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Scene2/永遠のパスポート -- the beginning of the end
TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end

TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end

TM NETWORK


ドアが開きます。メイン・ブレインの一室で、三つの物体が宙を舞います。クリスタルのような材質でできており、厚い板のように見える。宙を漂い、回りながら、色が移り変わっていく。記憶を遡ると、2012年のライブ「TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-」で登場した三枚のパネルにたどり着きます。TM NETWORKを映し出し、潜伏の記憶を映し出したモノリス。

かつて僕らの目の前に姿を現わしたモノリスが時間を越えて再び登場したのか。それとも、これらは別の役割を持った物体なのか。あるいは、メイン・ブレインの核に関わる物体あるいは生命体なのか。ここで物語はリンクしているのか。潜伏者のひとりは音をコントロールする役割を担っています。その潜伏者が音を奏でます。メロディが響く中で浮かび、ゆっくりと回転する三つの物体。

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ドラムの音を合図に「永遠のパスポート」が始まります。アルバム『DRESS2』でリメイクされた曲のひとつですが、オリジナルは1985年のアルバム『CHILDHOOD'S END』に収録されています。音の印象は異なるものの、オリジナルに漂う優しげな雰囲気はリメイクでも表現されています。ウツの声で届けられるメロディ、木根さんが弾くアコースティック・ギターが穏やかな風のように観客を包みます。ライブでは、小室さんがソフト・シンセをパーカッションのように使って音を重ねます。雨が地面に叩きつけられて跳ねるような、そんなイメージの音ですね。パーカッシブなソフト・シンセの音は跳ねるように突出し、サウンドの印象を軽快なものにしています。不意の雨を楽しんで歩くような明るさを感じます。雨の日もあれば、さわやかに晴れる日もある。

間奏では木根さんがハーモニカを吹きます。木根さんのハーモニカは幾多のライブで披露されました。1990年のアルバム『RHYTHM RED』を核にしたツアーでは「クロコダイル・ラップ」という曲でロックらしさを醸すハーモニカ・プレイを披露し、2000~2001年の『Major Turn-Round』のリリースに伴なうツアーでは「STILL LOVE HER」の間奏で優しい音を奏でましたね。「永遠のパスポート」は音もメロディも優しいため、自然とハーモニカの音がフィットします。

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「永遠のパスポート」の歌詞は、日常の中に不意に転がってきたちょっとした非日常を綴っています。日常と非日常は背中合わせのような関係にあり、その割合はいつでも逆転し得る。日常の言葉で紡がれる光景は、非日常の裏返し。オーソドックスなラブ・ソングであっても、その背景にある物語によって文脈が変わり、イメージの広がり方も変わるでしょうね。

宇宙から来た生命体が地球の日常に溶け込んだのだけど、宇宙に戻らねばならなくなり、心残りではあるけれど、何も明かさずに最後の日を過ごしている。自分の正体を明かしてしまおうか、やはり何も言わずに消えるべきか、と葛藤しながら、他愛もない時間を過ごす…。「永遠のパスポート」には、デビュー当時のライブだけで披露された歌詞があります。原曲の物語をふまえてリリースされた音源の歌詞を読むと、歌詞に綴られた物語の捉え方が変わります。書き変えられたのではなく、視点を変え、光の当て方を変えたのが「永遠のパスポート」の物語なのだろう、と。

RETRACE/LOUD/Scene1/COME ON LET'S DANCE/KISS YOU
Scene2/永遠のパスポート/ACCIDENT/金曜日のライオン
Scene3/RAINBOW RAINBOW/BE TOGETHER/CUBE
Scene4/I am/JUST ONE VICTORY/KEYBOARD SOLO/GET WILD
Scene5/SELF CONTROL/Scene6/BEYOND THE TIME/Scene7


2014.10.01
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by mura-bito | 2014-10-01 21:36 | Music | Comments(0)
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fujiokashinya (mura-bito)
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