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音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
OUR WORLD IS EXPRESSED BY IMPRESSIVE WORDS
Mike Shinoda – Post Traumatic
LINKIN PARKのMike Shinodaがソロ・アルバム『Post Traumatic』をリリースしました。Chester Benningtonの死が大きく影響していると推察されるタイトルです。彼の死からしばらくはスタジオに入れなかったと語るMikeですが、2018年に入って自らの名前で新しい曲を発表し始め、6月にアルバムとしてまとめられました。8月には来日してSummer Sonic 2018に出演する予定であり、本作の曲も演奏するのではないかと思います。
アルバムに先駆けて配信されたいくつかの曲の第一印象は「重くて苦しい」。LINKIN PARKの作品でも断片的に見られた雰囲気ではありますが、アルバム全体を占めるのかと思うと食指が動かなくなりました。暗くヘビーな曲ばかりを聴いていると、その陰鬱な空気を吸い込んで息ができなくなるのではないか?
Mike Shinoda – Make It Up As I Go [feat. K.Flay]
ようやく全編を聴けたのは、アルバムがリリースされてしばらく経ってからです。Chesterの一周忌が近いということもあって意識が引き寄せられたのかもしれません。アルバムを通して聴いてみると、明るいと呼べる曲はないものの、暗い曲ばかりではなく、ポップな要素を含む曲もあって安心しました。
Mike Shinoda – Hold It Together
『Post Traumatic』についてMikeは、LINKIN PARKではないし、Fort Minorでもないと語りました。LINKIN PARKはバンドのグルーヴやChesterのボーカルがあってこそ成立し得る音楽なので、確かにこの作品とは一線を画しています。ただ、Fort Minorに関しては、曲によってはそう遠くないと思います。Fort MinorはMikeのラッパーとしての面を強調したソロ・プロジェクトです。例えば「Ghosts」や「Hold It Together」、K.Flayをゲストに迎えた「Make It Up As I Go」がFort Minorを想起させます。
Mike Shinoda – Ghosts
音や歌詞という表側の(意識的な)部分ではなく、彼の奥に潜むものがLINKIN PARKやFort Minorとは異なるのかもしれません。Fort MinorもMikeの個人的作品という面を持った活動ですが(彼のミドル・ネームであり父親の名前を冠した「Kenji」という曲があるくらい)、もっと内的で、よりパーソナルな思いを形にした作品が『Post Traumatic』ということでしょうか。
自らの奥底に潜り込んで、Chesterの死と向き合い、そして心に負った傷と向き合うことで、どのような音楽が生み出されるのか。この1年、多くのことを考えたであろうMikeが出した最初の答えが『Post Traumatic』なのだと思います。アルバムを聴いていると、Mikeの「モノローグ」と「ダイアローグ」が交差するのを感じます。Chesterの影を見ながら、ひとり思うことを語ったり、生者と言葉を交わしたりする。そんなイメージが浮かびました。
2018.07.17
Mike Shinoda – Make It Up As I Go [feat. K.Flay]
ようやく全編を聴けたのは、アルバムがリリースされてしばらく経ってからです。Chesterの一周忌が近いということもあって意識が引き寄せられたのかもしれません。アルバムを通して聴いてみると、明るいと呼べる曲はないものの、暗い曲ばかりではなく、ポップな要素を含む曲もあって安心しました。
Mike Shinoda – Hold It Together
『Post Traumatic』についてMikeは、LINKIN PARKではないし、Fort Minorでもないと語りました。LINKIN PARKはバンドのグルーヴやChesterのボーカルがあってこそ成立し得る音楽なので、確かにこの作品とは一線を画しています。ただ、Fort Minorに関しては、曲によってはそう遠くないと思います。Fort MinorはMikeのラッパーとしての面を強調したソロ・プロジェクトです。例えば「Ghosts」や「Hold It Together」、K.Flayをゲストに迎えた「Make It Up As I Go」がFort Minorを想起させます。
Mike Shinoda – Ghosts
音や歌詞という表側の(意識的な)部分ではなく、彼の奥に潜むものがLINKIN PARKやFort Minorとは異なるのかもしれません。Fort MinorもMikeの個人的作品という面を持った活動ですが(彼のミドル・ネームであり父親の名前を冠した「Kenji」という曲があるくらい)、もっと内的で、よりパーソナルな思いを形にした作品が『Post Traumatic』ということでしょうか。
2018.07.17
by mura-bito
| 2018-07-17 21:01
| Music
fujiokashinya (mura-bito)
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