inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
OUR WORLD IS EXPRESSED BY IMPRESSIVE WORDS
[PART2] BTS『MAP OF THE SOUL: PERSONA』:七人の感性が交錯して、美しくタフな音楽世界を築き上げる
ポップで聴きやすく、ロック・スタイルに痺れ、静謐なバラードに心が震える。BTS(방탄소년단)のアルバム『MAP OF THE SOUL: PERSONA』に収められた七つの曲が織り成す世界は、くるくると表情を変え、その度に新しい体験を聴き手に提供してくれます。勢いがあるときは何をやっても認められるものですが、しかしながら勢いだけで曲数を揃えたアルバムとは到底思えませんよね。
「Make It Right」の第一印象は「美しい」に尽きます。ジャンルとしてはR&Bというべきでしょうか、透明感のあるバックトラックが七人の美声を彩る曲です。シンプルに重ねられた音は、シンプルだからこそ、歌声の美しさや巧みなコーラスワークを引き立てます。心の柔らかい部分にそっと触れるように繊細で、それでいてあたたみを感じさせる歌声ですね。
Make It Right (The Late Show with Stephen Colbert)
「HOME」はオルガンの音を効かせたヒップホップのトラックであり、密度が大きく、濃密なラップが強烈なプレゼンスを放ちます。それでも泥臭くならず、爽やかな曲に仕上がるのがBTSスタイルです。彼らはアメリカのヒップホップに影響を受けているとはいえ、そこに大きく近づくわけではなく、オリジナルのヒップホップを作り出します。そうして湧き上がる美しさが人々の心を引き寄せます。
HOME
K-POP全般についていえることですが、バラードの美しさは筆舌に尽くしがたい。その美しさを実感する曲が「Jamais Vu」です。世界がK-POPを求める要因のひとつは、この美しい歌声なのだと思います。男性のK-POPアーティストが歌うバラードには特有の美しさがあり、欧米のバラードとは異なる、オリジナルな魅力として受け入れられているのでしょう。夜明けの静謐な時間を思わせる歌声の響きです。
Jamais Vu
荒々しく駆け巡る歌と音。「Dionysus」が『MAP OF THE SOUL: PERSONA』の最後を飾ります。この曲を初めて聴いたとき、プログレのテイストを感じました。音やメロディがドラマチックに移ろい、展開が変わるたびに印象が刷新されます。ボーカルやラップが絶え間なく交差する様子がプログレの雰囲気を中和していますが、途中あるいはエンディングに長めのインストが入れば一気にプログレに寄りそうです。
Dionysus
BTSはひとつのテーマを定めて数枚のアルバムを制作します。この “MAP OF THE SOUL” もシリーズとなるそうで、第一弾の “PERSONA” に続く次の作品が控えているのでしょう。また、さらなるコラボレーションやリミックスを期待してもよさそうです。次は何を見せてくれるのか? 世界規模で彼らへの期待は日に日に高まるばかりですが、その重圧の中でも『MAP OF THE SOUL: PERSONA』のような素晴らしい作品を送り出すタフさに驚き、そして感動しています。
2019.05.22
Make It Right (The Late Show with Stephen Colbert)
「HOME」はオルガンの音を効かせたヒップホップのトラックであり、密度が大きく、濃密なラップが強烈なプレゼンスを放ちます。それでも泥臭くならず、爽やかな曲に仕上がるのがBTSスタイルです。彼らはアメリカのヒップホップに影響を受けているとはいえ、そこに大きく近づくわけではなく、オリジナルのヒップホップを作り出します。そうして湧き上がる美しさが人々の心を引き寄せます。
HOME
K-POP全般についていえることですが、バラードの美しさは筆舌に尽くしがたい。その美しさを実感する曲が「Jamais Vu」です。世界がK-POPを求める要因のひとつは、この美しい歌声なのだと思います。男性のK-POPアーティストが歌うバラードには特有の美しさがあり、欧米のバラードとは異なる、オリジナルな魅力として受け入れられているのでしょう。夜明けの静謐な時間を思わせる歌声の響きです。
Jamais Vu
荒々しく駆け巡る歌と音。「Dionysus」が『MAP OF THE SOUL: PERSONA』の最後を飾ります。この曲を初めて聴いたとき、プログレのテイストを感じました。音やメロディがドラマチックに移ろい、展開が変わるたびに印象が刷新されます。ボーカルやラップが絶え間なく交差する様子がプログレの雰囲気を中和していますが、途中あるいはエンディングに長めのインストが入れば一気にプログレに寄りそうです。
Dionysus
BTSはひとつのテーマを定めて数枚のアルバムを制作します。この “MAP OF THE SOUL” もシリーズとなるそうで、第一弾の “PERSONA” に続く次の作品が控えているのでしょう。また、さらなるコラボレーションやリミックスを期待してもよさそうです。次は何を見せてくれるのか? 世界規模で彼らへの期待は日に日に高まるばかりですが、その重圧の中でも『MAP OF THE SOUL: PERSONA』のような素晴らしい作品を送り出すタフさに驚き、そして感動しています。
2019.05.22
by mura-bito
| 2019-05-22 21:41
| Music
fujiokashinya (mura-bito)
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