制作した「This One’s For You」という曲を知りました。「UEFA EURO 2016」のテーマ・ソングとして使われた曲です。観客が盛り上がりやすいサッカーというスポーツであることに加え、UEFA EUROという人気の高いイベントに相応しく、全身で楽しもうという雰囲気が曲全体から伝わってきます。抑えめのテンポながら、音は少しずつ濃くなって、曲を盛り上げていきます。

ボーカルとして参加しているのはZara Larssonです。「This One’s For You」で聴けるZaraの歌声は、祝祭的な雰囲気にマッチしています。じわじわと盛り上げていく展開の中、歌で聴き手の体温を徐々に上げます。自らが盛り上がるというよりは、聴き手の気持ちを盛り上げる役に徹している感じでしょうか。クールな表情でアジテーションを重ね、聴き手のハートが発火点に達するとそれは一気に広がっていきます。



David Guetta – This One’s For You [feat. Zara Larsson]

サッカーとエレクトロニック・ミュージックと聞いて思い出すのは、1998年のフランスW杯ですね。小室さんとJean Michel Jarreが組み、エレクトロニック・サウンドを全開にしたテーマ・ソングを制作しました。数十万人の観客を集めたパリでのコンサートで披露されました。

当時は両者の結びつきがよく分からなかったものですが、EDM時代を通り抜けた今では、エレクトロニック・ミュージックはサッカーとの親和性が高いと思えるようになりました。サッカーの試合における盛り上がりと、EDMをフィーチャーしたスタジアム級のコンサートでのヒートアップは、驚くほど重なります。エレクトロニック・ミュージックのトレンドは次々とシフトしているようで、EDMすらも通過点のひとつでしたが、本質の部分は脈々と受け継がれて聴き手のハートを熱くしています。

2018.03.20
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by mura-bito | 2018-03-20 21:56 | Music | Comments(0)
[EN] Krewella – Alibi
Krewella is a duo consisting of singer/DJ sisters: Jahan and Yasmine Yousaf. They signaled the arrival of the new song Alibi. Your heart and body will be stimulated by the electronic sounds. I am so excited by the phrase “Stay with me tonight I’ll be your alibi” in the chorus. The impressive sounds start to run at the phrase.
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What do they infuse into the words? For example, “alibi,” “bulletproof,” and “die for you” are intense. Should we interpret them literally? Are they used in figurative sense?



Krewella – Alibi

Krewella has explored new style after having restarted. The result has been reflected in sound, lyrics, and artwork. For example, they are in the picture of Ammunition without makeup. Or, the flags of various countries are gathered in the background of the picture of Team.

Jahan and Yasmine think, write, and sing about what is inside them. It is political as well as social and personal, and it creates their new expression. The insistent words in Alibi spring up from the inside of them, and the words will make you awaken. Listen.

2018.03.08
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by mura-bito | 2018-03-08 20:56 | Music | Comments(0)
David Guetta/Martin Garrix/Brooks – Like I Do
David GuettaMartin GarrixBrooksが連名で新曲「Like I Do」を発表しました。「Like I Do」では、ソングライティング、プロデュース、演奏やプログラミングが3人を含む複数人で行なわれ、さらにBrooksはミックスとマスタリングという曲の仕上げも手掛けています。3人のDJ/プロデューサーが放つエレクトロニック・ミュージックは、人々を踊らせるために生まれた音楽です。ああ、踊りたい。
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聴き手の興奮を一気に高めるフレーズは、EDMらしいパターンです。シンセサイザーの音に厚みがあって、一度抑えてから上昇させて音を解放する。EDMに王道も邪道もないのですが、個人的にはEDMに対するイメージを過不足なく反映している曲だと思います。声は完全に素材として扱われていて、現実感をなくすような雰囲気を醸します。リリック・ビデオでは赤いシルエットが曲線を描きます。これらのアプローチは、テクノロジーを使った芸術作品とでも言いたくなる要素です。



David Guetta, Martin Garrix, and Brooks – Like I Do (Lyric Video)

Martin Garrixの名前はよく目にしていましたが、彼が関わる曲を聴いたのは「Like I Do」が初めてです。想像以上に若くて驚きました。Brooksも同年代なので、「ベテランのDavid Guettaと若手ながらトップDJのMartin Garrix、新星のBrooksが組んだ意欲作」ということになるでしょうか。David Guettaと他の2人は親子ほども年齢が離れているものの、こうしたコラボレーションに触れると「年齢差なんか関係ないよな」と思わせてくれます。

特にヨーロッパでは「無名の若手をプッシュしてステージに上げるのがベテランの役割」という意識が定着しているのかなと思います。だからこそ、若手が売れた後でベテランと共演しても、ベテランが若手に便乗しているという空気が漂わない。音楽ファンは個と個が化学反応を起こすコラボレーションを楽しんでいるのでしょう。そして、ベテランは若手を引き上げつつ自分の表現も追究する。こういった循環が業界に活力を与えるポイントのひとつと考えられます。

David Guettaはフランス、Martin GarrixとBrooksはオランダの出身です。ヨーロッパからは、エレクトロニック・ミュージックの世界で活躍するDJ/プロデューサーが次々と生まれます。ブームとしてのEDMは落ち着きましたが、それでも次世代が台頭してくるところに、ヨーロッパにおける層の厚さを感じます。オランダにはDJやプロデューサーになるための教育プログラムがあるようで、エンターテインメント産業の育成や輸出は、基礎部分を強くして広げるという底上げも重要ということでしょうか。風向きひとつで変わる業界ではありますが、それでも射程を長くして戦略的に若手を育成するのが産業を活性化する近道なのかもしれません。

2018.03.06
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by mura-bito | 2018-03-06 21:48 | Music | Comments(0)
Krewella – Alibi
KrewellaJahan Yousaf/Yasmine Yousaf)の新曲「Alibi」がリリースされました。静かに始まり、音の数を抑えながらも、やがてドラマチックな展開を見せる曲です。サブスクリプション・サービスでの配信開始とともに、ミュージック・ビデオも公開されています。
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僕はChorus部分の最後、♪Stay with me tonight I’ll be your alibi♪ と歌うところが好きです。メロディも歌い方も良いですね。そして、このフレーズを合図にシンセサイザーとキックの音が飛び出して、身体を刺激するダンサブルな音を奏でます。このパターンはEDMらしいとも言えます。彼女たちはEDMから離れて独自のアプローチを続けていますが、その音楽の一部としてEDMの要素は存在し続けているのだと感じます。



Krewella – Alibi

かつてKrewellaにはパーティー・ソングのような明るさを感じていましたが、2人になってからは雰囲気が変わりました。より広い視野で音楽を、そして社会を捉える姿勢は、歌詞やビジュアルに反映されています。ジャケットに関していえば、例えば「Ammunition」ではノーメイクで写り、「Team」では数々の国旗を背にしていました。彼女たちのルーツに加え、それぞれの主張、そして2人になった経緯など、さまざまな要素が組み合わさってKrewellaの音楽が生まれています。

「Alibi」で歌われている ♪Stay with me tonight I’ll be your alibi♪ の含意とは何か。それを読み解くのは難しいのですが、しばし考えてみると「同じ世界で生きる別の誰かの言葉をなぞっている」という解釈が浮かびました。現実に起きていることを、誰かの口を借りて、えぐり出します。歌詞に登場する “alibi”、“bulletproof”、“die for you” などの言葉は、直接的に捉えるべきか、メタファーとして捉えるべきか。身体に響くサウンドや歌の中で、およそポップではない言葉が強烈な存在感を放ちます。

2018.03.01
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by mura-bito | 2018-03-01 20:49 | Music | Comments(0)
[EN] Zedd, Maren Morris and Grey – The Middle
The new song has arrived. The Middle is produced by Zedd and Grey. Grey is a duo consisting of the electronic music DJ/producers: Kyle and Michael Trewartha brothers, and has worked with Zedd for the songs Candyman (with Aloe Blacc), Adrenaline, and Starving (with Hailee Steinfeld). They have joined hands with the singer Maren Morris for The Middle.
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The ticking of a clock starts The Middle. The world is so cool and like calm sea at the beginning, and then changes to hot, dynamic world. The song is ignited by the phrases Maren sings: “Why don’t you just meet me in the middle” and “I’m losing my mind just a little.” Your heart will be ignited, too.

I love these phrases. They appear repeatedly and leave the various impressions on me. The air produced by the song seamlessly changes along with the changes in the expression of Maren’s vocal. She is a great singer. I am so glad to meet her singing voice, and appreciate the wonderful collaboration.



Zedd, Maren Morris and Grey – The Middle (Lyric Video)

Zedd and Grey describe how difficult the production of The Middle has been on the YouTube page for the lyric video. Zedd says “We worked really hard on this record to get it just right,” and Grey says “For a while there it seemed like this song didn’t want to come out.”

The difficulty is incomprehensible to me because I have not worked about music production. I am just a music lover. I love their sounds which they have created in the song such as snare, bass, or guitar. As the sounds are mixed with Maren’s vocal, the song becomes tough and strong.



Zedd, Maren Morris, and Grey – The Middle (Music Video)

The music video has arrived in “the middle” of the 60th Annual Grammy Awards. Maren plays a starring role in the video, performing with many performers on the stage. Zedd plays keyboards and Grey plays a guitar or drums. Watch the video first. We should talk about how wonderful it is after that.

I love the stage direction of the video. The performers move around on the stage and sets: back and forth, right and left, up and down. And, use of the limited colors is impressive for me. Maren wears red and black, Zedd wears white, and Grey and performers wear black and white. Dynamic, three-dimensional movement of the colors blooms the world of The Middle vibrantly.

2018.02.13
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by mura-bito | 2018-02-13 21:00 | Music | Comments(0)
PANDORA – proud of you [feat. KAMEN RIDER GIRLS]
2018年1月24日に、PANDORA小室哲哉/浅倉大介)のシングル「Be The One」がリリースされました。2人がPANDORAとして最初に制作した曲は「Be The One」ですが、その次に作ったのが「proud of you」という曲です。シングルの2曲目に収録されており、ダウンロードやストリーミングでも聴くことができます。
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『Sound & Recording Magazine 2018 MARCH』に掲載されたインタビューによると、軽井沢のホテルでPANDORAの撮影を行なったときに、小室さんが作った音から「proud of you」が生まれたとされます。小室さんは「自分の仕事の大部分は音作り」と語りますが、このときはreFX社のソフト・シンセ「Nexus2」で音を作ったとのことです。Nexus2はソフト・シンセを導入した頃から使い続けていますね。なお、小室さんはソフト・シンセのベスト3としてTONE2社「Electra2」、Reveal Sound社「Spire」、IK Multimedia社「SampleTank」を挙げました。

ソフト・シンセの音は一定間隔で追加され、アップデートされていきます。小室さんは増え続ける音からそのときに必要な音を選んでから、自分のイメージに近づけるために時間をかけて調整を重ねます。メロディや詞よりも音作りに時間を割く姿は、音作りの職人です。従来の作曲家、作詞家、キーボード・プレーヤー、プロデューサーという面ももちろん持ち合わせていますが、ソフト・シンセを導入してからは音作りへの探究心が高まっているようです。先述のインタビューでも、音作りの可能性に言及していました。なお、最初に作った音は「平歌」(イントロの後からサビの前まで)で聴ける、と大ちゃんは語ります。

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「proud of you」の音の特徴は「重さ」と「歪み」です。「Be The One」と比べると重く、歪んでいます。重心が低いというべきか、ずしりとした重みを感じます。厚い雲に覆われたようなイメージが浮かび、光よりは陰を感じます。音は途中で厚みを増したかと思うと一転して雰囲気を変え、さらに歪み、それまでとは異なる光景が見えます。白昼夢のような異世界に放り込まれ、やがて渦を思わせる音の歪みの中から歌声が聞こえてくると、元の世界に戻ってくる感覚を覚えます。そしてアウトロでは、雲の隙間から一筋の光が差し込んできます。

ボーカルとして参加しているのは「KAMEN RIDER GIRLS」と名乗る4人(井坂仁美/秋田知里/鷲見友美ジェナ/黒田絢子)です。仮面ライダーの放送開始40周年を記念して結成されたグループであり、歌によって「仮面ライダーの世界観を広める」とのことです。「proud of you」の曲調やテンポは、歌い手にとってけっこう難しかったのではないかと思います。勢いでは歌えないというべきか。彼女たちの歌を何度か聴いているうちに、「渦の中に沈んでいくような音の中で光を捜し求めるような歌声」というイメージが浮かびました。
2018.02.01
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by mura-bito | 2018-02-01 21:01 | Music | Comments(0)
[PART2] Zedd, Maren Morris and Grey – The Middle
「The Middle」ではVerseからChorusにつなぐところの構成に心を奪われます。音の数を抑えながら曲を展開しつつ、スネアで強烈な一撃を叩き込んで、歌とともに一気に盛り上げる。このスネアの音とMaren Morrisの ♪Baby!♪ というシャウトが、Twitterのプレビューで流れた部分(0:47あたり)です。音を流したときに見せたZeddの表情からは、この一瞬の音だけでフォロワーの心をつかめることを確信していることを窺わせました。
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ZeddとGrey(Kyle Trewartha/Michael Trewartha)は「制作には難航した」と異口同音に語りますが、琴線に触れるポイントがいくつもある素晴らしい曲に仕上がっていると思います。先述のスネアに加えて、ベースにも耳を傾けるべきでしょう。ところどころで表に出てきて、クールな音を届けてくれます。また、ギターを重ねているのがZeddが関わる曲としては珍しく、新鮮に響きます。そして、音と歌の鮮やかなコラボレーションが最高潮を迎えて「The Middle」が終わります。クライマックスからのエンディング、そしてその余韻も含めて楽しめる曲です。



Zedd, Maren Morris, and Grey – The Middle (Music Video)

ミュージック・ビデオは、第60回グラミー賞の発表の真っ最中(the middle)に公開されました。映像は4人と大勢のパフォーマーによるパフォーマンスで構成されています。こういうlip synchのミュージック・ビデオは音楽をダイレクトに感じることができますね。Zeddはキーボードを弾き、Greyの2人はギターとドラムを演奏します。Marenはパフォーマーたちの中心となって、ステージの軸として機能します。

コンサートのようなステージ・セットを組み、セットの上や下、フロアの前方と後方でパフォーマーが躍動します。上下の落差や前後の奥行きを活用することで、パフォーマーの配置が立体的になるため、視覚的に心地好いと感じます。それに拍車をかけるのが「色の演出」です。赤と白と黒が織り成す世界。Marenの衣装は赤と黒、ZeddとGreyは白、パフォーマーは黒と白。Zeddが弾くキーボードは赤。そこにステージ・セットや照明が放つ光の色が交差して、音楽に彩りを添えます。上下左右前後の立体的な動きと色の動きが組み合わさって、躍動感が増していると思います。
2018.01.31
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by mura-bito | 2018-01-31 21:43 | Music | Comments(0)

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