inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
Want to become tough, not need to get wild.
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JUJU – What You Want (Music Video)


JUJU – What You Want

JUJUの新曲「What You Want」がリリースされました。ノリの良さがとても魅力的で、自然と身体を動かしたくなりますね。ベースとキックで展開するリズムが、とてもシンプルなのですが、それだけでも充分にダンサブルです。そこに聴き手を誘うハンドクラップ、バリトンを中心に据えたホーン・セクション、ファンク系のギターが乗っかり、多くの人を招き入れるポップさをまといます。歌うこと、踊ること、ひいては音楽を楽しむことは、そんなに難しいことなじゃないと宣言しているような曲です。渋谷のスクランブル交差点で「What You Want」が流れているのを耳にしましたが、あの街の雰囲気にフィットする感じがしました。

重みがありつつも軽快に漂うサウンドに乗せて、JUJU独特の歌い回しが響きます。こうして改めてきちんと聴いてみると、彼女の歌声は絶妙に引っかかりを残すのが特徴だと思います。さらっと流れていかない、重心のしっかりした声、色気を香らせる声という感じでしょうか。日本語と英語の歌詞が混ざっていても違和感なく言葉は心地好い流れをつくり出していますし、メロディの良さを存分に引き出して、アンプリファイして聴き手に届けている、と。とりわけ♪What you want What you want♪のメロディがとても心地好い。

***

CDやダウンロードはもちろんですが、Apple Musicでも「What You Want」を聴くことができます。ソニー・ミュージック系列のレーベルもApple Musicに新曲を提供するようになり、「聴きたい」から「聴く」までのタイムラグがない状況に、ようやくなりました。早ければいいというものではないのですが、無意味な時間差はやはり機会損失だと思います。新たな音楽との予期せぬ出合いは貴重ですよね。そのチャンネルが閉ざされてしまうと少々寂しさを感じるし、(諸事情を鑑みつつも)CDが好きなのではなくて音楽が好きだと言いたいなあと思います。

「What You Want」はドラマ「偽装の夫婦」の主題歌としてオンエアされています。ドラマの最後に被せるようにしてこの曲のイントロがカットインしますが、だいたいシリアスな展開で終わるので、曲のファンキーさとのアンバランスなコントラストがちょっと不思議に思えますね。ドラマもコミカルなところとシリアスなところがキャッチボールのように展開していくので、ファンキーな雰囲気が浮いているわけではありませんが。一方で、タイトルや歌詞も、どこかドラマに通じるものがあり、軽快なノリの中にシンプルに心を揺さぶる言葉が響きます。

2015.11.30
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by mura-bito | 2015-11-30 21:18 | Music | Comments(0)
TM NETWORK 30th FINAL Trailer PART2


TM NETWORK 30th FINAL Trailer PART2

ライブBD/DVD『TM NETWORK 30th FINAL』のトレーラーがYouTubeで公開されています。第1弾* に続き、第2弾の映像がアップロードされました。オープニング用のトラック「JUST LIKE PARADISE 2015」を始めとした序盤の3曲を入れ、この3年間の活動を代表する曲「I am」で締める構成。「おいしいところ」を150秒にぎゅっと詰め込み、密度の大きいトレーラーに仕上がっています。今作のトレーラーはいずれも作品の魅力、ライブの魅力、音の魅力を的確に伝える素晴らしいものです。

* inthecube: TM NETWORK 30th FINAL Trailer PART1

エレクトロにアップデートされた「JUST LIKE PARADISE 2015」でテイクオフして、トーキング・モジュレーターが咆哮する「RHYTHM RED BEAT BLACK」で踊って、エレクトロとロックがせめぎ合う「CHILDREN OF THE NEW CENTURY 2015」で一気に駆け抜ける。上記の3曲の音はこのライブのために作り込まれたため、ライブを貫くサウンドの魅力を存分に感じることができます。「曲は知らないけど何かいいよね」なんて思ってくれる人がいたらいいな。

トレーラーは「BE TOGETHER」に切り替わります。この曲はBOØWYを意識したとされており、TM NETWORK流のビート・ロックを標榜して1987年に発表されました。今までユーロビートやエレクトロにシフトしたこともありましたが、このライブではオリジナルの疾走感と明るさを感じさせる、直球のビート・ロックとして披露されました。そして、2012年から始まったTM NETWORKストーリーの象徴と言える「I am」でトレーラーの第2弾は終わります。3人が声を重ねて言葉をつなぐ「I am」に、僕らは唯一無二のトライアングルを見るのです。

[PART1] TM NETWORK 30th FINAL
[PART2] TM NETWORK 30th FINAL
[PART3] TM NETWORK 30th FINAL
[PART4] TM NETWORK 30th FINAL

RHYTHM RED BEAT BLACK (from TM NETWORK 30th FINAL)
HERE, THERE & EVERYWHERE (from TM NETWORK 30th FINAL)
BE TOGETHER (from TM NETWORK 30th FINAL)

2015.哲.誕
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by mura-bito | 2015-11-27 21:11 | Music | Comments(0)
TM NETWORK 30th FINAL Trailer PART1


TM NETWORK 30th FINAL Trailer PART1

2015年3月のライブ「TM NETWORK 30th FINAL」を収録したBlu-ray/DVDのトレーラーが公開されています。使われている映像と音は「GET WILD」のイントロ部分ですが、この魅力的な音の連鎖を2分半に渡って聴くことができます。2013年からエレクトロの道をひた走った「GET WILD」の到達点、そして変化する宿命を背負ったこの曲のスピリットが、ここにあります。

1987年のリリース以来、さまざまなアレンジで改造を施されてきた「GET WILD」は、デビュー30年という節目においても印象的な音を組み込まれ、新たな姿にモデルチェンジしました。ライブのたびに変化を繰り返した結果は、2015年に「GET WILD 2015 -HUGE DATA-」として結実し、iTunes Storeなどで配信されています。2015年の「GET WILD」はイントロとアウトロが別の曲と言えるものになり、イントロはさらにふたつのセクションに分けられました。イントロを分かつのはアコースティック・ギターのカッティングです。リリースされた音源では松尾和博さんが弾いていますが、ライブでは木根さんがかき鳴らして観客を煽り、盛り上げます。

「TM NETWORK 30th FINAL」では「GET WILD 2015 -HUGE DATA-」を基にしたアレンジに、さらに音が重ねられ、音の層が厚くなりました。ドラムスの阿部薫さん、パーカッションのRuyさんの音が加わり、木根さんはアコースティック・ギターで熱いカッティングを披露します。そして小室さんはソフト・シンセで「これぞソフト・シンセ」と言いたくなる音を重ねます。こうして生まれたサウンドは、さまざまな表情を見せます。主にイントロの前半で重ねた音はAfrojack的だし、後半部分でアコースティック・ギターとともに疾走するエレクトロニック・サウンドのフレーズはAVICII的です。それらをひとつにまとめて観客を熱狂させるのはやはり小室哲哉的、ですね。

[PART1] TM NETWORK 30th FINAL
[PART2] TM NETWORK 30th FINAL
[PART3] TM NETWORK 30th FINAL
[PART4] TM NETWORK 30th FINAL

RHYTHM RED BEAT BLACK (from TM NETWORK 30th FINAL)
HERE, THERE & EVERYWHERE (from TM NETWORK 30th FINAL)
BE TOGETHER (from TM NETWORK 30th FINAL)

2015.11.19
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by mura-bito | 2015-11-19 22:23 | Music | Comments(0)
globe – Anytime smokin' cigarette (Remode)


globe – Remode 1 (DISC2)

『FACES PLACES』* を聴いてからというもの、「Anytime smokin' cigarette」を気に入って、ヘビー・ローテーションに組み込まれています。そうなると次にやってくるのは新たな音、すなわちリミックスを探す旅です。シングルに収録されていたBLACK LUNG MIXに続き、『Remode 1』** で再構築された音に触れて、その魅力に取り憑かれています。YouTubeにアップロードされている『Remode 1』のサンプラー音源では、3分55秒から4分20秒にかけて、Remodeされた「Anytime smokin' cigarette」を聴くことができます。

Remodeによって新たに追加された、オリジナルにはない音やフレーズがとても心地好い。頭から鳴り続けるリズミカルなループ・サウンドは、パーカッションと絡んで聴き手の記憶に刻まれます。音はぐるぐる回って、記憶に傷跡を残します。歌が♪I don't know...♪に入ると、ボーカルの裏でシンセサイザーが印象的なフレーズを奏でます。美しくて、どこか切なくて、胸を打つ音です。ぐしゃぐしゃにかき乱される。心乱れる。単純な音の組み合わせなのに、どうしてこうも揺さぶられるのか。

オリジナルでは淀んだ夜の空気に満ちた部屋をイメージしましたが、Remodeの音を聴くとまた変わります。あてもなく夜の街を歩く誰か。街灯から街灯をつないで線を引くように、ただ歩く。何かから逃げるように、どこかに向かうように、でもどこにもたどり着けないことも分かっている。歩くしかない状況で、さまざまな記憶が渦巻いて、影が現われては消え、現われては夜の中に消える。最後は夜を抜けて朝の光の裾をつかんだかのようです。そこはどこなのか。

* inthecube: [PART1] globe – FACES PLACES
** inthecube: [PART2] globe – Remode 1

2015.11.17
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by mura-bito | 2015-11-17 22:16 | Music | Comments(0)
globe – Can't Stop Fallin' in Love (Music Video)


globe – Can't Stop Fallin' in Love

「Can't Stop Fallin' in Love」は『FACES PLACES』* に収録されているシングル曲ですが、説明するまでもないくらい有名ですよね。少なくともサビを聴けば、多くの人は聞き覚えがあると思うのではないでしょうか。globeを聴く余裕がなかった僕でも、この曲のメロディや音の雰囲気は強く印象に残っています。改めて聴いてみると、記憶にない音が鳴っているのが分かり、とても新鮮な気持ちで向き合うことができます。身体や記憶に刻まれた音は、いつかどこかで別の体験と結びつくことがあるのですね。

シングルとアルバムではミックスが異なっており、聴き比べてみると、シングルの方が音がゴージャスであり、アルバムでは音の数を絞ってスリムになっているかなと思います。シングル・ミックスの特徴は何と言ってもイントロではないでしょうか。最初の一音から引き込まれ、それまで目に映っていた世界が一変します。Aメロやサビメロもとても美しくて胸を打つのですが、イントロの美しさもまたこの曲の魅力を形成する重要な要素でしょう。

物憂げに爪弾くアコースティック・ギター、イルミネーションのようにきらびやかなシンセサイザー、密度の大きいキックが混ざり合ってひとつのサウンドを形成しています。♪そろそろ季節もきつくなる♪とはMarcのラップの一節ですが、音で冬を感じさせますよね。コンガの音が控えめながらもリズミカルに響き、音の印象を柔らかいものにしています。

冬の寂しげなイメージは冷たく吹きつける風や足元から忍び寄る寒さ、あるいはちらほらと舞う雪から形成されます。その一方で、暖かくすることで、あたたかみを感じることで、ほっと落ち着いたり安らいだりするイメージもあります。ひとつの曲の中で、肌が感じる温度が変わっていくような、そんな感じがします。冷たさ、あたたかさ、痛み、やわらかさ。それが2015年に聴いた「Can't Stop Fallin' in Love」の印象です。

* inthecube: [PART1] globe – FACES PLACES

2015.11.15
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by mura-bito | 2015-11-15 21:33 | Music | Comments(0)
にがくてあまい レシピ70 いちじくと大根の天ぷら
『にがくてあまい』も70話まで来ました。今回のタイトルは「いちじくと大根の天ぷら」です。いちじくの天ぷら、おいしそうですね。天ぷらにしたいちじくを少しの塩で食べてみるところをイメージすると…甘さと塩気がいい感じにマッチしそうです。

http://comic.mag-garden.co.jp/eden/58.html

『にがくてあまい』には「にがあまレシピ」というれっきとしたレシピがあります。毎回登場する料理は想像上の料理ではなく、作者の小林ユミヲさんが実際に作ったものです。料理の写真は小林さんのブログ「mushrooms変速ニッキ」で公開されています。

今回のレシピでは、天ぷらの衣に米粉を使っているみたいです。米粉っていろいろな使い方があるんですね。米粉と言えば、松本市中町にある「てまりや」という店では、安曇野産の米粉を使ったバウムクーヘンが売られています。米は米として食べるのが一番だとは思いますが、米粉で料理のバリエーションが増えるのであれば、それもまたよし、かもしれない。

閑 話 休 題

70話では、「マキ」の父親「豊」がやってきて、ドタバタが起きます。『にがくてあまい』の最初は、「マキ」と「豊」との確執、そして和解がメイン・テーマでした。父親を拒絶していた彼女も、母親の「操」や同居人の「渚」の助けを得て、素直な気持ちを吐き出し、距離を縮めます。それからは失った時間を埋めるように、何のかんの言いながらも二人は仲のいい親子として互いを思いやります。

そんな中でも色濃く浮かび上がるのが、娘に対する「豊」の愛情ですね。10年も絶縁していたとは思えないくらいに「マキ」のことを心配し、すげなくされると本気で落ち込む。まるで生まれたときからずっと子離れができない親のようです。10巻では死んでしまうのではないかと思うくらいに依存していました。

今回も名脇役「ばばっち」は印象的なシーンで登場します。「渚」の回想に登場して、印象的なひと言をワンカットで投げかけます。「渚」の記憶に引っかかっていた言葉が、「豊」の何気ないひと言でよみがえる。そのまっすぐな瞳とまっすぐな言葉が、ハンドボールのボールのようにまっすぐ突き刺さります。物語はどう動き、どこに向かうのでしょうか。いくつもの思いがぶつかり、混ざり合います。

2015.11.12
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by mura-bito | 2015-11-12 20:57 | Visualart | Comments(0)
[PART2] globe – FACES PLACES
FACES PLACES

FACES PLACES

globe


[PART1] globe – FACES PLACES

『FACES PLACES』では、やはり歌詞にフォーカスを当てるべきでしょう。日本版ローリングストーン誌のインタビューで、小室さんは当時の歌詞について語っています。globeに限りませんが、小室さんは対象を女性に設定し、それぞれが抱える孤独を言葉に置き換えます。この瞬間の少し先に待っている孤独、もうすぐやってくる孤独。後姿を捉えたときに湧き上がる気持ちを描きます。

小室さんが作る音楽は、歌詞と音が組み合わさるとどのような化学反応が起きるのか? 改めて考えます。聴き手に特定のイメージを与える、ぶつけるのではなく、多彩な解釈ができる余白を提供しているのでしょう。もともとはTM NETWORKの音楽(たとえば2012年にリリースされたシングル「I am」)から感じたことですが、こうしてglobeをきちんと聴いてみると同じことを思います。

本人が描いていたイメージや原点となったモチーフはあるにしても、音と歌詞と歌が組み合わさって曲となって世に出ると、聴き手の中でそれぞれの世界が広がります。その世界は聴いた人の数だけあり、さらに聴いたシチュエーションや気持ちのパターンによっても変化する。これはTM NETWORKやglobeという、自身がワン・オブ・ゼムになれるグループだからこそなのかもしれません。プロデューサーやトラックメーカーとして参加する曲よりも、音も言葉も生っぽくなってるのかなと思います。その生っぽさが(たとえば歌謡曲のような)生々しさにならず、聴く人の中でいかようにも変化するのが特徴なのではないか。

女子高生、専門学校生、OLさん……そういう人たちもみんなで楽しく遊んだり食事したり飲んだりしても、最後の最後ひとりになった時に「何やってるんだろう、私?」みたいな気持をどこにぶつけたらいいのかっていうのは、ロックの60年代後半~70年代に入るあたりと変わらないんじゃないの?って。

小室哲哉
1万字インタヴュー 小室哲哉 – Rolling Stone Japan Edition Vol. 101

『FACES PLACES』において音と言葉の組み合わせが印象的な曲は、「FACE」と「FACES PLACES」ですね。改めて聴くと、この二曲は本当にすごいし、素晴らしい。何よりも、圧倒的に強烈な吸引力を持った曲だと思います。

FACE」の歌詞からはエッジ感と言うべきか、触れたら指先に傷がつくような、ある種の境界を感じます。一歩踏み出せば取り返しのつかない世界に行く、ポイント・オブ・ノー・リターンに立っている。そんな歌詞をロック・スタイルに満ちた音に乗せる、その姿勢そのものがロックと言えるのかもしれません。

シングルとアルバムではアレンジが異なります。シングルは歌から始まり、アルバムはギターが鳴る中で歌が始まります。シングルではアコースティック・ギターとエレクトリック・ギターの共演がメリハリを生み、曲をドラマチックに仕上げています。アルバムでは鋭い刃が反射するような危うさが漂います。後ろで鳴り続けるピアノのメランコリックな音が印象に残ります。普段は忘れているのに、何かの瞬間にふと鎌首をもたげる過去の記憶のような。静かに流れる不穏な空気を感じさせます。

♪顔と顔寄せ合い なぐさめあったらそれぞれ 玄関のドアを ひとりで開けよう♪という歌詞が生み出す世界は、とても奥行きがあって深くコミットしたくなるし、それでいて無音の世界で殴られたかのように、静かに衝撃を受けました。とてもビビッドな言葉の組み合わせです。蝋燭の火をそっと吹き消すような別れ方が描かれています。火が消える直前までは互いにすぐ近くにいるのに、火を吹き消した瞬間に、すべてがゼロになる。

表題曲の「FACES PLACES」は、そっとなでるようにささやくような歌から始まり、ぐんぐんと高度を上げてシャウトを超えて曲が崩壊する寸前まで到達する。そのダイナミックな展開に驚かされます。上下動の幅がとてつもなく大きい。一気に熱くなって、また一気に冷たく凍る。繰り返されるサビメロからは狂気すら漂います。

♪One more drink 何か飲ませて 明日につながるように うまく酔わせて♪という一節に漂う退廃的な色合いは、どこか遠くの国の出来事のように見えつつ、日本のどこかから染み出した声にも聞こえます。1997年といえば…と言うのは評論家気取りでしょうか。ただ、「世相を反映した歌詞」と評するのは少し違う気がします。

さまざまな顔、さまざまな場所。「FACES PLACES」の歌詞は、小室さんのアンテナが感じ取ったものを言語化して、音に乗せて、声に混ぜた結果です。顔と場所を入れ換えれば、あらゆる人に、あらゆる時代に当てはまる言葉なのではないでしょうか。20年近く経った今、これらの言葉から僕らは何を感じるのか。昔の自分を重ねるのか、あるいは今の自分を重ねるのか。1997年に刻まれた言葉は、今もなお、聴き手の記憶をかき乱すように絡み付いてきます。

inthecube: [PART1] Rolling Stone Japan Edition Vol. 101 小室哲哉インタビュー
inthecube: [PART2] Rolling Stone Japan Edition Vol. 101 小室哲哉インタビュー

2015.11.11
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by mura-bito | 2015-11-11 21:07 | Music | Comments(0)
[PART1] globe – FACES PLACES
FACES PLACES

FACES PLACES

globe


globeの『FACES PLACES』は自身が制作した音楽の中で最もロックだと小室さんは語りました。音が最大級にロックなのか、それとも精神の面でロックなのか。それを確かめるべく、20年のタイムラグを飛び越えて、一枚のアルバムに込められたエネルギーを感じ取ってみましょう。

今の僕にとって『FACES PLACES』は新作のような存在ですね。リリースされた頃は何となく敬遠しており、シングル曲の「FACE」と「FACES PLACES」の違いすら認識していなかったほどです。そんな感じでしたから、こうして今改めて聴くと、初対面のような気持ちで向き合うことができます。20年越しのファースト・インプレッションをここに刻みます。

この3人ならTMでもできない、もっと露骨なロック感を出すものができるのかなって。象徴的なのがセカンドアルバム『FACES PLACES』(97年)で、僕の歴史のなかで一番のロックアルバムです。

小室哲哉
1万字インタヴュー 小室哲哉 – Rolling Stone Japan Edition Vol. 101

『FACES PLACES』のサウンドは、エレクトリック・ギターとスネアの音が大きな特徴です。随所でパーカッションの音が響き、身体に突き刺さるサウンドを構成するパーツとして、的確に機能しています。例えば、僕は「Because I LOVE the NIGHT」や「Anytime smokin' cigarette」のアレンジに惹かれました。

Because I LOVE the NIGHT」は、とても生っぽいと言うか、荒削りな質感のあるアレンジですよね。1970年代ロックへの敬意と憧憬が入り混じってぶつかり合って生まれた曲のような気がします。イントロから鳴り続けるギターのリフはその歪み具合がむしろ心地好く、サビメロのシンプルなリフレインはぐるぐると回る狂気の言葉のサークルを描きます。

パーカッションのプレゼンスが大きい曲です。攻めるパーカッションと言うべきか。コンガの硬い音が曲を貫き、ギターに絡みついて、曲に漂うスリリングな空気を一際濃くします。そして、最後のサビのリフレインでは、ブルースハープがボーカルやコーラスに絡みつきます。この音がまたいい味を出しており、高揚感をキープしたまま最高のエンディングを迎えます。

艶っぽい、色気のある音で独特の空気を生み出しているのは「Anytime smokin' cigarette」です。リズムの魅力を存分に味わえます。ひとつひとつの音からは夜のワンシーンが浮かびます。夜の隙間、夜の灯り、窓から差し込む夜の光。どこにでも行けそうな、しかしどこにも行けなさそうな光がカーテンの隙間から差し込み、部屋を断ち切る。二人を断ち切る。夜を断ち切る。

この曲からも1970年代カルチャーの空気というか、洗練される前の泥臭さを感じます。とてもクールなんですが、滲むような汗を感じる。ギターとスネアがメインの印象を作り出し、少し後ろに下がった位置でパーカッションやブルースハープの音が響いて、聴き手を曲の世界に吸い込みます。エンディングは音がシンプルになり、まるで夜明けを迎えたかのようなイメージが浮かびます。灰皿に残る吸い殻が、夜を記憶する唯一の存在です。

inthecube: [PART1] Rolling Stone Japan Edition Vol. 101 小室哲哉インタビュー
inthecube: [PART2] Rolling Stone Japan Edition Vol. 101 小室哲哉インタビュー

[PART2] globe – FACES PLACES

2015.11.10
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by mura-bito | 2015-11-10 21:42 | Music | Comments(0)
TM NETWORK – BE TOGETHER (from TM NETWORK 30th FINAL)


TM NETWORK – BE TOGETHER
(from TM NETWORK 30th FINAL)

11月25日にリリースされるBlu-ray/DVD『TM NETWORK 30th FINAL』から、「RHYTHM RED BEAT BLACK」[1]、「HERE, THERE & EVERYWHERE」[2] に続き、「BE TOGETHER」の映像が公開されています。TM NETWORK流ビート・ロック。100メートル走のような曲ですね。ほぼ最初からトップスピードで走っていきますが、後半からさらにぐいぐいと勢いは増します。ぶっちぎりで走破してゴールテープを切る感じでしょうか。2014年にはエレクトロの要素を埋め込まれてROCK AND EDMとも言うべきスタイルに改造されましたが、ここではオリジナルに寄せたアレンジでTM ROCK STYLEの原点を見せました。

[1] inthecube: TM NETWORK – RHYTHM RED BEAT BLACK (from TM NETWORK 30th FINAL)
[2] inthecube: TM NETWORK – HERE, THERE & EVERYWHERE (from TM NETWORK 30th FINAL)

オリジナル・バージョンを基にしながらも、シンセサイザーが放つ音は2015年のものです。ソフト・シンセが幅を利かせつつも、ハード・シンセのプレゼンスもかなり大きい。特筆すべきは、やはりRoland社のJDシリーズ最新作「JD-XA」でしょうね。同シリーズのJD-800のプリセット53番と言えば、1990年代半ばの小室さんを象徴すると言っても過言ではありません。大きく出てみるならば、1990年代半ばの日本の音楽シーンを象徴する音である、とも言えます。そんな感じでRoland社と小室さんの関係は深い。JD-XAもライブ当時(2015年3月21~22日)には発売されておらず、初めて公に演奏したのが小室さんです。キーボード・マガジン誌では、このJD-XAを「シンセサイザー奏者に向けた本気の機種だ」と語りました [3]。また、日本版ローリングストーン誌にロング・インタビューが掲載されたとき、JD-XAとともに表紙を飾りました [4]。

[3] inthecube: [PART2] キーボード・マガジン No. 389 小室哲哉が語る JD-XAシンセサイザー
[4] inthecube: [PART1] Rolling Stone Japan Edition Vol. 101 小室哲哉インタビュー

小室さんは「BE TOGETHER」のBメロや間奏でJD-XAを弾いていますね。間奏ではソロを披露し、JD-XAの音が突出して横浜アリーナに響き渡ります。改めて聴いてみるとAccess社のアナログ・シンセサイザー「Virus Indigo 2 Redback」の音に似ていると思います。太くて厚くて、それでいて重くなく、鋭くてスピード感あふれる音。まっすぐ、ビームのように観客席に突き刺さります。芯のあるシンセサイザー・サウンドが屹立するのがTM NETWORKらしさです。もちろんアンビエント・ミュージックにおけるシンセサイザーの役割は重要だと思いますが、それはそれとして、ロックらしい骨太な音を放つシンセサイザーを聴きたければTM NETWORKを聴くべし、ですね。

[PART1] TM NETWORK 30th FINAL
[PART2] TM NETWORK 30th FINAL
[PART3] TM NETWORK 30th FINAL
[PART4] TM NETWORK 30th FINAL

2015.11.07
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by mura-bito | 2015-11-07 08:23 | Music | Comments(0)

fujiokashinya (mura-bito)
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