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カテゴリ:Music( 1060 )
藍井エイル「ゆらり」「JUMP!!!」「幻影」:エモーショナルなロック・ソングを通して、心に刺さる美しいメロディ
藍井エイル『D’AZUR』は、2015年にリリースされた3枚目のオリジナル・アルバムです。代表曲の「IGNITE」をはじめとして「ラピスラズリ」や「ツナガルオモイ」といった、近年のライブでも頻繁に演奏されるシングルが収録されています。
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アルバムだけに収録された曲もシングル・カットされた曲に負けず劣らず素晴らしい。とりわけ僕は「ゆらり」「JUMP!!!」「幻影」が好きで、この3曲をプレイリストで並べて聴いています。いずれの曲も僕は、初めて参加したライブ〈Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 “D’AZUR-EST” FINALE〉で一度聴いた限りですが、機会があればまたセット・リストに名を連ねてもらいたいものです。



藍井エイル – D’AZUR (Trailer)

ギターとオルガンが全体を引っ張るアレンジが格好良い「ゆらり」。分厚いロック・サウンドのなかで歌声がまっすぐに響き、メロディが聴き手に届きます。特にインパクトが大きいのは、サビ頭の ♪まだゆらり ゆらゆらら 揺れているよ♪ という部分です。このメロディには、サビの後半に向けた盛り上がりを後押しする力があります。そして間奏後のサビでは一段と強く、エモーショナルに響く。心にぐるぐると巻かれた鎖を断ち切るような開放感を抱きながら、曲の終わりを迎えます。

明るく爽やかな音がストレートに響き、その軽快さが心地好いポップ・ロック。「JUMP!!!」では、音に乗る歌声も伸びやかで、楽しそうにメロディを操っています。爽やかに吹き抜ける初夏の風という感じでしょうか。そのなかでも特に印象的なのが、Bメロで ♪もっと♪、♪きっと♪、♪ずっと♪ と歌う、ポップで跳ねた感じのメロディです。この部分があることで曲の流れが変わり、ぐっと引き込まれます。ささやかではありますが、僕にとっては大事なポイントであり、この曲を第一印象で好きになった理由でもあります。

オルタナティヴ・ロックの雰囲気を醸す「幻影」は、激しい音に揉まれながら、力強く言葉を吐き出すボーカル・スタイルが特徴的な曲です。曲はサビから始まり、最初から相当な声量と肺活量を要求され、力を振り絞り全力で声を出しています。エネルギッシュな歌声に乗ってメロディが聴き手に届きますが、届くという言葉では弱く、肩をつかまれて揺さぶられるようなインパクトがあります。赤い光に染まったステージで、叫ぶように歌う姿が記憶に残っています。
2020.05.26
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by mura-bito | 2020-05-26 07:56 | Music | Comments(0)
DEPAPEPE「GUILTY」:モノクロームに染まるアコースティック・ギターの音色
2020年4月、DEPAPEPEのアルバム『Seek』がリリースされました。アルバムのリード・トラックであり、ミュージック・ビデオも制作された曲が「GUILTY」です。ふたりのテクニカルな面は言うまでもないとは思いますが、その技術に裏打ちされたメロディの表現に感動します。淀みなく筆を動かし、カンヴァスに生み出す絵画のようです。ギターの響きを聴いて、その美しさを噛み締める時間はささやかな幸せを感じる、そういう音でありメロディです。
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ギターの音が包むメロディはとても美しく、特に終盤になって転調する瞬間が好きです。その美しさをモノクロームの映像が引き立てます。最初はカラフルな映像の方が効果的なのではと思いましたが、否、これはモノクロだからこそ音が際立つのかもしれないと考えを改めました。「GUILTY」を聴いた人は、音や映像から、どのような色を思い浮かべるのでしょうか。聴いた人の数だけ色がある。それらが集まれば、初夏の花々のように色鮮やかな世界が広がることでしょう。



DEPAPEPE – GUILTY

DEPAPEPEのふたりが弾くアコースティック・ギターは、それだけで素晴らしいアンサンブルを生み出します。ふたりの音を引き立てるのが他の音です。たとえば、ベースを弾いている須長和広(quasimode)は、ジャズの他にもポップス、ロック、K-POPのコンサートにも参加しており、ジャンルを越えて活躍しています。彼の音は「GUILTY」をボトムで支えながら、ときとして顔を覗かせて存在感を示します。

2020.05.21
by mura-bito | 2020-05-21 07:07 | Music | Comments(0)
Kygo, Zara Larsson, Tyga「Like It Is」:エレクトロニック・サウンドの波間に漂う歌声
Kygoの音に加わるZara Larssonの歌とTygaのラップ。絶妙にレトロな雰囲気を醸しながら、身体を刺激する心地好いダンス・ミュージックが生まれました。タイトルは「Like It Is」です。
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Kygoの曲に対して、僕はポップというイメージを持っています。Selena Gomezが歌う「Ain’t Me」や、AVICIIとのコラボレーション・ソング「Forever Yours」などを聴くと、その音に間口の広さを感じます。「Like It Is」も聴きやすくて、シンプルに組み立てられたサウンドはそれぞれの音が際立ちます。僕は特にベースの音が印象に残りました。曲のボトムを支え、全体をまとめる役割。心の一部を委ねられる、そんな音なのではないかと思います。重なった音の隙間から、アンビエント・ミュージックにも似た穏やかな雰囲気が漂います。



Kygo, Zara Larsson, Tyga – Like It Is

Zara Larssonの歌声は、彼女にしかない色を見せます。自身の「Lush Life」や「All The Time」、David Guettaとの「This One’s For You」、BTSとの「A Brand New Day」など、低めの声を活かしたエレクトロ系のポップスは聴いていてとても心地好い。その雰囲気は「Like It Is」でも変わらず、音と溶け合って新しい価値を生み出します。そして、そのボーカルの間に差し込まれるTygaのラップがアクセントになり、各自の声が互いを引き立てます。曲の後半では、彼女によるコーラスとボーカルが絡み合い、美しい氷像を鑑賞しているかのような、心地好い歌声のインスタレーションを堪能できます。
2020.05.11
by mura-bito | 2020-05-11 18:56 | Music | Comments(0)
ORESAMA「CATCH YOUR SWEET MIND/ドラマチック」:今を生きるNEW SONG、今と過去をつなぐNEW ARRANGEMENT
ORESAMAのシングル「CATCH YOUR SWEET MIND」がリリースされました。前作「OPEN THE WORLDS」の発表から1年のインターバル。シングルには「ドラマチック」のリメイクも収録されており、異なるふたつの音楽的アプローチを見せます。レーベル移籍を機に、本作を含むほとんどの曲がストリーミング・サービスで聴けるようになりました。
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新曲「CATCH YOUR SWEET MIND」は、ギターのリフを効かせたファンク系ダンス・ミュージックです。1980年代を思わせる音で始まり、ベース、シンセサイザーの順に飛び出し、その後はギターを中心に展開します。音の重ね方は薄めというか、全体的に聴きやすく、ORESAMAのポップな面が強調されたアレンジです。「ドラマチック」のリメイクと比べてみると、ORESAMAの幅広さを感じ取ることができます。



ORESAMA – CATCH YOUR SWEET MIND/ドラマチック -Dressup ver.-

キャリアの初期にリリースした「ドラマチック」はリメイクされて「ドラマチック -Dressup ver.-」となり、オリジナルとの違いを楽しめます。オリジナルが軽やかなポップスだったのに対し、新バージョンで着飾った音は全体的に厚みを増し、ボーカルも力強くなり、印象が大きく変わりました。

インストを聴くと、「ドラマチック -Dressup ver.-」を満たす多彩な音を味わえます。ホーン・セクション、エレクトリック・ピアノ、パーカッション、エレクトロ系のリズムやサンプリング、お馴染みのファンキーなギター。ジャズ、ラテン、クロスオーバー、ファンク、エレクトロなど、聴き手のアンテナ次第でどの要素が強く感じられるかは異なります。音が入れ替わる大胆な展開に魅せられ、何度も聴きたくなる。カラフルな音のパレード、存分に楽しみましょう。

2020.04.21
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by mura-bito | 2020-04-21 18:16 | Music | Comments(0)
Steve Aoki「Last One To Know [feat. Mike Shinoda and Lights]」:ふたつの歌声で編み上げる多面的コラボレーション
Steve Aokiがアルバム『Neon Future IV』をリリースしました。半分の曲が連名で制作され、もう半分ではシンガーやラッパーを迎えており、まさしくコラボレーションの塊。すでに発表されているAlan Walkerとの「Are You Lonely」、Backstreet Boysとの「Let It Be Me」、Monsta Xとの「Play It Cool」などが収録されています。Aokiコネクションの幅広さに圧倒されつつも、新たなシナジーを見つける楽しみを味わいながらアルバムを聴いています。
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アルバムに収録された新曲のうち、僕が惹かれたものを挙げるなら、最初に選ぶのは「Last One To Know」です。LINKIN PARKのMike ShinodaとシンガーソングライターのLightsがボーカルで参加し、異なる角度から曲を彩ります。Steve Aokiのサウンドの中で、ふたりの声の違いや重なったときの変化、多面的な楽しみ方ができるコラボレーションです。



Steve Aoki – Last One To Know [feat. Mike Shinoda and Lights]

「Last One To Know」は爽快な音とともに、Mike Shinodaのボーカルから始まります。やがてバトンがLightsに渡され、次にSteve Aokiの音が前面に飛び出し、そして再びMike Shinodaが歌う。Mike Shinodaの歌声は重量感がありながら軽快さもあり、腹持ちのよい歌を聞かせてくれます。一方、Lightsも素晴らしい歌声を聞かせてくれ、クリアかつ滑らかで耳に心地好い歌を堪能できます。曲の後半では、心に沁みるピアノに乗せて、ふたりの歌声が重なり、ひとつの魅力が生まれます。

僕はMike Shinodaの音楽が好きなので、彼が参加していることを知って「Last One To Know」を聴き始めました。ところが、Lightsの歌声の魅力を知ると曲の楽しみ方が増えて、一気に魅力は大きく膨れ上がります。ポップに寄せたSteve Aokiの音からは、異なる魅力のボーカルを活かす仕掛けが見られます。エレクトロニック・ミュージックの奥深さ、そして懐の深さを感じました。素敵なトライアングルに出会えたことに感謝します。

2020.04.16
by mura-bito | 2020-04-16 18:01 | Music | Comments(0)
Jack Back and Tom Staar「Body Beat」:身体を貫くビートが鼓動を支配する
Jack Backとは、David Guettaが使っている別の名義です。EDMシーンを牽引してきた彼のイメージとは少し異なるサウンドを提供します。ポップな要素やキャッチーなフレーズを減らし、比較的マニアックなサウンドを送り出しています。実験的な音作りの工房という感じでしょうか。
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Jack Backとしての作品も出す中で、Tom Staarと組み、連名で新曲「Body Beat」を発表しました。僕はDavid Guettaが関わった曲のリミックスでTom Staarを知り、ファンになりました。重厚ながらスピード感のあるキックの音が彼のアレンジの特徴です。



Jack Back and Tom Staar – Body Beat -Extended Mix-

「Body Beat」のアレンジを説明するなら「エレクトロニック・サウンドのカタログ」ということができます。ポップスのリミックスにおいて、イントロやエンディングに加えられそうな音で構成されている。しかし、それはパーツの寄せ集めであることを意味しません。

歌モノのように大きな起伏を見せない展開の中で、心惹かれるポイントがいくつか存在します。そのひとつがベースの音です。裏側で響くベースに耳を傾けてみると、その反復が醸す色気に魅せられます。エレクトロニック・ミュージックが好きな音楽愛好家にとって、この音作りは楽しいの一言に尽きるでしょう。その音を、身体で感じたい。
2020.04.13
by mura-bito | 2020-04-13 20:24 | Music | Comments(0)
TM NETWORK「10 YEARS AFTER」:ダイナミックに転換する俯瞰と対話のリリック・スタイル
TM NETWORKの活動は1994年に一度停止し(「TMN終了」)、1999年に再開しました。再始動にあたってリリースされた2枚のシングルのひとつが「10 YEARS AFTER」です。アコースティック・ギターとエレクトロニック・サウンドが組み合い、穏やかな雰囲気ながらも芯の通ったサウンドを響かせます。ウツのボーカルは緩やかに言葉をつなぎますが、あふれんばかりの言葉をラップのように歌うこともあり、言葉に合わせて変わる譜割が印象に残ります。

小室さんが「10 YEARS AFTER」で綴った歌詞の特徴は、大胆に転換する視点であり、歌ったウツも印象的だったと語りました。地球を俯瞰していたかと思えば、次の瞬間には、地上でのささやかな心の触れ合いにフォーカスする。「人間」や「国家」といった大きな単位で語る一方で、大事な人に向けた気持ちを表現しており、その切り換わりが唐突で意表を突かれます。こうした転換は折に触れて登場し、例えば2004年の「PRESENCE」や2012年の「I am」などを聴くとよく分かります。

「10 YEARS AFTER」の音に関わるトピックとして挙げられるのがヒップホップです。当時の小室さんがヒップホップに関心を寄せていたためか、ラッパーのCOMMONが参加したリミックスが制作されました。アウトテイク集『キヲクトキロク』で聴くことができます。ベースやキックが強調された肉厚なエレクトロニック・サウンド、ボーカルの大部分がミュートされて代わりに差し込まれたCOMMONのラップ。TM NETWORKの曲の中で、最もヒップホップに寄った作品となりました。
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「10 YEARS AFTER」をコンサートで聴けたのは、2004年のDOUBLE-DECADEです。横浜アリーナに響き渡るイントロの中、「聴けるとは思わなかった」という驚きと「聴けてよかった」という感動が交錯しました。コンサートの音楽的テーマがトランスだったため、「10 YEARS AFTER」でもキックの音が強調され、ずしりと身体に響きました。重厚なリズムの中で、ボーカルの優しいメロディやギターの音が心地好かったことを覚えています。

その後、コンサートで聴く機会は得ていません。2012年の〈TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-〉では、セット・リストの草案に「10 YEARS AFTER」が入っていたのですが、最終的に外れました。このコンサートの「潜伏者が宇宙から地球に降り立つ」というテーマに合う曲なので、セット・リストに組み込まれていたら、僕のイマジネーションは大いに刺激されたことでしょう。

僕がTM NETWORKを現在進行形で聴けるようになったのが1999年であり、「10 YEARS AFTER」は記念碑ともいえる曲です。改めて「10 YEARS AFTER」を聴くと、再始動について「これから何が起こるのだろう?」と思いを巡らせ、期待に胸を膨らませていた1999年を思い出します。タイムマシンに乗って時間を遡ることができるのなら、当時の自分に「素晴らしい曲に次々と出会えるよ」というメッセージを伝えたい。

2020.03.30
by mura-bito | 2020-03-30 21:11 | Music | Comments(0)
BTS「ON」:歌は聴き手の心を呑み込み、道なき道を進み続ける
2020年2月、BTS방탄소년단)のアルバム『MAP OF THE SOUL: 7』がリリースされました。アルバムの中で最も注目された曲が、リード・トラックの「ON」です。第一印象だけでも曲の素晴らしさを感じられましたが、聴く回数を重ねることで、もっと好きになりました。聴き込む楽しさを与えてくれるのは良い曲の証です。
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「ON」を聴いて、最初に強く印象に残ったのがオルガンの音です。僕はロックやジャズで使われるオルガンがとても好きで、サウンドの幅を広げてくれる楽器だと思っています。クールにもメランコリックにも聞こえる、想像力を刺激する音が魅力的です。その音に吸い込まれ、そして虜になる。絡みついて離れない腕のように、音の記憶は残り続けます。



BTS – ON

ずしりと響くリズムに支えられ、オルガンを含むサウンドが歌声を包むと、ボーカルやラップの存在が一回りも二回りも大きくなって響きます。歌声はリズミカルに言葉をつなぎ、「ON」の世界を拓きます。特に好きなのが ♪Rain be pourin’/Sky keep fallin’/Everyday, on na na na♪ の部分であり、同じメロディで最後に ♪All that I know/Is just goin’ on and on and on and on♪ という歌詞に変化するところは、もう最高です。



BTS – ON [feat. Sia]

リリース前に「ON」が注目された大きな理由はSiaとのコラボレーションです。配信のみで、Siaのボーカルを混ぜたバージョンがアルバムの最後に収録されています。Siaのハスキーでソウルフルな歌声がBTSの美声と交錯することで、新しい立体感が生まれ、新しい価値を創出する。彼女のボーカルが聞こえるところでポイントが切り替わるというべきか、レールが分岐して、オリジナルとは違う風景が見えます。がらりと印象を変えるわけではないのに、別物の曲として味わえます。楽しめるポイントがいくつもあり、「スポットライトが当たるのには理由がある」ということを実感できる曲です。

2020.03.16
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by mura-bito | 2020-03-16 21:13 | Music | Comments(0)
Tim Berg, Norman Doray, Sebastien Drums「Tweet It」:エレクトロニック・サウンドに支配された身体はループの快感に酔う
「どうしてこんなに素晴らしい曲を今まで知らなかったのだろう?」と悔しがることが多々あります。何かのきっかけでその曲を聴き、そして感銘を受ける。リリースされたのは何年も前でありながら、その曲は新曲と同じくらいの新鮮さを届けてくれます。
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僕がAVICIIを聴くようになったのは2013年のアルバム『True』からです。それから過去の曲を聴くようになりましたが、すべてをカバーするまでには至っていません。自分の知らないAVICIIのオリジナル曲やリミックスがある中、2019年12月に開催された〈AVICII TRIBUTE CONCERT: IN LOVING MEMORY OF TIM BERGLING〉で「Tweet It」を知りました。この曲が始まって数秒で心をつかまれ、強く揺さぶられました。



Tim Berg, Norman Doray, Sebastien Drums – Tweet It

「Tweet It」は、AVICIIがTim Bergという名義で、Norman DoraySebastien Drumsとともに発表した曲です。AVICIIが音楽家としてのキャリアをスタートさせたばかりの時期ですが、それほど年数をおかずに代表曲「Levels」を世に送り出しているので、AVICIIは最初からAVICIIというか、別格だったのでしょう。そのことは「Tweet It」の素晴らしさによって補強されます。

ピアノが奏でるひとつのフレーズが曲を引っ張り、そのフレーズのリフレインが聴き手をボルテージを上昇させます。リフレインといっても、少しずつ変化していくので、その様子は螺旋階段を上るようだと表現できます。ぐるぐる回る音の中で、興奮の度合いが上昇していく。エレクトロニック・サウンドの螺旋に巻かれた僕らは、音楽的に支配され、その快感に陶酔します。

2020.03.09
by mura-bito | 2020-03-09 21:07 | Music | Comments(0)
Reol「サイサキ」:連鎖する言葉の奔流、咲き乱れる音の濁流
「HYPE MODE」でReolを知り、次は何を聴こうかとApple Musicで検索して、最初に目に留まったのが「サイサキ」という曲です。2018年にシングルとしてリリースされ、オリジナル・アルバム『事実上』に収録されています。
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言葉の奔流。息を吐く間もなく言葉が連なって流れ、その連なる言葉の勢いに圧倒されます。ぎゅっと詰まった言葉の組み立てからは、音楽であるのと同時に芸術的な要素を感じます。部屋の中で視覚的、聴覚的に言葉がぐるぐると渦を巻き、鑑賞者に巻き付く。言葉をモチーフにしたコンテンポラリー・アート、インスタレーションをイメージしました。



Reol – サイサキ

音の濁流。エモーショナルな音は、言葉の裏で言葉を支えながらも、聴き手のエモーショナルな部分を刺激します。ボーカルの存在感がとても大きいのは紛れもない事実ですが、エレクトロニック・サウンドの緻密さ、網目の細かさは「サイサキ」を構築する大きな要素です。歌に惹かれ、音に誘われ、曲の音楽世界に深く深く引きずり込まれます。

歌の占める割合が大きいと、印象的な言葉に出会う機会も多い。僕が「サイサキ」で特に好きなのは ♪諸行無常 愛すべき東京♪ という部分です。メロディの流れやライムが心地好く、それに加えて意味も通っていて、脳を満たす快感を増幅しているのではないかと思います。楽しい。

2020.02.24
by mura-bito | 2020-02-24 17:01 | Music | Comments(0)

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