人気ブログランキング |
inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
OUR WORLD IS EXPRESSED BY IMPRESSIVE WORDS
ブログトップ
30th FINAL 06: Birth (from the QUIT30 suite)
TM NETWORK 30th FINAL

TM NETWORK 30th FINAL

TM NETWORK


「SCREEN OF LIFE」のアウトロが余韻を残して少しずつ消える中、ウツはマイク・スタンドから離れ、踵を返します。ステージの奥に設置されたスクリーンに向かってゆっくりと歩き、そして光に包まれながら、大きなスクリーンの中に吸い込まれるように姿を消します。

***

ハイハットが細かく刻まれ、ソフト・シンセで鳴らすピアノの音が「Birth」のテーマ・メロディを奏でます。「Birth」は組曲「QUIT30」の幕を開けるパートです。2015年2月のコンサート「TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30 HUGE DATA」に続き、「TM NETWORK 30th FINAL」でも、「Birth」だけが演奏されます。「Birth」は発表されてからすべてのステージで演奏されたことになるわけですが、機会を重ねるたびに音の厚みが増していきました。

***

スクリーンは、さまざまな記録を映し出します。あちこちの都市に住む人々の姿が4Kの映像で切り取られます。例えばロンドン、例えばパリ、例えばニューヨーク、例えばジャカルタ。人々の営みを切り取り、記録して、そして報告する。その記録の中にも別の潜伏者の姿が映り込んでいるのでしょう。互いの存在もミッションも知らないままに、すれ違うこともあるかもしれません。

***

組曲「QUIT30」はアルバム『QUIT30』の中核を成し、2014年後半のツアー「TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30」の軸として機能しました。組曲は八つのパートで構成されています。アルバムでは前半と後半に分割され、前半は三つのパート(「Birth」、「The Beginning Of The End」、「Mist」)が続けて、後半は五つのパート(「Glow」、「Loop Of The Life」、「Entrance Of The Earth」、「The Beginning Of The End II」、「The Beginning Of The End III」)が続けて収録されています。ツアーでは、それぞれのパートを単独で演奏したり、連続性のあるパートを続けて演奏したりして、ライブの各所で披露されました。

***

あちこちで湧く、無秩序な声や音。人々が集まり、バスや車が通り過ぎ、風が吹いて街路樹が揺れます。ここでは聞こえないけれども、スクリーンにはノイズの存在が記録されています。それらは混ざり、互いを呑み込み、ひとつの場をつくり、生活のBGMとなります。ノイズは人々の生活から生まれて、人々に絡みつきます。時として、ふっと周囲の音が消えて無音の状態になることがあります。どこかエア・ポケットに入ったかのように。そんな状態がしばらく続いたらどうなるか。音のない世界の中で、何を感じるのでしょうか。

***

「QUIT30」にはシンセサイザーとギターのアンサンブルを堪能できるパートや、エレクトロの要素を含むパートもあり、さらに物語を強く意識するパートもあります。それらを包摂するパートとして「Birth」は存在します。組曲における導入部分でありながら、全体を包み込む役割を担っています。二十分を超える組曲を四分ほどに凝縮して、組曲が表現する物語を俯瞰します。

***

スクリーンにウツが映し出されます。それは「TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30 HUGE DATA」で歌う姿です。ステージではバンドが演奏し、分厚い音を吐き出します。記録された歌が流れます。スクリーンが映す記録と、記録からよみがえる記憶と、目の前で進行する現在が混ざり合います。どれが記憶で、記録で、現在なのか。境界線は曖昧になり、ピアノの音だけが残ります。

INTRO
JUST LIKE PARADISE 2015/RHYTHM RED BEAT BLACK/CHILDREN OF THE NEW CENTURY 2015
HERE, THERE & EVERYWHERE/SCREEN OF LIFE/Birth
CAROL 2015 I
A DAY IN THE GIRL'S LIFE/CAROL (CAROL'S THEME I)/GIA CORM FILLIPPO DIA
CAROL 2015 II/IN THE FOREST/CAROL (CAROL'S THEME II)/JUST ONE VICTORY
INTERMISSION
月はピアノに誘われて/あの夏を忘れない/TETSUYA KOMURO SOLO -30th FINAL-/GET WILD 2015
WE LOVE THE EARTH/BE TOGETHER/I am/FOOL ON THE PLANET/ELECTRIC PROPHET
OUTRO

2016.03.04
by mura-bito | 2016-03-04 18:43 | Music | Comments(0)
<< 30th FINAL 07: ... Zedd & Aloe Bla... >>

fujiokashinya (mura-bito)
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新の記事
Mike Posner an..
at 2019-08-14 21:39
David Guetta a..
at 2019-08-08 21:15
藍井エイル「月を追う真夜中」..
at 2019-07-30 21:02
Zara Larsson「A..
at 2019-07-24 21:23
[PART2] Eir Ao..
at 2019-07-18 21:24
[PART1] Eir Ao..
at 2019-07-17 21:20
AVICII and Chr..
at 2019-07-09 19:23
以前の記事
記事ランキング
カテゴリ
タグ
ライフログ
TM NETWORK

























TETSUYA KOMURO



quasimode


Linkin Park


Paramore

Immigrant'sBossaBand

Ryu Miho

AVICII


Krewella

Zedd


藍井エイル





ORESAMA




Gacharic Spin


梨木香歩

村上春樹



京極夏彦



小林ユミヲ



Book





Comic








Music


ブログジャンル