人気ブログランキング |
inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
OUR WORLD IS EXPRESSED BY IMPRESSIVE WORDS
ブログトップ
Mike Posner and Seeb「I Took A Pill In Ibiza」:晩夏を思わせるエレクトロニック・サウンドの戯れ
昼休みにカフェで流れてきたエレクトロニック・ミュージックがとても心地好かったので、Shazamアプリでタイトルを調べました。その曲は、Seeb(Simen EriksrudとEspen BergのDJ/producerデュオ)がリミックスした「I Took A Pill In Ibiza」です。
b0078188_21363056.jpg
オリジナルを歌うMike Posnerは、AVICIIの友人としても知られているそうな(この曲の歌詞にもAVICIIの名前が登場する)。…オリジナルもSeeb Remixも結構有名だそうで、今さら知ったのかよという感じですが。



Mike Posner – I Took A Pill In Ibiza -Seeb Remix-

オリジナルは2015年にリリースされ、Seeb Remixは2017年のコンピレーション・アルバム『EDM ULTRA BEST』で聴くことができます(もちろんストリーミング・サービスでもアクセスできます)。Seeb Remixの良さは、何と言ってもそのループするエレクトロニック・サウンドですね。曲が始まって1分が経ったところから始まる音は格別です。

ベースやキックを分厚くした肉食的な音とは異なる、繊細ともいえるアプローチで、聴き手の身体に伝わる音です。音がぐるぐると身体に巻き付き、心に侵入してくる。その音に絡め取られると、そう簡単に逃れることはできません。音がまとう哀愁は、聴き手の心の中にも染み込んでいくのです。

2019.08.14
# by mura-bito | 2019-08-14 21:39 | Music | Comments(0)
David Guetta and MORTEN「Never Be Alone [feat. Aloe Blacc]」:肥沃な音楽地帯で生まれ続けるエレクトロニック・ミュージック
渦を巻くハウス・ミュージック、響くソウルフルなボーカル。David GuettaMORTENの連名で制作された「Never Be Alone」がとても良い。ボーカルとして参加しているのはAloe Blaccです。新曲が出るたびに「David Guettaはどれだけ仕事をする気なのだろう?」と思います。それだけ頻繁に見る名前です。若手とのコラボレーションも自身の新曲も、その都度アプローチを変えて、エレクトロニック・ミュージックの世界を拡張する役割を担ってます。
b0078188_21125891.jpg
MORTENはデンマーク出身のDJ/producerです。ヨーロッパは、特にハウス、EDM、トランスなどエレクトロニック・ミュージック愛好家にとって、無限の可能性を感じる地域です。優れたトラック・メーカーを輩出し続ける、音楽的に豊穣な地域ですよね。コラボレーションという形でベテランが若手を引き上げる連鎖が続きます。素晴らしい音楽が後を襲う音楽を生み出す肥沃な土壌には、きちんと手が入れられ、維持されているのです。



David Guetta and MORTEN – Never Be Alone [feat. Aloe Blacc]

ソングライターとしても評価されるAloe Blaccは、AVICII、Zedd、Tiëstoなど、数々のDJ/producerの作品に参加してきました。「Never Be Alone」でも素晴らしい歌声を聴かせてくれます。

彼の歌声は存在感が強く、そしてタフです。音の存在を吹き飛ばすわけではありませんが、個性がぶつかるダイナミックなサウンドの中でも、自らの世界を作り上げるタフさを持つ歌声です。エレクトロニック・サウンドを巻き込んで渦を作り、その歌声が屹立する。彼の歌声のために音が存在するとさえ思えるパワーを感じます。

2019.08.08
# by mura-bito | 2019-08-08 21:15 | Music | Comments(0)
藍井エイル「月を追う真夜中」:メロディはリズムと重なり合い、歌声とともに心の奥底に落ちていく
シャープなスネアとクールなギター。最初の音から聴き手の心を奪いにかかる。藍井エイルの新曲「月を追う真夜中」が配信されています。全国ツアーの仙台公演の当日に配信が始まったので早速ダウンロードし、ライブ会場に向かう新幹線の中で繰り返し聴きました。
b0078188_20500226.jpg
サビのメロディがとても好きですね。その理由を分析すると、メロディ自体の良さに加え、リズムに感じる心地好さが影響しているのかなと思いました。リズムにメロディがはまっている。リズムを感じながら聴くとメロディが自分の中に深く落ちていく。そんなことを思います。ボトムがしっかりしていると、その上に重なるギターやストリングス、そして歌の魅力が数倍も膨れ上がります。

このメロディには藍井エイルの歌声以外は考えられない…そんなことを思うほどに、心が引き寄せられる歌です。じっくり聴いてみると、声の表情が微妙に移り変わるのが分かります。どこか切なくもあるし、背中を押す強さもある。YouTubeで公開されているミュージック・ビデオではその一端が体験できますが、できることならフルで聴いてもらいたいと思います。同じメロディも前半と後半、そして終盤で印象が変わるのではないでしょうか。



藍井エイル – 月を追う真夜中

ミュージック・ビデオでは、黒い衣装のためか、前から光が当たってもシルエットのように見えます。その表情は光の角度によって見え隠れしており、どのような感情か推し量ることが難しい。クールなロック・スタイルを全身で表現しつつ、何かの加減で崩れそうなアンバランスな空気に満ちていますね。

僕はリップシンクを中心にしたミュージック・ビデオを好みます。映画を意識したビデオも良いのですが、ミュージック・ビデオである以上、やはり音楽をダイレクトに感じられるシンプルな演出に惹かれます。「月を追う真夜中」では、バンドのパフォーマンスを含め、曲のダイナミックさが視覚的に伝わる映像だと思います。


言葉がメロディに乗って、聴き手のイマジネーションを刺激します。「大事な人との思い出」を「月」に、「つらく悲しいこと」を「真夜中」に見立て、歌詞が綴られています。最後のサビで歌われる ♪もう 真夜中は月を追いかけない♪ というフレーズが心に残ります。

〈LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”〉でこの曲を披露したとき、彼女は「新月のように見えなくても月は存在している」ということをMCで話していました。月は夜の闇にも呑み込まれず、極限まで欠けても消えない。僕は小さい頃から「月に追われている」ような感覚があり、月に対してどこか恐怖を感じていたものです。けれども、「月を追う真夜中」を聴きながら夜空を見上げてみると、むしろ月が浮かんでいることに安らぎを感じるようになりました。

2019.07.30
# by mura-bito | 2019-07-30 21:02 | Music | Comments(0)
Zara Larsson「All The Time」:音を巻き戻して、今の歌声を響かせる
スウェーデン出身のシンガーZara Larssonの名前は多くの人が知るところであり、BTSの作品に参加したことでさらに広がったのではないかと思います。BTSとのコラボレーションというインパクトの大きい出来事があった直後、彼女は自らの新曲「All The Time」をリリースし、同時にミュージック・ビデオを公開しました。
b0078188_21230092.jpg
「All The Time」のサウンドで印象に残るのは、ファンクを感じさせるギターのリフです。ギターが刻む音は耳に心地好く、すっと馴染んで、そのままハートに流れ込みます。ボーカルの裏側で、目立ち過ぎず、それでいて存在感を放つ音。何度も聴きたくなる演奏ですね。



Zara Larsson – All The Time

少し前の時代を感じるアレンジ(古いというほどではないがどこか懐かしい)ですが、むしろZara Larssonの歌声にぴたりと合います。あるいは、レトロな雰囲気の音にマッチする歌声というべきなのかもしれません。以前「Lush Life」でも感じたように、「時間を巻き戻したような音楽を現代の感性で新たに構築する」というアプローチに長けた音楽家だと思います。

ポップ・ミュージックは旬を過ぎたら忘れられ、やがてレトロなものとして懐古され、世代が変わって新しい価値として再び受け入れられる。そしてまた忘れられる…という輪廻ともいえる道をたどります。そこにあるのは、聴きやすさというシンプルな魅力です。ポップなものだけに出せる味わい、何度も聴きたくなる旨みのようなものが含まれているのではないでしょうか。少なくとも僕は、その味が忘れられなくて、定期的にポップ・ミュージックを求めています。

2019.07.24
# by mura-bito | 2019-07-24 21:23 | Music | Comments(0)
[PART2] Eir Aoi LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”
Eir Aoi LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”
2019-07-06 at TOHKnet Hall Sendai

〈LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”〉のステージでは、藍井エイル自身がギターを弾く曲が増えたのも印象的でした。記憶にある限りでは「SINGULARITY」「FROATIN’」「流星」「パズルテレパシー」だったかと思います。どの曲も意外というか予想もしておらず、ギターを持って曲が始まるたびに「この曲でも弾くのか」と驚きました。ギターを弾く姿がどんどん馴染んでいると思います。

ちなみに、リハーサルで彼女にギターを教えているバンド・メンバーの土屋浩一は、「葛G」こと葛城哲哉の門下生とのこと。葛Gはglobeの録音やライブをサポートした期間が長く、その縁なのか、土屋浩一がプロとして弾く初めてのステージがglobeだったそうな。自分の聴いてきた音楽が予期せぬところでつながることに(ひとりで勝手に)感動しています。
b0078188_21172991.jpg
本編のラストに演奏した曲は、アルバムでも最後を飾った「フラグメント」です。スクリーンにはライブやジャケット撮影のワンシーン、オフショットなどが映し出されます。それらは彼女がたどってきた記憶の断片(フラグメント)であり、この曲のテーマ、アルバムのテーマ、そしてライブのテーマにつながります。からっとした雰囲気で爽やかに駆け抜けるバンド・サウンドが心地好く、このままずっと演奏してもらいたいと思いながら曲のすべてを楽しみ尽しました。



藍井エイル – FRAGMENT (Album Trailer)

アンコールでは、ちょうどこの日から配信が始まった新曲「月を追う真夜中」が披露されました。バンドでキーボードを担当する重永亮介が書いており、彼が提供した「約束」や「SINGULARITY」にも通じる、美しいメロディが特徴的な曲です。「月を追う真夜中」のメロディには美しさに加えて、胸を締め付ける強烈な力を感じます。

フィナーレを「サンビカ」が飾り、2時間に渡り勢いよく駆け抜けたライブがゴールを迎えました。僕はアルバム『FRAGMENT』がとても好きで、どの曲も大事に聴いています。そのため、アルバムの曲をすべて組み込んだ今回のセット・リストは実に嬉しいギフトでした。Fragment oF Sendaiで受け取った歌や音は自分の音楽体験の一部となり、それはいくつもあるカケラのひとつかもしれないけれど、欠くことのできない大切な記憶にもなりました。
2019.07.18
# by mura-bito | 2019-07-18 21:24 | Music | Comments(0)
[PART1] Eir Aoi LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”
Eir Aoi LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”
2019-07-06 at TOHKnet Hall Sendai

藍井エイルのツアー〈LIVE TOUR 2019 “Fragment oF”〉が2019年5月から7月にかけて開催されました。幸運にも仙台公演のチケットが取れたので、緑と霧雨に包まれた定禅寺通りを歩いて会場に向かい、その歌声とバンドの音を目一杯浴びてきました。
b0078188_21172991.jpg
オープニングのSEが観客のボルテージを上げ、それが途絶えると響く「UNLIMITED」のイントロ。スクリーンに映るクラシックな時計の映像を背にして、藍井エイルが姿を現わし、歌い始めます。4月にリリースしたアルバム『FRAGMENT』の全曲が披露されました。そのぶん定番の曲は厳選されましたが、「IGNITE」や「シリウス」、「INNOCENCE」や「ラピスラズリ」などがライブに安定感をもたらします。一方で、「空を歩く」のようにデビュー・アルバムの曲を披露する一幕もありました。



藍井エイル – FRAGMENT (Album Trailer)

このライブで最も強く印象に残った曲は「螺旋世界」です。この曲の最大の特徴は、ギターが奏でるメインのフレーズのループ。ライブでは新井弘毅のギターがこのフレーズを爆音で鳴らし、曲名のごとく観客を螺旋の中に巻き込みます。イントロ、間奏、エンディングで聴けるこのフレーズは、聴けば聴くほど心を奪われる。アルバムでも存在感の大きさに衝撃を受けましたが、ライブではもっと前に出てきて第一印象を上回るインパクトがありました。ライブで化けたというより、解き放たれたというべきでしょうか。最高でした。

聴き慣れた曲でもアレンジの変化によって印象が刷新されることは多々あります。アルバムの先頭に収録された「約束」は、藍井エイルのボーカル、重永亮介のピアノ、土屋浩一のアコースティック・ギターというシンプルな構成で披露されました。オリジナルのアレンジはストリングスとベースの効いた重厚なバンド・サウンドですが、こうしたアコースティック・セットで演奏されると、歌声の輪郭が浮かび上がり、より鮮明になります。その魅力にもう一度出会い、そして素晴らしい歌であることを改めて感じる時間でした。
2019.07.17
# by mura-bito | 2019-07-17 21:20 | Music | Comments(0)
AVICII and Chris Martin「Heaven」:その音楽は聴き手に届き、生命を吹き込まれる ◢ ◤
世界を沸かせたEDMスター、AVICII(Tim Bergling)。彼の遺作を集めたアルバム『TIM』がリリースされました。アルバムの2曲目に収録されているのが「Heaven」です。ColdplayのボーカリストChris Martinとのコラボレーションで生まれた曲であり、彼の歌声がAVICIIの音の中を縦横無尽に駆け巡る素晴らしい曲です。
b0078188_19220477.jpg
アルバムに寄稿されたKatie Bain(Billboardなどのエディター/ライター)のメッセージによると、この曲が制作されたのは2014年とのことです。その後、AVICIIが2016年に仕上げました。そのため、未完成の曲を旧知のプロデューサーたちが仕上げた曲がほとんどを占める中で、プロデューサーとしてAVICIIの名前が単独でクレジットされた曲のひとつです。



AVICII and Chris Martin – Heaven (Lyric Video)

イントロから響くAVICIIらしいシンセサイザーのリフレイン、ピアノに重なるChris Martinの歌声。まずはそれらに魅せられ、「Heaven」の虜になります。『True』のようでもあり『Stories』のようでもありますが、やはりそれらとは異なる点に存在する曲です。

耳が慣れたところで、より深い部分に潜ってみると、ベースが奏でるフレーズに心が吸い寄せられます。特に後半のじわじわと盛り上がっていくところが魅力的です。緻密に組み立てられたサウンドの中で、ボトムを支えるベースの存在が強く感じられます。身体に染み込ませるようにして聴きたい音ですね。
2019.07.09
# by mura-bito | 2019-07-09 19:23 | Music | Comments(0)

fujiokashinya (mura-bito)
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新の記事
Mike Posner an..
at 2019-08-14 21:39
David Guetta a..
at 2019-08-08 21:15
藍井エイル「月を追う真夜中」..
at 2019-07-30 21:02
Zara Larsson「A..
at 2019-07-24 21:23
[PART2] Eir Ao..
at 2019-07-18 21:24
[PART1] Eir Ao..
at 2019-07-17 21:20
AVICII and Chr..
at 2019-07-09 19:23
以前の記事
記事ランキング
カテゴリ
タグ
ライフログ
TM NETWORK

























TETSUYA KOMURO



quasimode


Linkin Park


Paramore

Immigrant'sBossaBand

Ryu Miho

AVICII


Krewella

Zedd


藍井エイル





ORESAMA




Gacharic Spin


梨木香歩

村上春樹



京極夏彦



小林ユミヲ



Book





Comic








Music


ブログジャンル