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音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
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TM NETWORK CONCERT -Incubation Period- (OUTRO)
TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK


Incubation Periodのステージで披露された22曲について、ひとつひとつ言葉を積み重ねてきました。映像だからこそ新しく気づくことがありましたし、言葉を拾い集めながらミッシング・リンクをイメージしてみるのは実におもしろい体験でした。22の観点から眺めてみたわけですが、想像の余白が驚くほどたくさんある物語です。歌詞が語るものやその行間を読んだり、音が表現するものを受け取り、その意図をイメージしてみたりする。あるいはLEDの映像が投げかけるメッセージに注目してみる。ライブに関わるすべてのことに想像を巡らせ、掘り下げてもいいくらいですね。そして、この物語に触れたひとりひとりから派生した物語(ただの会話でもTweetでもブログでもなんでもいい)がスピンオフし、それらはどこかで誰かと共有されているかもしれません。そういった物語の広まりも、きっと小室さんが言う「拡散」のひとつでしょう。ネットワークを伝い、人を媒介に拡散する物語です。

ライブのときも映像を観ているときも、やはりそのリズムの厚みが気持ち良く、サウンドの核になっていると感じました。キックとハイハットとベースがミックスされたリズムは重厚であり、それでいてスピード感を失うこともバラードの雰囲気を壊すこともない。むしろ加速させたり、気持ちを盛り上げたりしてくれます。リズムのみならず、すべての曲のサウンドを小室さんが決め、スタッフとともに武道館仕様にデザインしました。そのサウンド・デザインがIncubation Periodというコンセプトの成立に一役買っていたことは疑うまでもありません。心地良い音の世界に包まれることで、僕らは迷うことなく物語に入り込めるんですよね。

サウンドだけでなく、照明、VJ、電源、衣装、楽器、マネージメント……エンド・ロールに名前が流れるすべての人たちの仕事が組み合わさって成立したライブです。YouTubeにアップされた映像を観たとき、映画のような印象を受けましたが、DVD/Blu-rayのエンド・ロールはまさに映画のそれです。どこかの草むらが映し出されてます。生い茂る草は風にあおられて右に左になびいている。宇宙船から出る排気が強い風を起こしているのでしょうか。「I am」のインストゥルメンタルをBGMにしてスタッフの名前が流れていきます。「I am」が終わると、風の音だけが聞こえます。そして突如、通信が途切れたときのような音とともに映像が消えます。

2013.07.20
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INVESTIGATION REPORT 22

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period- (INTRO)


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by mura-bito | 2013-07-20 10:09 | Music | Comments(0)
TM NETWORK - WILD HEAVEN from 『TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-』


TM NETWORK - WILD HEAVEN
from 『TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-』

このライブの中で「WILD HEAVEN」は、「GET WILD」の次に演奏されました。アグレッシブな小室さんのパフォーマンスを含む「GET WILD」の勢いを引き継ぎ、そして増幅して次の「BE TOGETHER」にバトンタッチしました。ライブのクライマックスを盛り上げる重要なポジションにあった曲。前後の盛り上がりも含めて会場の熱を感じていただければと思います。

イントロから鳴り響くキックの連打が会場を震わせます。これでもかというくらい身体に響いてくるリズムです。いわゆるJ-POPに分類されるとは思いますが、ロックの熱さ、ポップスの親しみやすさ、そしてダンス・ミュージックの色気なんかが混ざり合っているメロディ、アレンジですね。

inthecube: WILD HEAVEN - Incubation Period

2013.07.10
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by mura-bito | 2013-07-10 22:09 | Music | Comments(0)
TM NETWORK - BEYOND THE TIME from 『TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-』


TM NETWORK - BEYOND THE TIME
from 『TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-』

宇宙を駆け巡るイメージを届けてくれる曲です。「TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-」で聴いた「BEYOND THE TIME」はアコースティック・ギターの音が印象に残ります。シンセサイザーや打ち込みの比率が高い音に溶け込み、そして屹立していました。小室さんの特徴のひとつに、こういったアコースティック・ギターの入れ方があります。弾き語りなど、単体で聴くともちろん柔らかい音なのですが、エレクトロの要素が強い音と一緒に鳴ると、アコースティック・ギターは硬く、メタリックな感じで響きます。ベースやキックの音が分厚いほど、それらと混ざり合ってエレクトロの一部となるような気がします。シンセサイザーや打ち込みの音が大部分を占めたIncubation Periodでは、木根さんのアコースティック・ギターが新しい存在として輝いていました。

inthecube: BEYOND THE TIME - Incubation Period

2013.07.09
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by mura-bito | 2013-07-09 21:58 | Music | Comments(0)
TM NETWORK - COME ON EVERYBODY + COME ON LET'S DANCE from 『TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-』




TM NETWORK - COME ON EVERYBODY + COME ON LET'S DANCE
from 『TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-』

2012年4月25日に行われたライブ「TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-」の映像です。同年9月にリリースされたBlu-ray/DVDに収録されています。「COME ON EVERYBODY」から「COME ON LET'S DANCE」につなぎ、そして再び「COME ON EVERYBODY」に戻ってくる。ダイナミックな曲のつなぎ方がとてもおもしろいです。前者は1988年、後者は1986年にリリースされた曲ですが、ユーロビートとファンクの違いはあるものの、いずれもダンス・ミュージックを意識していました。2012年の進化した音で聴くと、リズムが強調されて、かっこ良さがぐっと増します。曲をつないでいるインタールードも、ずっとループしてほしいと思うくらいかっこいい。再生時間が10分以上ある理由も含めて、ぜひ楽しんでもらいたい動画です。

inthecube: COME ON EVERYBODY + COME ON LET'S DANCE - Incubation Period

2013.07.08
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by mura-bito | 2013-07-08 15:34 | Music | Comments(0)
Investigation Report on BCCKS
http://bccks.jp/bcck/107240/info

「パブー」用に作成した「Investigation Report」を、BCCKS(ブックス)にもアップしました。専用のリーダーをiTunes StoreやAndroid Marketからダウンロードして読むことができます。専用のリーダーなのでデータはゼロから作成しました。パブーで作成したEPUBは横書きですが、BCCKSは縦書きです。BCCKSの方がいわゆる書籍の雰囲気を感じさせるインターフェースであり、我々が「本」に抱くイメージを忠実に再現した、そのクオリティは目を見張るものがあります。こちらもよろしければぜひ。
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2012.11.03
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by mura-bito | 2012-11-03 23:26 | Music | Comments(0)
Investigation Report on Puboo
http://p.booklog.jp/book/57477

1ヶ月ほどかけて更新してきた「調査報告書の調査報告」をEPUB形式のデータにしてみました。iPhoneやiPadのアプリ「iBooks」で読めますし、おそらくアンドロイドのスマートフォンの電子書籍リーダーでも読めます。電子書籍を作成できるサービス「ブクログのパブー」を使用しました。22の調査報告にイントロとアウトロを加えて、冊子っぽい雰囲気を出してみました。よろしければぜひ。
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2012.10.12
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by mura-bito | 2012-10-12 22:24 | Music | Comments(2)
TIMEMACHINE - Incubation Period
TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK


INVESTIGATION REPORT 22

小室さんがピアノを弾き、ウツが歌い、木根さんがアコースティック・ギターを弾きます。音のトライアングルがゆっくりと姿を現わし、次第に輪郭がくっきりと浮かび上がる。「TIMEMACHINE」と名づけられたその曲は、TM NETWORKがデビューして間もない頃に生まれました。どのシングルにもオリジナル・アルバムにも収録されておらず、ライブだけで聴くことができる曲です。初期のライブではよくセット・リストに顔を揃えていましたが、その後は数回だけ演奏されています。Incubation Periodで約10年ぶりに披露されましたが、25日のみのアンコールのような位置づけでした。

木根さんが曲を書き、小室さんが詞を書いています。SFの代名詞とも言えるタイムマシンをタイトルに冠していますが、歌詞は一見するとSFの雰囲気から遠いように思えます。当時のコンセプトを知らなければ余計に、抽象的にとらえるべきか、具体的なものを読み取るべきかわかりません。2001年に「TIMEMACHINE」を演奏したとき、小室さんは語りました。未来を見てきたけれど、その未来は決して明るいものではなかった。けれどもそれを伝えられなくて、もどかしくて、いっそのことこれから起こることを自分に見せないでほしいと思っている――そういった曲だと。夢や希望といったポジティブなものは同時に覚悟や恐れも孕んでいる、その二律背反をタイムマシンという言葉に込めたのかもしれません。未来に向かうのは決していいことばかりではないし、目をそらすこともできずに時間は進みますよね。パーフェクトに耐えられる強い人は多くないけれど、ほんの少しでも、前からやってくる未来に向き合って進めたらいいのでしょうか。

曲が終わると、空から投げかけられた3つの光に包まれて、3人の潜伏者が母船に帰還します。ゆっくりと白い幕がせり上がり、再びステージを覆います。幕に映し出されたデジタル時計の数字が減り続け、ゼロに近付いていきます。カウントが止まったときに何が起こるのだろうか。じっと数字を見つめます。00:00:03、00:00:02、00:00:01、そして00:00:00。時が止まるかと思いきや、間髪入れずに今度は時を刻み始めます。00:00:01、00:00:02、00:00:03。積み上がっていく時間のピースを眺めながら、新たな動きの予感に胸を躍らせます。こうしてIncubation Periodという物語が一度その幕を閉じ、少し長めの幕間が訪れるのでした。

2012.10.08
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TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

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by mura-bito | 2012-10-08 07:34 | Music | Comments(0)
ELECTRIC PROPHET - Incubation Period
TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK


INVESTIGATION REPORT 21

赤と青の光がゆっくりとステージを包み込む中、小室さんの手は鍵盤ではなく宙を動いています。V-Synthというシンセサイザーに近付いたり離れたりしており、手の動きに合わせて、音が穏やかな海面のように変化します。光と音が混ざり合い、船に乗って夜の海を漂っているイメージが湧き上がります。心地良い音のゆれに身を任せて浸っていると、そっと語りかけるような歌が始まります。曲名は「ELECTRIC PROPHET」。1985年の4曲入りアルバム『Twinkle Night』に収められているバラードです。初期のライブでは、エンディングを飾る曲として使われていました。遠く離れた地中海やエーゲ海の地名が幻想的な雰囲気を生み、その一歩で日常を描いた純粋な言葉が紡がれます。相手を包み込むストレートな愛情や、自分の弱さに屈しそうな不器用な優しさを歌っている、と僕は感じます。心穏やかに終わる映画のエンド・ロールを思わせる曲です。

波間を漂う音の上から、木根さんがMOTIFというシンセサイザーで鳴らすベルの音は、夜空に瞬く星のようです。リズムのないサウンドが続き、途中からドラムとともに、ベースの音が混ざり合います。ベースの音は、そっと肌をなでるように柔らかく空気を震わせます。ウツの歌は、ぎりぎりのところで感情を抑えています。海の底にうねる水の流れのように、ダイナミックな気持ちの動きはあるけれど、それが海面からは見えない。それでも言葉の端々に純度の高い気持ちが垣間見えます。歌がその役割を終えると、小室さんの奏でるシンセサイザーの音が、胸の内を吐露するかのような盛り上がりを見せます。音が重なり、混ざり、泣きそうになるくらい切ないメロディが夜空を舞います。

「ELECTRIC PROPHET」の余韻が漂う中、頭上に輝く光の中から、ひとつの指令が舞い降りてきます。それを、ウツ(の姿をした潜伏者)が空中でつかみます。少し離れたところから木根さん(の姿をした潜伏者)と小室さん(の姿をした潜伏者)が、その様子をじっと見つめています。手にした指令に目を通し、ちらりと二人を見遣ると、指令を宙に放り投げます。母船から3人の潜伏者に宛てた指令は、次に3人の潜伏者が地球に降り立つ時期と場所を伝えます。時期は地球の時間で言うと約4ヵ月後、場所は35.664319, 139.697753。そして指令がゆっくりと空に戻っていきます。

2012.10.07
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INVESTIGATION REPORT 19 / INVESTIGATION REPORT 20

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

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by mura-bito | 2012-10-07 21:36 | Music | Comments(0)
SELF CONTROL - Incubation Period
TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK


INVESTIGATION REPORT 20

小室さんがシンセサイザーに向かい、メロディを奏でます。「SELF CONTROL」を含むメロディがブラス系の音と相俟って、荘厳な雰囲気を醸します。充分に時間を使い、武道館が帯びた熱をゆっくりと冷ましてから、鋭い音が響いて「SELF CONTROL」のイントロが走り出します。これまでに大胆なライブ・アレンジやリミックスによる変化を加えられることがなく、ライブの定番となっている曲の中では珍しくオリジナルの雰囲気を強く維持しています。Incubation Periodではインタールードが長めにとられ、小室さんが自らのライブ・セットで使うサウンドを展開しました。2011年6月13日のDOMMUNEのように、シンセサイザーの音ですべてを構築するライブの系統の音です。生演奏から自らのシンセ・ライブにつなぎ、そして勢いを緩めることなくバンド演奏につなぐ。まるで曲をつないでフロアを沸かすDJです。

1987年の2月にリリースされたアルバム『Self Control』のタイトル曲。このアルバムを軸にしたライブ・ツアーの最終公演が武道館でした。TM NETWORKにとって初めての武道館公演です。僕は映像で観るのみですが、宇宙から送信されたメッセージを受信するという物語が組み込まれていて、「SELF CONTROL」が物語を最も鮮明に描いていました。曲の途中で、宇宙からのメッセージが込められたバトンを木根さんが運び、ウツが媒介となり、それを受け取った小室さんがシンセサイザーの中に差し込む。そのバトンは次のライブ・ツアーで再び空に送り返されました。

25年を飛び越えて、1987年の記憶が不意にリンクします。Incubation Periodのステージで新しいメッセージが産み落とされます。25年前の3人の潜伏者はメッセージを受け取る側でしたが、今度は報告という形でメッセージを残す役割を担いました。「SELF CONTROL」のリフレインが何度も何度も残響のように漂う中で、ステージの奥にそびえるモノリスにメッセージが映し出され、同時にそれを英語にした音声が流れます。「28年間潜伏してきて、報告しなければいけない最も重要なことは、人間はどんな困難でも乗り越えられる素晴らしい力を持っているということでしょう。」という言葉を僕らは受け取る。最後にひとつ、「They are human」という言葉が流れ、響き、潜伏者たちの報告は終わります。

2012.10.06
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INVESTIGATION REPORT 19

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

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by mura-bito | 2012-10-06 11:23 | Music | Comments(0)
BE TOGETHER - Incubation Period
TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

TM NETWORK


INVESTIGATION REPORT 19

追い風は止むことなく吹き続けます。「WILD HEAVEN」の余韻が残る中、「BE TOGETHER」のコーラスが武道館を歓喜の渦に巻き込みます。カラフルな光がぐるぐる回り、ステージも観客も関係なく照らして駆け回ります。そしてウツが叫ぶ "Welcome to the FANKS!" が歓喜を狂喜に変貌させます。1987年のアルバム『humansystem』に収録されており、当時からライブを盛り上げる曲として重視されていましたが、シングルにはなっていません。それにもかかわらず知名度が高いのは、やはり鈴木あみがカバーしたバージョンが有名だからでしょう。オリジナルの方はロックの風貌をしており、ビートを強く押し出して短距離走のように駆け抜けます。

バンドの演奏にも力が入ります。イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、それぞれの要素が凝縮されたフレーズで構成されています。そのため時間の感覚が吹っ飛び、アウトロに駆け込む頃に我に返り、時間を飛び越えたとでも言うべき感覚に陥る。ゆえに、コンパクトにまとまって聴きやすい曲というよりは、音が凝縮されている曲と表現する方がしっくりきますね。そして最後のサビが終わってアウトロに入り込むはずが、サビが繰り返されます。最後のサビが1回で終わる構成に慣れていたので、意表を突かれました。けれどもライブの勢いはすごいもので、瞬時に反応して気持ちがもっと上がります。その後、ゆるやかに流れるアウトロがオーバーヒート気味の武道館をクールダウンさせます。そのまま終わると思いきや、突如として光が明滅し、ビートが激しく打ち鳴らされ、鳴らし尽くしたところでカットアウト。お馴染みの曲だからこそ、今回は各所にトラップを仕掛けてきたのでしょう。それらにことごとく引っかかる観客も含めて、TM NETWORKの遊び心は健在です。

Incubation Periodは物語を描く舞台ではありますが、それと同時に音楽のライブでもあります。物語と音楽のバランスが崩れると、どっちつかずのものになってしまうんですよね。演劇的な要素が強いと、いわゆる「はじけた」感覚が足りない。かといってアップテンポの曲が多いと、コンセプトが薄まります。勢いのあるライブ仕様の曲を終盤に組み込んだのは、ライブの常套手段ではありますが、全体を覆う物語を成立させるための重要な仕掛けだったと思います。

2012.10.05
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TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-

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by mura-bito | 2012-10-05 21:17 | Music | Comments(0)

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