inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
OUR WORLD IS EXPRESSED BY IMPRESSIVE WORDS
Amazon、エコシステム、電子書籍、読書
先日、ラスベガスで行なわれたCESでも登場したキーワード、「Ecosystem(エコシステム)」。現在、このエコシステムを構築して世界を席巻しようとしているのがAmazonでしょう。いろんなものがAmazonで買えます。地方では巨大なロードサイドの店舗がありますが、どこで買っても同じものなら、実店舗で買わない傾向が強まる可能性はありますよね。わざわざ足を運ぶのは、そこにしかないもの、体験、価値があるからです。例えば子供を連れてイベントを観に行って、ついでにあれこれ買い物をするとかね。足を運ぶだけの価値を感じてもらえるかが、どのような地域であれ問われていくと思います。地方だとその緊張感はあまりないかもしれませんが、Amazonのプレゼンスが高まるにつれて、他人事ではなくなるんじゃないですかね。
Amazonに関連した話で、やはり外せないのが書籍です。日本版Kindle Storeについては出版社と交渉中だそうですが、少なくとも2012年中には始まるのでしょうか。エコシステムというキーワードを頭の片隅に置きながら、Amazonの電子書籍を取り上げた「メディアの現場」を読み返してみると、また違った視点で考えることができます。
紙の書籍と電子書籍は切り離して考えることはできません。それは出版社もAmazonも同じですが、見据えているゴールはきっと異なる。紙の書籍で必要とされる取次、流通、書店などのプロセスが電子書籍ではカットされるんですが、Amazonが画策する紙の書籍の販売についても、そのプロセスがきっとなくなりますよね。日本のややこしい販売ルートを通さず、無意味な返本もなくしてコストを下げれば、紙の書籍であっても低価格で売ることができるのでしょう。おそらく、電子も紙も価格は同じくらいになると思います。Amazonはニーズを満たすための供給手段をそろえたいんですよね。価格競争ではなくて、消費者が欲しいフォーマットを提供しようということだと思います。
これは出版に関する僕の持論なのですが、電子書籍の市場が大きくなって紙にどんどん接近していけば、それぞれの価値が明確に意識されるようになる。そして、その価値付けは作り手と読み手の共通認識になればいいですね。そうなれば、作り手と読み手がフラットに対峙できます。
例えばソーシャルメディアを通して、作り手のスタンスも読み手のスタンスも表出されるでしょうね。津田さんの大量リツイートを読んでいると、いろんな人がいろんな読み方をしているんだなと思います。読んだ感想は掲示板やAmazonレビューでもありますが、個人に紐付いているアカウントだからなのでしょうか、「自分はこういう意図で読んでいる」というスタンスの表明がおもしろい。
作り手と読み手がフラットに対峙する。それは「読書」というものの新しい特徴なんじゃないかな、と。
2012.01.18
今、スマートフォンを買うということは単に機器を買うのではなく、ソーシャルメディアやコンテンツサービスなどを含む複雑な生態系の入り口に立つということ。アップルが、このトレンドを生み出し、アマゾンが帝国を築いた
林信行Twitter
http://twitter.com/nobi_com/status/156874810557865984
林信行Twitter
http://twitter.com/nobi_com/status/156874810557865984
Amazonに関連した話で、やはり外せないのが書籍です。日本版Kindle Storeについては出版社と交渉中だそうですが、少なくとも2012年中には始まるのでしょうか。エコシステムというキーワードを頭の片隅に置きながら、Amazonの電子書籍を取り上げた「メディアの現場」を読み返してみると、また違った視点で考えることができます。
アマゾンって、米国でも日本でも、プリント・オン・デマンドを最終的に普及させようとしてるんですよ。電子書籍出して、それをプリント・オン・デマンドで紙版も作って、欲しい人のぶんだけ刷って売る、というのを一つのビジネスモデルに置いてるんですね。
西田宗千佳
西田×津田×小寺対談:どうなる電子書籍! - 津田大介の「メディアの現場」 vol.11
西田宗千佳
西田×津田×小寺対談:どうなる電子書籍! - 津田大介の「メディアの現場」 vol.11
紙の書籍と電子書籍は切り離して考えることはできません。それは出版社もAmazonも同じですが、見据えているゴールはきっと異なる。紙の書籍で必要とされる取次、流通、書店などのプロセスが電子書籍ではカットされるんですが、Amazonが画策する紙の書籍の販売についても、そのプロセスがきっとなくなりますよね。日本のややこしい販売ルートを通さず、無意味な返本もなくしてコストを下げれば、紙の書籍であっても低価格で売ることができるのでしょう。おそらく、電子も紙も価格は同じくらいになると思います。Amazonはニーズを満たすための供給手段をそろえたいんですよね。価格競争ではなくて、消費者が欲しいフォーマットを提供しようということだと思います。
電子書籍が中心になってくると、紙の本が持っていた今までの意味合いというのは、かなり変わってきますよね。つまり、誰のための「本」なのか、という意味が。ネットはそこの情報にリーチできない人のためのメディア、ということになるかもしれない。
小寺信良
西田×津田×小寺対談:どうなる電子書籍! - 津田大介の「メディアの現場」 vol.11
小寺信良
西田×津田×小寺対談:どうなる電子書籍! - 津田大介の「メディアの現場」 vol.11
これは出版に関する僕の持論なのですが、電子書籍の市場が大きくなって紙にどんどん接近していけば、それぞれの価値が明確に意識されるようになる。そして、その価値付けは作り手と読み手の共通認識になればいいですね。そうなれば、作り手と読み手がフラットに対峙できます。
例えばソーシャルメディアを通して、作り手のスタンスも読み手のスタンスも表出されるでしょうね。津田さんの大量リツイートを読んでいると、いろんな人がいろんな読み方をしているんだなと思います。読んだ感想は掲示板やAmazonレビューでもありますが、個人に紐付いているアカウントだからなのでしょうか、「自分はこういう意図で読んでいる」というスタンスの表明がおもしろい。
作り手と読み手がフラットに対峙する。それは「読書」というものの新しい特徴なんじゃないかな、と。
2012.01.18
by mura-bito
| 2012-01-18 22:53
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