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うめ - 大東京トイボックス 10
大東京トイボックス (10)

大東京トイボックス 10

うめ(小沢高広・妹尾朝子)


『大東京トイボックス』、完結。前作『東京トイボックス』を「ブクログのパブー」で購入したことがきっかけとなり、久々に漫画の新刊を買い続けました。その『大東京トイボックス』も、2013年9月に発売された10巻でエンディングを迎えました。現実とのリンクが絶妙であり、もちろん純粋なフィクションとしても読めますが、起こり得る現実のひとつとしても捉えることができました。創作物の暴力表現、業界の自主規制、著作権、政権交代、TPPなどなど。物語の中で貫かれる「魂」は、あながち夢物語でも荒唐無稽なものでもない気がします。万物に神は宿る…ではありませんが、意識してみれば、すべての人に「魂」は存在する。そんなことを思ったんですよね。
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『大東京トイボックス』の1巻と2巻が発売されたときの書店用ポップの画像が、作者のブログにアップされていました。転載可能とのことなので、ありがたくペタペタと貼らせてもらいます。作者の「うめ」は小沢高広さんがストーリーを書き、妹尾朝子さんが作画する、いわゆるユニットというやつですね。ブラックモアズ・ナイトみたいなものです。サイト「難民チャンプ」はこちら
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小沢さんが組み立てるストーリーはシンプルかと思えば、絶妙のタイミングで伏線の回収に入ります。僕がリアルタイムで追いかけ始めた7巻あたりからスピードが一気に上がった感があります。最初にある程度サイズを決めてプロットしていたのだろうなと思わせるし、軸がしっかりしている物語はやはり読み応えがあります。描かれていない箇所に想像を巡らせるのも楽しい。
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ちなみに、最終巻に収録されている第59話のタイトルが「CHILDHOOD'S END」なのですが、この元ネタはアーサー・C・クラークでしょうか、それとも…。小沢さんはTM NETWORKを聴いていたらしく(「BOφWY全盛の中、少数派で肩身が狭かった」そうな)、さらに『Digitalian is eating breakfast』も持っているので、もしかしたら…。

2013.10.06
by mura-bito | 2013-10-06 18:18 | Visualart
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