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音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
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Kindleストア、オープン。
日本でのKindle発売が発表されるとともに、Kindleストアがオープンしました。Amazonにアクセスして、検索カテゴリーで「Kindleストア」を選択すれば、あとはもう作品を検索するだけです。5万点のラインナップで始まったKindleストアですが、自分の読みたいものがあるかはともかく、徐々に品数も増えていくでしょう。メジャーどころは顔をそろえており、スタートしては充分な気もしますが、これってそんなに少ないんでしょうか? ニッチな部分はこれから増えていくと思うので、まずはメジャーどころからデジタル・リーディングを体験してみればいい。

あとはもう、読むか読まないか。体験するかしないか。すでにWebで文章を読む習慣はデフォルトになっているし、タブレットに移行している部分もあります。メジャーな端末が現われなかった時代ならばいざしらず、器は揃っています。ならば、そこに盛り付ける料理が生まれ、そして味わう人がいるのは当然の帰結ではないかと思うのです。

そんなにデジタル・リーディングを嫌う人は多いのか? その点が解せない。読書を紙かデジタルで二分してワンサイドに立つのではなく、両者を使い分ければいいような気がします。たとえば「小説は紙で読み、新書はデジタルで読む」というようにすれば、鮮度が命の新書が本棚を圧迫しなくて済みますよね。個人の判断と言うべきか、自分の読書スタイルを自分でデザインすれば、自然とデジタルの方も選択肢に入ると思いますね。

【参考】
EBook2.0 Weekly Magazine: Kindle日本ついに始動:なぜ今かを考える

【追伸】
とか何とか言いながら、
僕のKindleストア初体験は、『荒川 アンダー ザ ブリッジ』の大人買いでした…

荒川 アンダー ザ ブリッジ 6

荒川 アンダー ザ ブリッジ 6

中村 光


2012.10.29
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by mura-bito | 2012-10-29 22:03 | Book | Comments(0)
Give It Up Turn It Loose - Keep On Steppin' - Closing Time
SOUL COOKIN'

SOUL COOKIN'

quasimode


quasimode - SOUL COOKIN'

Give It Up Turn It Loose
ずしりと響くピアノとアコースティック・ベースの音から始まるこの曲は、アルバムの中で唯一のカバー曲ですね。奥山みなこさんのボーカルを中心に据えた歌ものです。僕の中で「かっこいいジャズ」と言えばこういう曲をまず挙げます。全体はクールで近寄りがたいかもしれないけれど、イントロから垣間見える甘さ、色気、そんなものが同居している。甘さや色気に誘われてその世界に入ってみれば、クールな音にぐっと心をつかまれる。奥山さんの声、そして英語の歌詞がクールさをぐっと高めていますね。もっちさんが奏でるフルートの調べは、時に切なく響きますが、足取りも軽くさせてくれます。音に誘われて浮かんだイメージは、ヨーロッパのお洒落な街並み。

Keep On Steppin'
踊ったり歌ったりすることは絵を描いているような感覚に近いかもしれません。quasimodeの音がキャンバスになり、思いのままに色を塗る、思いのままに踊る。音に導かれるままに、色が重なります。何を描くかは人それぞれであるように、どう踊るか、どう楽しむかも聴く人次第ですよね。言わずもがなではありますが、この曲に触れたときに改めてそう思いました。曲調はとても開放感があって、突き抜けてくれたなぁという感じです。勢いよく窓を開けて、爽やかな風が吹き抜けて、まぶしい光が差し込む。抑えていたものを解き放ったと言うか、ストレートに爽やかなアレンジを施した曲です。屋外のライブで聴いたらジャストフィットするでしょう。よく晴れた空の下が似合う曲ですね。

Closing Time
めくるめく展開を見せてくれたアルバムに幕を下ろす、エンディングの曲です。4人の演奏がとても細やかに組み合わさって、ひとつの流れをつくり出しています。音が重なるところ、音を抜くところが滑らかに移り変わって、聴く人の心をやさしくほぐしてくれます。弾かない、叩かない、ということも演奏のひとつですよね。技術というよりはむしろ感性の領域になるとは思いますが、音を入れることで次に音をカットしたときの印象が強くなったり、あるいはその反対もあったりします。さて、ループするピアノの響きは、夢に落ちる寸前の心地良さを表現しているのでしょうか。何も考えなくていい夜。音が遠くに遠くに聴こえ、聞こえて、そして気づかぬうちに夜の中へそっと潜り込みます。

2012.10.27
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by mura-bito | 2012-10-27 09:59 | Music | Comments(0)
Slow Motion - El Paso Twist - King Of Kings - Still In The Night
SOUL COOKIN'

SOUL COOKIN'

quasimode


quasimode - SOUL COOKIN'

Slow Motion
土岐麻子さんをボーカルに迎え、とても爽やかな雰囲気の曲に仕上がっています。軽快なイントロから音の世界に没入し、土岐さんの声が聞こえると、ふわりと温かみが広がります。quasimodeの演奏に溶け込みながら、歌声は少しずつ表情を変えます。多くの人が認めるところかとは思いますが、ユニークかつ素敵な歌声ですよね。そして、「一人で潜ったプールの水色」という表現がとても好きです。秋の風に誘われて、過ぎ去った夏を巻き戻しているかのような言葉ですね。軽やかに刻むパーカッション、ハッピーな雰囲気を出すホーン、涼しげなストリングスは、秋の風を思わせます。開いていた本が風にあおられ、ページがめくれる。風が「先に進めよ」と背中を押してくれているかのような。

El Paso Twist
ピアノが跳ねて、トランペットが笑って、サックスもおどけたようにステップを踏んでみせる。ベースが踊る、パーカッションが叫ぶ、ドラムが肩を竦める。底抜けの明るさに満ちた、表情豊かな曲ですね。コメディタッチの映画を観ているような気がしてきます。ライブで聴いたら確実に楽しいし、全身で楽しみたいね!と思わせてくれます。短く回していくソロ演奏も、わずかな時間、わずかな音符の中に笑顔を凝縮している感じがします。とにかくこの曲からは笑顔があふれる。それはもう、第一印象から思っていることです。楽しそうに笑う人の周りに人は集まりますよね。そのままパーティーが始まって、歌声が弾けて、手拍子が舞えば、たくさんの笑顔が咲き乱れる。

King Of Kings
ちょっと奇妙なパレードを想像してみました。matzzさんの叩くティンバレスが合図となって進むパレード。ホーン隊が力強く吹き、ティンバレスが鳴る場面も多く、随所でパレードを盛り上げます。周囲でパレードに声援を送る群衆は熱狂の渦に包まれています。さて、誰を乗せてパレードを行なっているのか、実は誰もわかっていないのではないか。そこに讃えるべき誰かがいると信じて、あるいは疑いすら持たずに、演奏し、声援を送っているのかもしれない。曲はフェードアウトしながら終わります。どこまでも続いていくパレードを感じさせる終わり方です。ハーメルンの笛吹き男のように音を鳴らしながら行進していくパレード、そしてそれを追いかけるように歩き始める人の群れ。

Still In The Night
quasimodeのアンサンブルと、ストリングス・カルテットの演奏。静かにせめぎ合うふたつのカルテットがスリリングな音の競演を生みます。相手を呑み込もうとするストリングスの重く分厚い音の層。ストリングスの重い音が途切れると、quasimodeの演奏が顔を覗かせます。分厚い雲を切り裂こうとするかのような明るい音、鋭い音。呑み込まれそうになりながら、コンガが打ち鳴らされる。ストリングスが攻める。ピアノが反撃する。一進一退、せめぎ合う音と音にぞくぞくします。互いを支えるのがバンドだとは思いますが、この曲については感性を、音をぶつけ合うような丁々発止こそが魅力を生み出していると思いますね。そのスリルが聴く者をこの上なく快感に導いてくれる。

2012.10.25
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by mura-bito | 2012-10-25 22:24 | Music | Comments(2)
Febre Samba - Summer Madness - Another Sky - Leaving Town
SOUL COOKIN'

SOUL COOKIN'

quasimode


quasimode - SOUL COOKIN'

Febre Samba
音とともに、目の前にどこかの街並みがぱっと広がります。フェンダー・ローズというエレクトリック・ピアノの音が軽快に響き、それはまるで街の路地を軽やかに吹き抜ける風です。雑多で賑やかな界隈をさっと通り抜け、広場にたどり着く。広場の喧騒をするするとかき分け、人々の頬をなでて、あっという間に駆け抜けます。非日常というよりは、日常のざわめきや他愛もない会話が織り成す街の喧騒を音に置き換えたような曲です。海外の街並みを紹介するBSの番組のような感じですね。カメラが旅人の視点で動き、人々の表情やそれぞれの営みを切り取っていく。そんなイメージが浮かびました。

Summer Madness
横山剣さんをボーカルに迎えたこの曲はシングルとしてもリリースされましたが、アルバムでは少し雰囲気を変えています。シングルでは能天気な印象が強かったのですが、アルバム・バージョンを聴いてみると、そこに苦味みたいなものが加わっている気がします。大人の世界に足を踏み入れかけた男性の能天気さと言うべきでしょうかね。勢いは充分にあるんだけど、ダメージを受けると意外と傷は残る…と言うか何と言うかまあ、そんな感じです。須長さんの弾くエレクトリック・ベースが、若さと大人っぽさの入り混じった絶妙な雰囲気を出してくれているんじゃないかな、なんて思います。

Another Sky
タイトル、そしてこの季節の空気がミックスして、僕の中には秋の空が浮かびました。それは青空でもあるし、うす曇りの気だるい空でもあるし、あるいは冷たさを増した雨を降らせる空でもあります。秋になると空を眺める機会が多くなるのですが、空の広さを感じる季節でもありますよね。空はどこまでもつながっているわけで、空を通じていろんな人とつながっていると考えることもできるのではないかと思います。総之輔さんが叩くビートの印象が強い曲であり、エレクトリック・ベースのソロ演奏と絡むところでは、これまでにない魅力を感じます。そして奥山みなこさんのコーラスが美しく響きます。

Leaving Town
夕暮れの寂しい雰囲気が似合いそうなインストゥルメンタル。昼間はそこそこ暖かいこの季節ですが、陽が傾くと途端に気温がすっと下がり、時として寒い風が吹きます。思わずジャケットの前をかきあわせるたくなるような風を感じる夕方、少し冷たい空気がまとわりつきます。平戸さんの弾くフェンダー・ローズが切なさを醸して、ホーン隊が切なさを倍増させるような演奏を聴かせてくれます。特に、川崎太一朗さんの吹くフリューゲル・ホルンが好きですね。川崎太一朗さんと言えば攻撃的なトランペットを吹くイメージが強く、それだけに哀愁漂う音を出すときはインパクトが相当強いんですよね。

2012.10.23
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by mura-bito | 2012-10-23 21:45 | Music | Comments(0)
Art Blakey & The Jazz Messengers - Mosaic

Mosaic

Art Blakey & The Jazz Messengers


「シダー・ウォルトンってこんなにアクティブな演奏をするんだ!」というのが第一印象。久々にジャズを遡る旅に出てみました。アート・ブレイキーが率いるArt Blakey & The Jazz Messengersのアルバム『Mosaic』を再生した瞬間、音に圧倒され、音に打ちのめされました。インパクトのあるホーンで始まったタイトル曲「Mosaic」は、すぐにシダー・ウォルトンが弾くピアノが飛び出します。僕が彼に持っていた「あまり目立たないけど耳に残る演奏」というイメージが、その瞬間に破壊されました。それはもう、粉々に。

不意打ちで跡形もなく崩れ去ったイメージを踏み越えて、新しい言葉を探します。聴けば聴くほど、その演奏は熱く、ワイルドに響き、それでいてサイドマンの位置を逸脱していないとも思います。そして疾走するピアノに乗り、分厚い3管のプレイが縦横無尽に駆け巡ります。フレディ・ハバードのトランペット、カーティス・フラーのトロンボーン、ウェイン・ショーターのテナー・サックス。どのパートも聴き応えがありますね。バンドのメンバーが互いを挑発しているようにも思えます。いやもう本当にすごい。

続く「Down Under」でも分厚いのに軽快なプレイを聴かせてくれます。シダー・ウォルトンのピアノも楽しそうに踊ります。彼のピアノは「Children Of The Night」でも冴え渡ります。ウェイン・ショーターが気持ち良さそうにプレイする後ろで、ピアノが太く鳴ります。クールなのに、太いのです。2つの音に挟まれて、気持ちは上向くばかりです。山中千尋さんのツイート「シダーウォルトンかっこよすぎだぜ!!!!」が、今ならパーフェクトに理解できます。かっこよすぎだぜ!!!!

2012.10.22
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by mura-bito | 2012-10-22 22:45 | Music | Comments(0)
「没後120年記念 月岡芳年」展(前期)
月岡芳年という絵師をご存知でしょうか。歌川国芳の弟子だそうで、この方の存在を僕は最近知りました。芳年の絵を集めた展覧会「「没後120年記念 月岡芳年」が太田記念美術館で開かれています。芳年は江戸末期から明治初期に活躍しました。時代の変わり目をリアルタイムに体験したということですね。それは絵師としても変化を余儀なくされたということでもあり、浮世絵から新聞の挿絵にシフトして活動を続けたそうです。

芳年の特徴はグロテスクな血にまみれた凄惨な絵…とされているようですが、この展覧会では、そうした絵も含みつつ、そのイメージを覆すような絵も展示されていました。いろいろな絵を並べることで、狂気のイメージが強かった芳年の絵を見直そうという意図もあるようです。中でも、2012年ならではのキュレーションとして、平清盛に関連した絵が挙げられます。平安時代末期の出来事を描いたものもいくつかあり、大河ドラマを観ている人は楽しめたのではないでしょうか。清盛が熱病で最期を迎えるところや、壇ノ浦で平家が滅亡するところ、あるいは五条大橋で義経と弁慶が出会い、刃を交えるところ。多くの人が知っている場面を、ダイナミックに描きます。11月からは後期の展示が始まるので、そちらも楽しみです。

大河ドラマに関係ないところでは、「墨染桜」という絵が強く印象に残りました。「産女(うぶめ)」という妖怪の後姿を描いた作品ですが、薄墨で描かれたようなぼんやりした姿に、はっきりしない色で描かれた血の跡が見える。おどろおどろしくもなく、またグロテスクでもない。むしろ、その姿は赤子を抱いて寂しそうにしている母親そのものでした。恨みや憎しみのような負の感情が見られず、あるいは押し殺していたのかもしれませんが、そこに漂っていたのは寂寥感ですね。観ている側も恐怖を感じるのではなく、その寂しさに心を打たれる。芳年はどのような気持ちをこれを描いたのでしょうか。それは想像すべくもありませんが、後世に残された絵に自分なりのイメージを重ねて、絵に込められた物語を感じ取ってみるのです。

2012.10.20
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by mura-bito | 2012-10-20 21:25 | Visualart | Comments(0)
平家物語画帖 諸行無常のミニアチュール
根津美術館で開かれている「平家物語画帖 諸行無常のミニアチュール」展を観てきました。平家物語のエピソードをひとつずつ絵と文で構成した「平家物語画帖」を中心とした展示でした。平家物語には創作も含まれていますが、事実をもとにしたエピソードも多い。虚実が入り混じった、フィクションとノンフィクションを行き交う物語は、この日本という国でかつてこんなにダイナミックなことが起きていたんだと感動させてくれます。歴史が大きく動き、うねりを見せるダイナミズムを味わうことができる。悲しいことに胸を締め付けられることもありますが、総じて歴史を知ることは現代に生きる者の特権であり責務ですよね。
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大河ドラマ『平清盛』も残すところあと10回。物語はエンディングに向かって加速していきます。ただ、この物語が向かうのはエンディングではないのかもしれません。すべての物語は最後の一幕に向けて進むのですが、このドラマに関してはそうとも思えないのです。エンディングを迎えたときに、僕らはどのような気持ちになるのでしょうか。脚本を書いているのは、卓越したストーリーテリングに定評のある藤本有紀さん。誰も気づいていないテーマが実はあって、それが着々と進行している…なんて想像をしてみたくなります。いろんな人の憶測を寄せ集めて各人がイメージしている最終回を、どのように裏切ってくれるのか、最後に僕らはどのような表情をするのか。興味は尽きません。
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この展覧会では、平家物語に関連する絵や書も展示されていました。中でも、平頼盛(清盛の弟。ドラマではAAAの西島隆弘さんが演じています)の直筆の書が目を引きました。「厳島切」と名付けられたこの書は、清盛と頼盛で書き写して厳島神社に奉納した法華経の一部のようです。一部が流出し、その中の一片が根津美術館に所蔵されています。流出していないものは国宝になっているので、「厳島切」も相応の価値があると思われます。ただ、僕が震えたのは、頼盛によるこの書が展示の中で唯一、平安時代のものであるという事実です。800年以上も前のものが自分の目の前にある。時間を飛び越えて日本の先達に出会えたような気がしました。消えてしまった平家という存在について知り、イメージを加えて思いを馳せる。そのようなことができるのも、この日本という国が諸行無常という概念を生み出し、その中に生きてきたからなのでしょうね。そんなことを思いました。

2012.10.17
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by mura-bito | 2012-10-17 22:47 | Visualart | Comments(0)
fu diary October
fu diary October
01. JET LAG
02. きれいなものを見た
03. Capricious Mind (fu pad series vol.5)


タイトル曲の「JET LAG」はロック・スタイルに満ちたかっこいい曲です。アコースティック・ギターのストロークに合わせて、熱く刻まれるリズムがかっこいい。なんとなくではありますが、レッド・ツェッペリンを思い起こしました。ボーカルの雰囲気がロバート・プラントを感じさせるんですよね。Rie fuが時折見せるロックの顔は、もはや意外というより、いくつもある顔のひとつとして成立しています。本人はそれを「Rock fu」と言っています。

「きれいなものを見た」では、ループする鍵盤に、淡々とした声、切なげな声が乗り、突如として加工処理された声が響きます。長い長い道をドライブしているようなイメージ。晴れたり曇ったり、トンネルを通り抜けたり、変わりゆく景色をぼんやり眺めています。窓の外の景色が移り変わるように、声の表情が移ろう曲ですね。一曲の中で変化を体感してみると、その表情の豊かさに改めて魅力を感じます。

「Capricious Mind」は80年代のポップ・ロックみたいな雰囲気があります。エレクトリック・ポップにいくらか生音を混ぜたような感じでしょうか。音だけでなくミックスでも遊んでいて、途中で音が少し遠くで鳴るように聞こえます。まるで、ケーブルが抜けたヘッドフォンで外の音を聴いているような、そんな隔絶された感覚。自ら外との関わりを断ったと思っていたら、実は断たれていたのは自分だったのかもしれない。

ototoy: Rie fu - JET LAG

2012.10.16
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by mura-bito | 2012-10-16 22:34 | Music | Comments(0)
Opening Time - Soul Cookin' - Let's Get Down Together
SOUL COOKIN'

SOUL COOKIN'

quasimode


quasimode - SOUL COOKIN'

Opening Time
レコードに針が落とされ、溝を擦るノイズが耳に届きます。アルバム『SOUL COOKIN'』は擬似的ノイズで幕を開けます。レコードを知らない世代にレコードを聴く擬似感覚を与えようとしているのでしょうか。あるいはquasimodeが属するクラブ・コミュニティを象徴する音でしょうか。そして飛び出す陽気なMC。そのMCのラストで高らかに叫んだ言葉は "Yes, quasimode!"。ついにこの言葉を音源に使うときが来たんだなぁと思いました。いつもライブのオープニングで、パーカッションのmatzzさんが叫んで煽る言葉。ライブを発進させるイグニッション・キーのような役割を持ったquasimodeフレーズです。アクセルをぐっと踏み込み、気持ち良くアルバムが始まります。

Soul Cookin'
アルバムのリード・トラックとして先行配信され、ミュージック・ビデオも制作されました。イントロで響くピアノが軽快に音を刻み、陽気な気分に拍車をかけてくれます。ビデオではちょうどキャベツを刻む映像とシンクロしていました。コーラスを入れているのは奥山みなこさんです。レゲエ・ディスコ・ロッカーズのボーカルを務めていたこともある方ですが、力強さと爽やかさが同居する声の持ち主だと思います。アルバムの中でもいくつかの曲でコーラスを担当しており、ホーン隊やストリングス隊とともにquasimodeに色を添える存在と言えるでしょう。ゲストというよりはアルバム単位でのサポート・メンバーといったところでしょうか。

Let's Get Down Together
この曲でも奥山さんのコーラスを聴くことができます。ギロとコンガから始まる曲は明るい雰囲気を全面に押し出しており、よく晴れた日曜日の午前中というイメージが浮かびます。ラジオのスイッチを入れると、陽気なおしゃべりの合間にかかる曲は安っぽくも高尚な感じでもない、羽を休める大人の耳にすっと馴染む。ゆっくりと熱いコーヒーでも飲みながら、ゆるやかに始まるなんでもない休日。うん、悪くない。そんな日常のひとコマを感じますね。トロンボーンがじわりと渋い雰囲気を出していて、陽気な中にも耳を傾けたくなるポイントを見つけることができます。騒々しい平日は明日に追いやって、まずは今日という日をじっくり味わうのです。

2012.10.15
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by mura-bito | 2012-10-15 21:12 | Music | Comments(0)
quasimode - SOUL COOKIN'
SOUL COOKIN'

SOUL COOKIN'

quasimode


通算6枚目のオリジナル・アルバムのタイトルは『SOUL COOKIN'』。quasimodeが2012年に送り出す最新作です。僕は4枚目からリアルタイムで聴き始め、枚数を重ねるたびに違う角度からジャズを楽しませてくれます。新作『SOUL COOKIN'』に、僕はジャズを感じます。思い返せば、4枚目の『daybreak』にはロックっぽさを、5枚目の『Magic Ensemble』ではポップス寄りの雰囲気を感じたものです。今回は、自分が思い描いていたジャズ像、その中でも特に明るい部分を感じるんですよね。街で何気なく聞こえてきたジャズの楽しげな演奏に気持ちが上向く。曲は知らないけど、なんだか楽しいよね。そういう空気がぎゅっと詰まったアルバムなんじゃないかなと思います。

quasimodeの核は、4人の生音を主体としたサウンドです。平戸さんのアコースティック・ピアノ、matzzさんのパーカッション、須長さんのアコースティック・ベース、総之輔さんのドラム。ここにトランペット、サックス、トロンボーン、フルートといったホーン隊が切れ味のいい音、柔らかい音を差し込み、心地よい音の競演が生まれます。さらに、エレクトリック・ピアノが加わることはこれまでにもありましたが、今作ではエレクトリック・ベースやシンセサイザーの音も組み込まれています。尖った音だけでなく、少し丸みを帯びた音も聴くことができる。曲によってはストリングス・カルテットも参加しており、爽やかな雰囲気を作り出したり、重く分厚い音を重ねて気持ちを揺さぶったりします。

「Slow Motion」という曲から始まる後半の流れが好きですね。雰囲気が変わりながらひとつの流れになっていって、その流れの雄大さと振れ幅の大きさに身を任せます。音を浴びながら最後の地点にたどり着き、アルバムを締めくくる「Closing Time」でゆっくりとクールダウンしていく心地よさは格別ですね。ひとつの作品の中で、ひとつの曲の中で、クールなサウンドと熱いサウンドが競演するのがquasimodeです。対極の要素を常に内包しながら、その振れ幅を駆使して多彩な雰囲気の音を構築している。近寄れないくらいに音が輝いているときもあれば、触れられないくらいに音が燃えているときもある。あるいは、背中で語るような音があり、陽気にグラスを重ねているような音があるのです。

2012.10.13
Opening Time / Soul Cookin' / Let's Get Down Together

Febre Samba / Summer Madness / Another Sky / Leaving Town

Slow Motion / El Paso Twist / King Of Kings / Still In The Night

Give It Up Turn It Loose / Keep On Steppin' / Closing Time


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by mura-bito | 2012-10-13 09:21 | Music | Comments(0)

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