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音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
OUR WORLD IS EXPRESSED BY IMPRESSIVE WORDS
Terry Doc Handy - Clue Paradise
Terry Doc Handyというパーカッショニストのリーダー・アルバム『Clue Paradise』を聴いています。パーカッション、ピアノ、ドラムス、ベースのカルテットにサックス、トランペットを加えた編成であり、ボーカルを迎えた曲もあります。そもそもDocを知ったのは、quasimodeのmatzzさんのtweetです。もともと日本ではリリースされておらず、このたびディスクユニオンが輸入・販売元となってリリースが実現しました。日本リリースに際してmatzzさんがライナーノートを書くことになり、そのことがtweetされるたびにじわりじわりと興味を持ちました。ディスクユニオンがYouTubeにアップロードした「Proverbs」のメロディ部分を聴いて、これは聴いてみよう!と思いました。僕はタワレコで買いましたが、もちろんディスクユニオン、そしてAmazonでも買えるようです。
やっぱり「Proverbs」、アルバムの幕開けを飾るこの曲のエネルギーはすごい。ああ、血が騒ぐとはこういうことを言うのか、と。3曲目の「All That I am」は軽やかだし、気持ちよく流れていくメロディはポップス好きの琴線をも刺激するだろうなと思います。よくよく耳をすませてみると、ポップスの中にもたくさんのジャズのフレーバーを感じられるんですよね。これまで聴いてきた音楽を違う視点で聴いてみると、新しい発見があって楽しいし、これはある意味ジャンルがあるからこその楽しみなのかもしれませんね。表題曲「Clue Paradise」ではゆったりとソロが移り変わり、ひとつひとつのソロ・プレイに「凝縮された音」を感じます。速弾きのときに感じる音の密度、次から次へと音が押し寄せる感じ、それがローテンポの中にぎゅっと詰まっているのです。もっと聴きたいと思わせるところで終わるのがまた憎い。そして『Clue Paradise』を締める位置にあるのは、ジョン・コルトレーンの「Naima」です。今のところ、オリジナルや過去のカバーと聴き比べることはあまりしないので比較はできないのですが、サックスの太い響きがとてもいいです。
彼らそれぞれの感性もミックスされ、DOCの繊細なタッチのパーカッション・プレイの中から湧き出てくる、重厚で深い波は、彼の人生そのものであり、体の中に入っているであろうアフロアメリカンのスピリットに、SoulやR&B、Latin、そしてJAZZと経験して来た彼だからこそのGrooveとセンスが詰まった、より華やかかつ新しいアルバムになったのではないでしょうか。
松岡 “matzz” 高廣 (quasimode)
Terry Doc Handy 『Clue Paradise』 ライナーノート
松岡 “matzz” 高廣 (quasimode)
Terry Doc Handy 『Clue Paradise』 ライナーノート
quasimodeがきっかけとなってパーカッションの音がよく耳に入ってくるようになりましたが、パーカッションの有無は表現の厚みにけっこうダイレクトに影響しているなぁと思います。音の出し入れ、強弱、重ね方、ひっくるめてバンド・アンサンブルということなんですが、レイヤーがより3次元的になる気がするんですよね。単に音がある・ないではなくて、どの楽器がどれだけの音量で鳴っているかを強く意識しなくても、うねるような流れを感じることができる。ピアノ・トリオの楽しみ方と、パーカッションを加えたカルテットの楽しみ方は、根本的にとまでは言わないにしても、異なる部分はけっこうあると思います。パーカッションがバンド・サウンドの補完的位置にあるものよりは、やはりサウンドの核に位置づけられているものの方が聴いていておもしろい。核とは、目立つだけではなく、音のうねりをコントロールするような役割ということですね。例えばピアノだとかベースのソロを引き立たせる、印象付けるために、パーカッショニストがどのように振る舞うのか。ラテン・ジャズ、クラブ・ジャズのアンサンブルを楽しむ上で外せない僕なりのポイントがそこにあります。
Handy, Lumpkin and McClendon are Afro-American; Irabagon is of Filipino descent; Nguyen is of Vietnamese extraction; Panascia is Italian; and Glottman is a Jewish Colombian; an extraordinary assemblage and all speaking the same language of jazz.
Donald P. Stone
Liner Notes on Terry Doc Handy “Clue Paradise”
Donald P. Stone
Liner Notes on Terry Doc Handy “Clue Paradise”
それはそれとして、matzzさんのライナーノートに書いてあるように、matzzさんとDocが繰り広げるパーカッション・バトルを観てみたいものです!何人かのパーカッショニストの演奏を観る機会に恵まれましたが、そのたびにエキサイトしました。ましてや競演ですからね、どれだけ熱くなるか想像もつかないくらいの熱演が観られるんじゃないかと思います。
2011.12.11
by mura-bito
| 2011-12-11 17:21
| Music

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