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[PART2] AVICII – Stories
Stories

Stories

AVICII


[PART1] AVICII – Stories



AVICII – Waiting For Love (Music Video)

アルバム『Stories』の1曲目に配置されたのは、先行シングルとしてリリースされた「Waiting For Love」* です。リリック・ビデオやミュージック・ビデオに加え、視聴者の操作によって360度の映像が見られるビデオも制作されました。また、2種類のリミックス・シングルがリリースされており、エレクトロに寄ったものからアコースティック・サウンドで構築しなおしたものまで、多彩な音を聴くことができます。

アルバムを購入してからオリジナル・ミックスを改めて聴くと、ピアノの音に代表されるサウンドのストレートさが印象に残ります。リズミカルに跳ねるシンセサイザーの音が心地好く響き、歌の部分はシンガロングしたくなるポップさを備えています。曜日を歌詞に盛り込み、カウントダウンのように1日1日を過ごす楽しさや辛さを表現します。

* inthecube: AVICII – Waiting For Love



AVICII – Talk To Myself (Lyric Video)

「Talk To Myself」は軽快に駆ける音、歯切れよく刻まれる音がテンポよく連なります。シンプルな音で始まり、ギアを一段階ずつ上げていくように、音の密度が上がっていきます。シンセサイザーで刻むファンクのノリ。エレクトロの角度からファンクを解釈したという感じですね。

ボーカルが歌った歌メロを、直後にシンセサイザーのクリアでパーカッシヴな音がなぞります。ボーカルをとるSterling Foxは前作『True』** に収録された「Shame On Me」に参加し、素晴らしい歌を披露しています。歌で曲を加速させる役割を担うようなノリのいい曲はお手の物、といったところでしょうか。

** inthecube: AVICII – TRUE



AVICII – Touch Me (Lyric Video)

ダンス・ミュージックに適したテンポというものがあると僕は思います。もう少し具体的に言うと、身体を揺らすのに適したテンポです。それを超えるとロックのように弾け方が楽しいし、もっとゆっくりであれば動かず聴いた方がいい。「Touch Me」のテンポは、踊るために設定されていますよね。

シャープに繰り返される♪Touch me♪のフレーズに心をつかまれ、シンセサイザーやピアノのフレーズに身体を支配される。厚みのあるピアノの音に乗せ、ファンキーなボーカルが光ります。太くてノイジーなベースが唸り、スペーシーなシンセサイザーが駆け巡る。アシッド・ジャズを思わせるウワモノに対し、ボトムは今のエレクトロですね。絶妙にブレンドされたサウンドを味わえます。



AVICII – Ten More Days (Lyric Video)

「Ten More Days」はアコースティック・ギターの存在が大きい曲です。アコースティック・ギターはこのアルバムを貫くサウンドの軸のひとつですが、「Ten More Days」ではその比重が大きい。ブルージーに響く音とポップな音との共演が、身体に浸み込んでくるサウンドを生み出しています。

自分の背後に伸びる影が足取りを重くしているイメージ。詩的な哀愁というよりは、もっと現実的な重みというか、足枷、しがらみ、後悔。そこまでメランコリーな雰囲気の音ではないものの、絡みつくダウナーな感情が静かな重みを感じさせます。何かを残して去る誰かの影が脳裏に浮かびます。



AVICII – For a Better Day (Music Video)

「For a Better Day」を特徴づけるのは、ピアノの太い音でしょう。ハンドクラップとともに響くピアノの音は実にソウルフルです。この言葉は歌を形容することが多いのですが、ソウルフルな演奏もありますよね。ジャズやプログレッシヴ・ロックのような、躍動感のある、どこか解き放たれたような自由な音を聞かせてくれます。

ミュージック・ビデオの内容はけっこうショッキングなものですね。このビデオを観ると「For a Better Day」という曲名も異なる響きを感じさせます。より良い日…というのは最低なところより、わずかでも良くなるようにという願いなのでしょうか。単調な普段の生活をより良くしようなんて考えがとても贅沢なものに思えてきますが、だからこそ尊いのか。

[PART3] AVICII – Stories

2015.10.12
by mura-bito | 2015-10-12 08:42 | Music
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