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音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
Want to become tough, not need to get wild.
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Zedd & Alessia Cara – Stay
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Zeddの新曲「Stay」がリリースされました。共演するAlessia Caraが素晴らしい歌声を聴かせてくれます。Ariana Grande、Aloe Blacc、Hailee Steinfeldなど、さまざまなアーティストとのコラボレーションを続けるZeddですが、それぞれに独自の化学反応が起きる曲を生み出します。もはやEDMという枠を飛び越えて、ポップ・ミュージックのシーンに根差していますよね。日本でも、アルバム『True Colors』に収録された「Beautiful Now」という曲が車のコマーシャル・ソングに使われました。

All you have to do is STAY.

芯のあるリズムと、テーマ・メロディを奏でるシンセサイザーが織り成す「Stay」のサウンドは、シンプルでありながら厚みがあって、身体に脳にダイレクトに響きます。さらに、Alessiaの歌が重なると曲は優しく、それでいて艶っぽく輝きます。メロディの美しさと声の美しさが調和して柔和な光を放ちます。彼女の歌声は優しさと甘さ、哀愁と切なさをまといます。聴いていると心が震えます。わけもなく。



Zedd & Alessia Cara – Stay (Lyric Video)

「Stay」がリリースされる直前、リリック・ビデオが公開されました。僕はそれを再生するなり第一印象で「これは好きだ」と思いました。それは確信と言ってもいいかもしれません。ぱちんとスイッチをオンにした瞬間に部屋のライトが点灯するように、音が流れると同時に「聴く」と「好き」の回路がつながりました。初めてAlessiaの歌を聴きましたが、何の留保もなく好きと言える歌声です。

このところ新しい歌声を知る機会に恵まれています。意図せずしてアンテナの感度が上がっているのでしょうか。あるいは雑食MUSIC LOVERの本領発揮と言うべきか。これからも次々と新しい世界への扉が開かれ、そしてもっとたくさんの素敵な歌声に出会えるのではないか。根拠はないけれども、そんな予感がします。

2017.02.28
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# by mura-bito | 2017-02-28 21:15 | Music | Comments(0)
ONE III NOTES – Shadow and Truth
Shadow and Truth

Shadow and Truth

ONE III NOTES


ドアを開けて夜の街に踏み出す――そんなイメージが似合うパーカッションの音から始まる「Shadow and Truth」。この曲はアニメ版の『ACCA13区監察課』のオープニング・テーマとして使われており、ジャズやロック、ポップスの要素をブレンドしています。スリリングな音を奏でるピアノ、曲の輪郭を描くリズム・セクションなどに、ホーンやストリングスを加えており、音の重なりが心地好い曲です。

「Shadow and Truth」を発表したのは「ONE III NOTES(ワン・サード・ノーツ)」という名前を冠した三人組。三人の役割はそれぞれサウンドメイクおよびソングライティング、ボーカル、ラップです。ボーカルとラップのバランスが絶妙だと思います。ボーカルを活かすラップ、という感じがしますね。前に出るところや後ろで支えるところがうまくはまっているので、ボーカルとラップのバトン・パスが曲のスピード感を高めています。音に乗せて、声に煽られて、鮮やかに踊れ。



アニメ ACCA13区監察課 PV Vol. 2

初めて耳にしたときから、その歌声に虜になりました。サビの1行目の ♪Let's go, come on, come on, on a journey♪ が印象的だったのですが、特に頭の部分が好きですね。勢いよく飛び出し、サビを駆け抜けていきます。歌うのはPON(ぽん)という、普段はORESAMAというデュオで活動するシンガーです。彼女の歌声はもちろんサビだけではなくて、随所で軽やかに、そして鮮やかに舞います。

ホーン隊はトランペット、トロンボーン、およびサックス(アルト、テナー、バリトン)で構成されています。この五管編成は『ACCA13区監察課』に登場する「ACCA 5長官」を意識したのでしょうか。そうだとすれば、それぞれの楽器に5長官のキャラクターが重なるのかもしれませんね。キー・パーソンである「グロッシュラー」は? あるいは「リーリウム」は? 物語と音をリンクさせると、イメージは広がるばかりです。
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inthecube: [PART1] オノ・ナツメ – ACCA13区監察課 1
inthecube: [PART2] オノ・ナツメ – ACCA13区監察課 1
2017.02.26
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# by mura-bito | 2017-02-26 15:58 | Music | Comments(0)
LINKIN PARK – Heavy [feat. Kiiara]
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LINKIN PARKの新作『One More Light』が5月にリリースされます。アルバムに先駆けて、本日から「Heavy」という曲が公開されています。Kiiaraというシンガーを迎えており、彼女はChesterとともに素晴らしい歌声を聴かせてくれます。歌声が素晴らしいのかメロディが素晴らしいのか、きっと両者でしょう。

Why is everything so heavy?

「Heavy」という曲名から重厚なサウンドやシャウトを想像したのですが、予想は外れ、心を満たしてくれるような優しい雰囲気を感じます。演奏は落ち着きとともに芯を感じさせますね。特に後半では、ドラムとベースが作り上げる土台がとても頼もしく思えます。バンドとしてキャリアを積み上げてきたからこそできる演奏なのではないでしょうか。



LINKIN PARK – Heavy [feat. Kiiara] (Lyric Video)

YouTubeには「Heavy」のリリック・ビデオがアップロードされているので、KiiaraとChesterの声が織り成す歌と成熟したバンド・サウンドのコラボレーションを楽しんでみてほしいと思います。

2017.02.17
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# by mura-bito | 2017-02-17 22:22 | Music | Comments(0)
京極夏彦 – 書楼弔堂 破曉
書楼弔堂 破暁

書楼弔堂 破暁

京極夏彦


京極夏彦の『書楼弔堂 破曉』は、記録に残された歴史の一点から鮮やかに虚構の世界を立ち上げ、「本」という存在、その意味に向き合う物語です。歴史上の人物も登場し、その話し方や考え方は作者の筆によるものなのですが、政治や戦争といった観点で描く物語とは異なり、日常の言葉が飛び交う時間を切り取った描写が新鮮であり、ひと味違う時代小説として楽しむことができます。

舞台は明治維新後の日本です。文化も政治も、そして人々の営みも大きく変わったようで、江戸以前のものが強く残る時代。あるものは連続的に残り、あるものは非連続的に断絶しています。そうした中で、生き方に迷う人々が、引き寄せられるようにたどり着くのが一軒の書肆(いわゆる本屋)。書肆を訪れた客と主との会話、そして見届け人のような語り手の言葉で構成される物語です。次から次へと交わされる言葉に引き込まれ、圧倒的な量の本や暗がりでゆらゆらと揺れる灯りの中で自らもその会話に立ち会っているかのような気にすらなりました。会話の中で、幽かに立ち上がってくる変化を捉えます。

***

「破曉」とは「曉(アカツキ)を破る」、すなわち夜明けを迎えるということでしょうか。明治より前が「夜」というわけではないのでしょうが、「御一新」によって政治のシステムが変わり、次第に人々の生活も変化してくると、新旧の価値観に挟まれて揺らぐ人々も多かったのだろうと思います。この物語では、本との出会いこそが次の一歩を踏み出す契機となります。膨大な言葉の奔流とともに、「その人に読まれるべき本」の存在が、人々の背中を押す。

表紙を飾る月岡芳年の「幽霊之図うぶめ」は、霞んで今にも消え入りそうで、怖さよりも切ない気持ちが呼び起こされます(浮世絵 太田記念美術館で観たときも、その儚い雰囲気にしばし言葉を失いました)。そして、表紙だけでなく、目次や奥付に使われている明朝体が目を引きます。どこにでもあるようで、大きさや位置を徹底的に「設計(デザイン)」された明朝体の文字は、強烈な存在感を放ち、他の書体では出し得ない味わいを生みます。本というものが背負う意味の大きさが、この本に印刷された文字のすべてから感じられます。

2017.02.16
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# by mura-bito | 2017-02-16 21:10 | Book | Comments(0)
Gacharic Spin – JUICY BEATS
ガチャっとBEST <2010-2014>

ガチャっとBEST <2010-2014>

Gacharic Spin


Gacharic Spinの「JUICY BEATS」は、インディーズで活動していた2011年に制作された曲です。僕は2016年にTOKYO DOME CITY HALLで行なわれたライブで初めて聴き、そしてすぐに気に入りました。シンセサイザーのリフが印象的なのですが、それでいてロック・サウンドは熱くて厚く、言うならばオルタナでしょうか。と思わせながら、ダンス・ミュージックにも通じるサウンド・メイキング。その中で鮮やかに舞うボーカルは、ボコーダーで加工され、紡ぐメロディは表情をくるくると変えます。無機質に響くかと思えば、息がかかるくらいに近くの囁きに聞こえる。切り口次第で楽しみ方は増えていく、おもしろい曲です。



Gacharic Spin – JUICY BEATS

ミュージック・ビデオがYouTubeにアップされています。光の使い方が印象に残る映像です。点滅するLEDライトをつけたグローブをはめて踊り、暗い部屋の中では、カラフルな光の点が生きているように舞います。別の場面では、投光器の光を背にして演奏する姿が鮮やかなシルエットを描きます。

当時のGacharic Spinにはボーカリストがいたのですね。パフォーマーもキーボード・プレーヤーもいない、オーソドックスなフォー・ピースのバンド。メンバーの変遷があるバンドですが、インディーズ時代の曲を集めたベスト・アルバムで過去の曲を遡って聴いてみると、サウンドの核は揺らいでいないと思えますね。もちろん演奏技術はプロフェッショナルの観点からすれば変わっているのでしょう。僕が好きなのは、バンドが生み出す音楽の「表情」です。喜怒哀楽に正直な人間のように、Gacharic Spinの曲にはカラフルな表情がありますね。バンドの姿が変遷しても、そのあたりは変わらず魅力的だと思います。

2017.02.03
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# by mura-bito | 2017-02-03 22:32 | Music | Comments(0)
藍井エイル – KASUMI
AUBE

AUBE

藍井エイル


2016年11月のライブ「Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 "Last Blue" at NIPPON BUDOKAN」で、藍井エイルの「KASUMI」を初めて意識的に聴いて、直感で好きだと思いました。それまで聴かなかったことを悔やみつつ、聴きたいと思ったときが自分にとっての旬だとも思うので、まさに今、現在進行形で堪能しています。

「KASUMI」は2枚目のオリジナル・アルバム『AUBE』で聴くことができます。また、短く編集されたバージョンではありますが、YouTubeではミュージック・ビデオが公開されています。全体的に緩めのテンポの中で、言葉の間隔が広がったり狭くなったりするのが心地好い。ラップのような雰囲気を醸しつつ、メロディをきちんと捉えて届けるボーカル。緩急をつけて淀みなく流れる歌に身を任せます。



藍井エイル – KASUMI

彼女の歌声には、鋭さと柔らかさ、直線と曲線が同居しています。それらが混ざって、胸を打ちます。霞のように消え入りそうな世界で、地に足の着いた歌声が力強く響きます。また、勢いで押す曲と言うよりは、音を置いていく感じがします。例えば、テクニカルに刻むギターは歌とリズムの間で、全体のバランスを取るように位置しています。

もうライブで聴くことは叶わない…と思うと残念ではありますが、それでもこうして「自分にとって新しい」曲に出会えたことは素晴らしい。音楽に限らず、ひとつひとつの物事がすべて無意味ということはないのだと思えてきます。どこから何が生まれるか、現実は常に予測の一歩二歩先を行きます。

2017.01.31
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# by mura-bito | 2017-01-31 21:46 | Music | Comments(0)
吉川景都 – 猫とふたりの鎌倉手帖 3
猫とふたりの鎌倉手帖 3

猫とふたりの鎌倉手帖 3

吉川景都


拡散力抜群の愉快なネコツイートでお馴染み、吉川景都さん。先日、漫画『猫とふたりの鎌倉手帖』の第3巻が刊行されました。第1巻では夏、第2巻では秋というように季節が巡り、そして今作では冬が到来します。

冒頭から雪が降り積もり、一冊を通じて鎌倉における冬の生活を描きます。何げない日常に転がる小さな発見や驚きを丁寧にすくい取り、ふたりの気持ちの交換を描くのが巧みだなあと思います。そして、ハツ、ミノ、ぎあら、ユッケ、サンチュという5匹のネコたちは冬でも揺るがない独自のスタンスを貫きます。まあ、ネコですから…

『猫とふたりの鎌倉手帖』の本編は紙の雑誌に連載されており、一方で番外編(『猫とふたりの鎌倉手帖 猫の巻』)もWeb版に連載されていました。猫の巻は2016年12月で終了しましたが、本編はもちろん続いています。1/20には新たに「コミックバンチweb」というサイトがオープンし、本編が第1話から順にアップされていくようです。

コミックバンチweb:猫とふたりの鎌倉手帖

冬のネコはこたつとともに生きています(偏見)。こたつで丸くなったり、暑くなったら外に出てきて畳に寝そべったり、あるいはこたつ布団にもたれるように横になってみたり。こたつを巡るネコのポジション取りは、変幻自在の神出鬼没。先に占拠されたら人間はその間を縫って足を置かねばならないし、先にこたつに入っていたとしても明け渡しを執拗に要求されたら、幾許かの抵抗はできたとしても、結果的には屈して場所を譲らざるを得ない。こたつはネコの城なのです…

inthecube – 吉川景都 – 猫とふたりの鎌倉手帖 1
inthecube – 吉川景都 – 猫とふたりの鎌倉手帖 2


2017.01.26
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# by mura-bito | 2017-01-26 21:36 | Visualart | Comments(0)

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