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音楽と物語に関する文章を書いています。
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タグ:Eir Aoi ( 15 ) タグの人気記事
藍井エイル「シリウス」:一等星のように輝く歌、星空のように瞬く音
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最近、藍井エイルの「シリウス」を聴いています。明るく光る一等星の名前を冠した曲です。2013年にシングルとしてリリースされ、翌年の2枚目のアルバム『AUBE』に収録されました。躍動するボーカルと開放的なバンド・サウンドが組み合わさることで、聴きながら気持ちは高揚し、そして聴き終えた後に爽快感を残します。

メロディがきらきら光る、というイメージが浮かびます。思い出されるのは、「シリウス」がオープニングを飾ったライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 “Last Blue” at NIPPON BUDOKAN」(PART1/PART2)です。目の前が明るくてポジティブな気持ちで聴けたのは、単にステージを照らす光だけではなく、そのメロディに因るところもあったのかなと思います。



藍井エイル – シリウス

シングルには他の曲に加えて、「シリウス」のインストも収録されています。音だけで聴くと、ボーカルが入っているものとは異なる印象を受けます。例えばオルガンが鳴っていることに、インストを聴いて気づきました。そしてボーカル入りを聴きなおすと、オルガンが聞こえる。これまでも聞こえていたはずなのに、認識していなかったわけですね。歌に意識のリソースが多く割かれていたためでしょうか。

インストは歌というパーツを外した、部品の欠けた機械なのでしょうか。僕は、違う世界を描くキャンバスだと思います。そのシンガーのファンであれば「物足りない」と感じるのが当然なのかもしれません。ただ、これまで僕は、ボーカリスト自身が「歌も楽器の一部」と公言してはばからないグループの曲をたくさん聴いてきたせいか、インストはインストとしてボーカル入りとは別個の存在と捉える節があります。インストを聴いても歌がなくて物足りないと思うのではなく、「こういう音が入っていたのか」というような発見を楽しむことが多い。

そして、インストの魅力は「歌の存在を改めて感じられる」点にあります。音だけで聴いてみるからこそ、そこに「ないもの」の価値を感じるというか。インストを聴くことで、またボーカルが入った状態で聴きたくなる。歌声に魅せられているため、歌もインストも、それぞれの観点から楽しめるのだと思います。歌と音は互いの魅力を引き立てる関係ですね。この「シリウス」という曲も、音の魅力と歌の魅力が相互作用でクロスしていると僕は感じました。楽しい。

2017.06.04
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by mura-bito | 2017-06-04 21:19 | Music | Comments(0)
藍井エイル – KASUMI
AUBE

AUBE

藍井エイル


2016年11月のライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」で、藍井エイルの「KASUMI」を初めて意識的に聴いて、直感で好きだと思いました。それまで聴かなかったことを悔やみつつ、聴きたいと思ったときが自分にとっての旬だとも思うので、まさに今、現在進行形で堪能しています。

「KASUMI」は2枚目のオリジナル・アルバム『AUBE』で聴くことができます。また、短く編集されたバージョンではありますが、YouTubeではミュージック・ビデオが公開されています。全体的に緩めのテンポの中で、言葉の間隔が広がったり狭くなったりするのが心地好い。ラップのような雰囲気を醸しつつ、メロディをきちんと捉えて届けるボーカル。緩急をつけて淀みなく流れる歌に身を任せます。



藍井エイル – KASUMI

彼女の歌声には、鋭さと柔らかさ、直線と曲線が同居しています。それらが混ざって、胸を打ちます。霞のように消え入りそうな世界で、地に足の着いた歌声が力強く響きます。また、勢いで押す曲と言うよりは、音を置いていく感じがします。例えば、テクニカルに刻むギターは歌とリズムの間で、全体のバランスを取るように位置しています。

もうライブで聴くことは叶わない…と思うと残念ではありますが、それでもこうして「自分にとって新しい」曲に出会えたことは素晴らしい。音楽に限らず、ひとつひとつの物事がすべて無意味ということはないのだと思えてきます。どこから何が生まれるか、現実は常に予測の一歩二歩先を行きます。

2017.01.31
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by mura-bito | 2017-01-31 21:46 | Music | Comments(0)
藍井エイル – アカツキ (Lyric Video)
BEST -E-

BEST -E-

藍井エイル


藍井エイルが最後に発表した2曲のうちのひとつ、「アカツキ」のリリック・ビデオが公開されています。詞に重なるのは、先日開催された「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」の映像です。光の加減で彼女のシルエットが浮き上がり、そして光に縁取られて輪郭が照らされます。席が遠かったのでライブではステージを俯瞰していたのですが、広角的な視点とは異なり、カメラワークならではの切り取り方に新たな感動を覚えます。彼女が歌う表情も「アカツキ」の一部、曲が漂わせる美しさの一部と言えるでしょう。



藍井エイル – アカツキ (Lyric Video)

吹き上がる火柱。赤く燃える炎の先に、暗く青く黒っぽい衣装に身を包んだ彼女の姿が揺らめきます。鳥の羽のようにふわっとした生地を使い、膨らんだように広がるスカートは、青い光や緑の光を受けて、ときに妖しく、ときに幻想的に輪郭を浮かび上がらせます。映像を通して、ライブの記憶がよみがえります。遮るもののない場所で彼女の歌をダイレクトに聴くことで、メロディの美しさに改めて感動し、そして歌詞の鮮やかさが一段と胸に響きました。♪照らし出して アカツキのように♪ と ♪塗りつぶして アカツキのように♪ の変化に、そしてその間に何を見るか。
2016.12.15
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by mura-bito | 2016-12-15 21:19 | Music | Comments(0)
[PART2] Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN
Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"
2016.11.04/05 at NIPPON BUDOKAN

シリウス/AURORA/コバルト・スカイ/アヴァロン・ブルー/GENESIS/アカツキ
クロイウタ/KASUMI/Lament/MEMORIA/HaNaZaKaRi/アクセンティア
レイニーデイ/シューゲイザー/シンシアの光/ラピスラズリ/IGNITE/Bright Future
サンビカ/翼/INNOCENCE/frozen eyez/ツナガルオモイ/虹の音

藍井エイルのライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"」は、ベスト盤『BEST -E-』と『BEST -A-』に収録された新曲を初めて、そして最後に聴けた場でもあります。『BEST -E-』に収録されている新曲は「アカツキ」です。この曲を聴いていると、背反する感情が浮かんできます。美しいメロディは、心に火を点けるような、熱く燃える気持ちを生む一方で、糸がぷつんと切れたような、諦観にも似た切なさを残していきます。熱くなったり、ふと哀しくなったり、その落差に翻弄されます。ライブでは、分厚いバンド・サウンドの中でもメロディの美しさが屹立することに感動し、一片たりともメロディを逃すまいと思いながら観ていました。

もうひとつの新曲「レイニーデイ」は『BEST -A-』に収録されています。メロディもサウンドも明るくて、軽快に歩くイメージが浮かぶポップさが特徴です。ポップな雰囲気を支えている要素のひとつは、ハンドクラップを思わせるシンバルでしょう。サビを始めとしてイントロや間奏の随所で響きます。最初に曲を聴いたときに「ライブで手を叩いたら楽しいだろうな」と思っていたのですが、実際に楽しかった。彼女はマイクスタンドを前に歌い、両手を叩き、そして観客もハンドクラップで曲に参加しました。弾ける雨粒のようにハンドクラップが響き渡ります。

***

アンコールでは時間を一気に巻き戻して、デビュー前から歌っていたという曲「frozen eyez」を歌います。そして、アルバム『D’AZUR』から「ツナガルオモイ」を披露します。作詞には彼女の名前がクレジットされており、曲名を含め、ひとつひとつの言葉に思い入れがあるのだろうと思います。コール・アンド・レスポンスもまた、言葉と言葉の交換です。その直後、歌に涙を滲ませながらも、最後まで歌い切ります。

ライブは最後の曲を迎えます。青から始まった世界は、次第に他の色で彩られ、カラフルになっていきます。藍井エイルは真っ白なワンピースで「虹の音」を歌います。ステージと会場を照らす光は七色に輝きます。曲が終わると、彼女は踵を返し、ステージの奥から放たれる光へと向かいます。白い衣装をまとうことは「藍井エイル」から色を消して白に戻る、ということを意味していたのでしょうか。白い影は光の中に浮かび、やがて消えて見えなくなりました。
2016.11.23
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by mura-bito | 2016-11-23 18:04 | Music | Comments(0)
[PART1] Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN
Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"
2016.11.04/05 at NIPPON BUDOKAN

シリウス/AURORA/コバルト・スカイ/アヴァロン・ブルー/GENESIS/アカツキ
クロイウタ/KASUMI/Lament/MEMORIA/HaNaZaKaRi/アクセンティア
レイニーデイ/シューゲイザー/シンシアの光/ラピスラズリ/IGNITE/Bright Future
サンビカ/翼/INNOCENCE/frozen eyez/ツナガルオモイ/虹の音
ステージに満ちていたのは音、光、そして歌。藍井エイルのデビュー5周年を記念するライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue"」が日本武道館で開催されました。タイトルに含まれた「Last Blue」という言葉がピリオドの役割を果たします。この最後のライブで、彼女はシンプルに音楽を届けることに専念しました。MCも最小限に留め、言葉にならない言葉は歌に込めます。僕は初日だけの参加でしたが、熱い熱いステージをこの目で観て、歌声を身体で感じられたことを嬉しく思います。

ライブは、明るく輝く星のようにポップな「シリウス」から始まり、彼女の軌跡を丁寧にたどっていきます。5年間で駆け抜け、通り過ぎたいくつもの点が結ばれ、一本の線になります。3枚のオリジナル・アルバム、数々のシングルから選ばれた曲がセット・リストに加えられました。彼女の代名詞とも言える「IGNITE」、デビュー曲の「MEMORIA」、シングルとしては最後のリリースとなった「翼」などが披露されます。

***

僕は2015年のアルバム『D’AZUR』が好きで、その前後のシングルとともに聴くことが多いのですが、このライブで改めて聴いて魅了された曲がいくつもあります。特に印象的だったのは「KASUMI」という、2枚目のアルバム『AUBE』に収録されている曲です。とてもリズミカルで、言葉がメロディを連れて奔放に舞います。ラップにも似た歌い方で、言葉の密度が変化するところがとても良いですね。言葉がぎゅっと詰め込まれたり、隙間が広がったり、曲の表情が転々と変わっていきます。音の変化というより言葉が生み出す雰囲気の変化が心地好い曲です。

圧巻のパフォーマンスに魅せられたのは「シューゲイザー」です。イントロで飛び出すギターは、それまで会場に広がっていた世界を一変させるインパクトを与えます。歌声は危ういほどにアグレッシブで、それでいて二の句が継げないほど美しい。ロック・ギタリストが書き、ジャズ・ピアニストが編曲した曲を、ロック・ボーカリストが歌う。それぞれにオリジナルな音楽的センスが重層的に組み合わさり、「シューゲイザー」という曲が生まれました。その魅力は、ライブという空間に解き放たれることで、何倍にも膨れ上がります。妖しく艶やかな光がステージを照らす中で、美しいメロディが響き渡ります。
2016.11.20

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by mura-bito | 2016-11-20 21:50 | Music | Comments(0)
藍井エイル – アカツキ
BEST -E-

BEST -E-

藍井エイル


藍井エイルの「アカツキ」はベスト盤『BEST -E-』に収録された新曲です。彼女の代表曲「IGNITE」を彷彿とさせるアップテンポの曲であり、エモ系の雰囲気は「シューゲイザー」や「幻影」に通じるものがあります。冒頭からピアノとともに彼女の歌声が響き渡り、ぐっと引き込まれます。圧倒的な声の存在感。エネルギーの塊のような、熱を帯びた歌声が紡ぐ美しいメロディに心を奪われます。

タフなロック・サウンドに乗って、絡みつくよう響くアコースティック・ギター、どこかジャズを思わせるピアノ、哀愁が漂うストリングスが曲を彩ります。歌声とメロディとアレンジが組み合わさって、幾度となく心を強く揺さぶります。BGMとして軽く聞き流すことは難しい、じっくり聴きたくなる曲です。聴かねばならない気持ちすら生まれます。間奏ではストリングスからエレクトリック・ギターへとソロが移ります。切なさから激情に大きく変化し、やがて両者は再び交わり、重なります。



藍井エイル – BEST -E-/BEST -A- (Trailer)

言葉は音に導かれたのでしょうか。「アカツキ」では、詞が描く世界もまた美しく、歌声に乗って届く言葉はショート・ムービーのような短い物語をイメージさせます。次第に色が落ちていって、サイレント・フィルムのような、声も色も消えた世界が残ります。曲がドラマチックに盛り上がり、音が乱高下を繰り返すにつれ、浮かぶイメージはモノクロームの世界に近づいていきます。

♪夜が朝に溶ける前に♪ や ♪夜と朝が分かつ前に♪ という言葉に惹かれます。もうすぐ夜が終わる、もうすぐこの時間が終わる、もうすぐ取り返しがつかなくなる。わずかに残された時間を惜しむように…という情熱とともに、どうすることもできない、この先にあるものに呑み込まれるしかない無力感が漂います。できるのは、ただ歩を進める、ただ過ぎていく時間を数える、そして明るくなっていく空を眺めること。
2016.10.31
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by mura-bito | 2016-10-31 21:12 | Music | Comments(0)
藍井エイル – レイニーデイ
BEST -A-

BEST -A-

藍井エイル


藍井エイルのデビュー5周年を記念した2枚のベスト盤、『BEST -E-』と『BEST -A-』がリリースされました。それぞれの最後を新曲が飾っており、「レイニーデイ」という曲は『BEST -A-』に収録されています。アルバム・ジャケットのカラーリングはアメジストを思わせ、肩越しに視線を向ける瞳もまた紫に輝きます。

「レイニーデイ」はポップな曲調が印象に残り、ポジティブな気持ちにさせてくれますね。J-POPのイメージが形づくられていった1990年代の雰囲気を感じるアレンジです。偶然か意図的か、歌詞の一部には有名なポップ・ソングへのオマージュが垣間見られます。ある部分は佐野元春の「Someday」、また別の部分は岡本真夜の「TOMORROW」を想起させます。こういう遊びは、とても好きです。



藍井エイル – BEST -E-/BEST -A- (Trailer)

音の面では、メロディアスに奏でるギターが中心に据えられています。僕が印象に残ったのは、小気味良く鳴るハンドクラップ(あるいはそれに近いエフェクト)です。イントロやサビ、間奏、アウトロで、ギターに乗せて随所で響きます。これが絶妙で、いいアクセントになっています。曲が放つ明るい雰囲気は、こうしたところからも感じられます。ライブでは演奏に合わせて手を叩きたい。Clap your hands!

「レイニーデイ」を聴いていると、濡れた道を軽やかに颯爽と歩いていくイメージが浮かびます。雨の日は気が乗らないものですが、すべてがそうと言うわけでもなく、雨が降っていても明るい気持ちで外を歩ける日もありますよね。それはいいことがあった日かもしれないし、新しい傘を初めて使う日かもしれません。道行く人が差す傘までもが咲き誇る花に見えるような、不思議と穏やかな気持ちになるレイニーデイ。
2016.10.27
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by mura-bito | 2016-10-27 20:43 | Music | Comments(0)
藍井エイル – 翼/CARRY OUT/深い森
翼

藍井エイル


藍井エイルのシングル「翼」がリリースされました。「翼」はアニメ『アルスラーン戦記 風塵乱舞』(2015年に放映されたシリーズの続編)のオープニング・テーマとして使われており、物語の再開を告げるのに相応しいアップテンポの曲です。先日のNHKホールでのライブ「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D’AZUR-EST FINALE"」[*1 *2] でいち早く全体を聴くことができました。

息もつかせぬスピードもさることながら、言葉を詰めに詰めることで加速度を増しています。Aメロは舌がもつれそうなほどに音符が細切れにされる一方で、Bメロでは音符の間に空白をつくり、緩やかに流れます。Bメロを始めとして、随所で響くアコースティック・ギターの音がとても心地好く、エレクトリック・ギターを中心としたサウンドの中でもスパイスのように存在感を示します。

サビに入ると曲は再び加速し、歌声が鋭く強く、大空を舞う鷹のように勢いよく流れていきます。間奏で披露されるギター・ソロ、バンドの音が引き、ストリングスとアコースティック・ギターの滑らかな音の中で輪郭が際立つ歌。急流から緩流へ、そしてまた勢いを増して曲は流れます。音のジェットコースターに聴き手を乗せて、ダイナミックな緩急で気分を盛り上げます。



藍井エイル – 翼

シングルには「CARRY OUT」と「深い森」という曲も収録されています。「CARRY OUT」は明るく弾ける、夏を感じさせるポップスです。ドラムが打ち込みで作られており、キックの音が目立ちます。藍井エイルの曲はスネアを前面に押し出すことが多いので、打ち込みに重点を置いたアレンジは新鮮に響きます。また、端々に光るシンセサイザーの音は、太陽の光や水しぶきを思わせます。陰と陽で言えば「陽」を感じさせ、「深い森」の鬱蒼とした雰囲気と対になっているのかなとも思います。

キラキラと輝く「CARRY OUT」から「深い森」への落差がまずは印象に残ります。このタイトルやイントロでは気づかなかったのですが、サビを聴いてDo As Infinityのカバーであることに思い至りました。記憶の中で鳴っている歌と照合してみると、歌い方が驚くほど似ています。細かな差異はいくつもあるはずですが、例えばラジオで不意に流れてもオリジナルかカバーかは容易に判断できない気がします。

「深い森」はパーカッションの音から始まり、アコースティック・ギターのストロークが交わって、そして厚みを増すバンド・サウンドに、藍井エイルの歌声が重なります。力強さを求められながら、それでいて気持ちの発露を抑制しなければならない歌、というところでしょうか。切ない雰囲気が漂う中で、そこには冷めた視線があり、感情に溺れない強さや感情から切り離された寂しさ、そういった複雑な表現が見えます。

[*1] inthecube: [PART1] Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D’AZUR-EST FINALE"
[*2] inthecube: [PART2] Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D’AZUR-EST FINALE"

2016.07.20
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by mura-bito | 2016-07-20 21:49 | Music | Comments(0)
藍井エイル – 春~spring~ (Music Video)


藍井エイル – 春~spring~

Hysteric Blueの「春~spring~」という曲を藍井エイルがカバーしました。オリジナルは1999年に発表され、これまでにも何度かカバーされているようですが、藍井エイルによるカバーは2016年にリリースされたシングル「アクセンティア」で聴くことができます。ミュージック・ビデオはレコーディング風景をモチーフにしており、一部がYouTubeで公開されています。先日のライブ「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D’AZUR-EST FINALE"」[*1] においても、アンコールで披露されました。

メロディがポップで、とても耳に馴染んで心地好い。柔らかい感じのポップスなのですが、その中でも高低差があって、メロディの多彩さが際立ちます。カラオケで歌うにはけっこう難しいとは思いますが、ちゃんと歌えたらきっと楽しい曲でしょう。口ずさむと心地好くなる、距離感の近いメロディですね。作詞と作曲を担当したのは、Hysteric Blueのメンバーだった楠瀬拓哉ですが、現在、彼はドラマーとして藍井エイルのライブをサポートしています。ライブのMCで、彼女は「お兄ちゃんみたいな存在です」と話していました。

当時、『WHAT's IN?』という音楽誌をよく読んでいたこともあり、Hysteric Blueの名前はデビューから知っていました。曲を聴くところまではいかなかったのですが(他に聴くべき音楽があまりにも多かった)、こうして時間が経ち、きちんと聴く機会を得られたことに感謝します。カバーは過去と現在が出会う素晴らしい時間であり、素晴らしい体験ですよね。過去に存在した音楽に、現在という未来からアクセスできるのは、実に幸せなことです。今聴いて、いい曲だなあと思えることが嬉しい。

[*1] inthecube: [PART2] Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D’AZUR-EST FINALE"

2016.07.13
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by mura-bito | 2016-07-13 21:14 | Music | Comments(0)
藍井エイル – ツナガルオモイ/Raspberry Moon
ツナガルオモイ

ツナガルオモイ

藍井エイル


藍井エイルの「ツナガルオモイ」は2015年のアルバム『D’AZUR』[*1] に収録されている曲です。詞・曲ともに彼女が書いたそうな。曲はサビから始まります。「IGNITE」[*2] と同様に、力強くて真っ直ぐな歌声から始まります。声の存在感を強調し、その魅力を存分に発揮しているアレンジです。ギターのリフを強調したロック・サウンドの中でも、聴き手の身体に刻み付けようとするタフなリズムが印象に残ります。特に、間奏で聴けるドラムの音が恰好良い。

「ツナガルオモイ」のミュージック・ビデオは、藍井エイルをバンドが囲んで演奏する様子を収めています。シンガーとバック・バンドというよりは、もともとひとつのバンドだったような雰囲気を漂わせますね。彼女は裾の長い、タータンチェックっぽい赤と黒のチェックのシャツに、黒いジャケットを重ねます。この衣装はシングルのジャケットと同じですね。黒っぽい背景の中で躍動する赤は、ダイナミックに展開する曲にもマッチしています。



藍井エイル – ツナガルオモイ

「ツナガルオモイ」はシングルとしてもリリースされていますが、その2曲目に「Raspberry Moon」と題した曲が収録されています。紅く熟れた月。ベースの音が太くて、ホーンやピアノの音は、ジャズあるいはジャズ・ファンクへのアプローチを見せています。ホーンは随所で前に出てきて、ボーカルと入れ替わりにサウンドを引っ張っていきます。ギター・ロックを基本にしている藍井エイルの、新たな一面と言えそうです。それでもやはり随所で見られるギターの唸りはインパクトがあります。

サウンドに導かれたのか、藍井エイルの歌声にも艶が見られます。「ツナガルオモイ」をはじめとする、彼女が標榜してきたストレートなロック・ミュージックとのコントラストが目立ちます。アルバムに収録されていないのは、単にアルバムの中で浮くからか、あるいは実験的な曲だったからでしょうか。いずれにしても、こういう歌い方もできるのだと驚きました。多面性というものは、離れたところから眺めていると見えづらいのですが、ぐっと寄ってフォーカスすると見えてくるものですね。これからもっともっと進化して、いろいろな音楽的アプローチを見せてくれそうです。次のアルバムがリリースされたら、リアルタイムで聴いてみよう。

[*1] inthecube: 藍井エイル – D’AZUR
[*2] inthecube: 藍井エイル – IGNITE (Music Video)

2016.06.21
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by mura-bito | 2016-06-21 21:42 | Music | Comments(0)

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