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音楽と物語に関する文章を書いています。
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吉川景都 – 猫とふたりの鎌倉手帖 3
猫とふたりの鎌倉手帖 3

猫とふたりの鎌倉手帖 3

吉川景都


拡散力抜群の愉快なネコツイートでお馴染み、吉川景都さん。先日、漫画『猫とふたりの鎌倉手帖』の第3巻が刊行されました。第1巻では夏、第2巻では秋というように季節が巡り、そして今作では冬が到来します。

冒頭から雪が降り積もり、一冊を通じて鎌倉における冬の生活を描きます。何げない日常に転がる小さな発見や驚きを丁寧にすくい取り、ふたりの気持ちの交換を描くのが巧みだなあと思います。そして、ハツ、ミノ、ぎあら、ユッケ、サンチュという5匹のネコたちは冬でも揺るがない独自のスタンスを貫きます。まあ、ネコですから…

『猫とふたりの鎌倉手帖』の本編は紙の雑誌に連載されており、一方で番外編(『猫とふたりの鎌倉手帖 猫の巻』)もWeb版に連載されていました。猫の巻は2016年12月で終了しましたが、本編はもちろん続いています。1/20には新たに「コミックバンチweb」というサイトがオープンし、本編が第1話から順にアップされていくようです。

コミックバンチweb:猫とふたりの鎌倉手帖

冬のネコはこたつとともに生きています(偏見)。こたつで丸くなったり、暑くなったら外に出てきて畳に寝そべったり、あるいはこたつ布団にもたれるように横になってみたり。こたつを巡るネコのポジション取りは、変幻自在の神出鬼没。先に占拠されたら人間はその間を縫って足を置かねばならないし、先にこたつに入っていたとしても明け渡しを執拗に要求されたら、幾許かの抵抗はできたとしても、結果的には屈して場所を譲らざるを得ない。こたつはネコの城なのです…

inthecube – 吉川景都 – 猫とふたりの鎌倉手帖 1
inthecube – 吉川景都 – 猫とふたりの鎌倉手帖 2


2017.01.26
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by mura-bito | 2017-01-26 21:36 | Visualart | Comments(0)
[PART2] オノ・ナツメ – ACCA13区監察課 1
ACCA13区監察課 1

ACCA13区監察課 1

オノ・ナツメ


[back to PART1] 飄々とした佇まいで、往来の中や広場のど真ん中で煙草を吸うジーン。この世界では、煙草には高額の税金が課されており、金持ちの道楽として認知されています。ACCAのサラリーは薄給で知られており、少なくともジーンのように気ままに煙草を吸えるものではない。一体どのような生活をしているのか、人々は憶測を重ね、煙草をふかす彼の姿を眺めます。

最初、煙草はただの小道具として、ジーンのキャラクター設定のひとつとして登場します。やがて重要な役割を担うことになり、物語を読み解く鍵として機能します。監察課副課長として行く先々で煙草を取り出し、火を点ける。彼が使うライターには、ACCAの名の由来となったこの世界の鳥「アッカ」が描かれています。



ACCA13区監察課

第1巻では、ジーンは13区のうち「ファーマス区」と「バードン区」を視察します。ファーマスは広大な農地を持つため農業生産に優れており、ドーワー王国の食糧庫とも言えます。一方、バードンは首都の機能も持ち合わせ、中央議会もACCA本部もあります。ファーマスはアメリカの農村のような風景が広がるのに対して、バードンはニューヨークのマンハッタンのように現代的なビルが立ち並びます。

各区を視察するジーンを追いかける物語は、「視る」側のジーンが「視られ」て、いつしかさまざまな思惑に巻き込まれていく様子を描きます。ページを繰った瞬間から、結末に向かって伏線が張られていきます。それらの間にミッシング・リンクを見出し、読み解いてみるのもおもしろいと思います。すべての謎が解き明かされた今だからこそ、各所に置かれた布石をミステリー感覚で楽しむことができます。そしてもちろん、オノ・ナツメの独特の絵柄とそこに漂う雰囲気もまた素晴らしく、楽しみは尽きない作品だと思います。

2017.01.24
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by mura-bito | 2017-01-24 21:38 | Visualart | Comments(0)
[PART1] オノ・ナツメ – ACCA13区監察課 1
ACCA13区監察課 1

ACCA13区監察課 1

オノ・ナツメ


オノ・ナツメの『ACCA13区監察課』という漫画を読みました。流れているアニメを偶然目にして、原作も読んでみようと思い立ったのですが、こういうときにKindle版は便利ですね。あれよあれよと言う間に最終巻まで読み終えました。漫画自体は2016年12月に刊行された第6巻で終了し、2017年1月からはアニメがスタートしました。

物語の舞台は架空の世界にある「ドーワー王国」。国は13の「区」から構成されており、それぞれが独自の文化を持ち、自治区として治められています。例えば北に位置する区は雪深く、強い酒で身体を温めるのを好みます。西端の区では、領地に多くの島を含み、漁業が盛んです。南方には温暖な気候の区があり、それゆえか平均寿命が高い。広大な砂漠の中で洞窟に街を作って暮らす区もあれば、ギャンブルに人生を捧げる人々が集まる区もあります。13色に塗られた区は、ひとつの国が孕む多様性を示しているかのようです。



ACCA13区監察課

13区はかつて独立した国でした。あるときにドーワー王国としてひとつに束ねられたものの、その後、クーデターによって分裂の危機が訪れます。分裂を防ぐために区ごとの自治が認められ、中央の政治は各区の代表者からなる議会で行われることになり、王室は象徴的な存在となりました。そして、警察、消防、医療などの公共的な機能は統一した組織のもとで運営されるようになりました。その組織が「ACCA(アッカ)」であり、議会からは独立した機関として、国民の生活に根差してきました。

主人公の「ジーン」は、首都に置かれたACCA本部の「監察課」に勤める青年です。監察課のメンバーは、本部と各区に駐在しています。派遣された監察課のメンバーは、不正などを防止するために各区のデータを管理して本部に送っています。そして、それらのメンバーが適切に業務を行なっていることを確かめるのがジーンの仕事です。副課長の肩書きを持ち、不定期に各区を視察して、報告書を作成しています。そんな彼の指には、いつも煙草が挟まっており、ゆらゆらと煙が立ち上ります。人々は彼のことを「もらいタバコのジーン」と呼びます。[to PART2]

2017.01.23
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by mura-bito | 2017-01-23 22:01 | Visualart | Comments(0)
山田 怜 – 鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 3
鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 3

鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 3

山田 怜


『鳴沢くんはおいしい顔に恋してる』の第3巻が刊行されました。「おいしい顔」を見るのが好きな高校生「鳴沢くん」が、そのため「だけ」に料理を作り、振る舞う物語。第3巻の前半は作品のメイン・テーマである「おいしい顔」にフォーカスした、コミカルな話を集めています。一方、後半ではシリアスな雰囲気が漂いますが、その大きな要因は登場人物たちの過去が描かれていることでしょう。

http://www.zenyon.jp/lib/top.php?id=102

額に残る大きな傷跡が彼の過去を物語ります。そのような傷を彼は何故負ったのか、それは彼の心に何を残したのか。傷跡について鳴沢くんはどのように思っているのでしょうか。彼は「ジュリエッタ」をはじめとした人々に出会い、「おいしい顔」を通じて交流することで少しずつ変わってきました。そうした中、第3巻で語られた「今まで起こったこと全部、忘れなくて済む」という言葉が印象的です。傷を忘れないための傷跡。

また、第3巻の最後ではジュリエッタの過去も描かれます。彼女はイタリアから来て鳴沢くんの家にホームステイしているのですが、日本に興味を持った原点、そして彼のことを気遣う背景が浮かび上がります。「おいしい顔」を介して触れる互いの心は、それぞれの記憶につながっています。

シリアスな展開は「おいしい顔」とは遠いようにも思えますが、どのような話題が展開されても「おいしい顔」は物語のコアとして機能します。闇から引き戻す「救い」になることもあれば、誕生日を飾って闇を照らすこともあります。さまざまな「おいしい顔」が描かれる様子は、さながら花咲く庭です。
2016.12.28
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by mura-bito | 2016-12-28 23:01 | Visualart | Comments(0)
真崎福太郎 – 文豪アクト 1

文豪アクト 1

真崎福太郎


『文豪アクト』という漫画を知りました。高校演劇を題材にして、芝居にかける情熱を描いています。それこそ芝居を観ているかのようなテンポのよい展開が魅力的な作品です。名古屋の高校を舞台にし、登場人物の名前も名古屋界隈の地名にちなんでいます。鶴舞、金城、荒畑、八熊など。

『月刊コミックゼノン』で連載されており、つい先日、その第1巻が発売されました。単行本発売のプロモーションの一環として、「WEBコミック ぜにょん」で第1話から第3話が無料で公開されています。

WEBコミック ぜにょん – 文豪アクト

物語は演劇部の分裂から始まり、非主流となった三人が、新たなグループを立ち上げるところから始まります。それを傍観者の立場で見ていた一人の同級生が、見えない糸に導かれるかのように、本人も気付かないうちに三人の活動に巻き込まれていきます。それは、観客として芝居を観ていたはずなのに、いつの間にか舞台に上げられて役者として振る舞っているという、奇妙な展開。

第1巻のテーマは「覚醒」でしょうか。舞台の幕が開くと、物語はトップスピードで展開します。同級生から敬遠されている「八熊太平」が、三人の元演劇部員と出会い、その殻の中から出始めます。「鶴舞翔子」は、彼の中にたぎっていた表現への渇望を引きずり出し、焚き付け、そして受け入れます。そして、四人は徐々にまとまっていき、何もかもが足りない状況の中であっても、「自分たちの芝居を打つ」という目標を立てます。分裂によって去った仲間の姿もちらりと見かけましたが、そちらのストーリーは第2巻以降に譲るようです。

***

僕が裏方として演劇に携わっていたのは大学生の頃でしたが、当時を思い出します。みんながそれぞれに自らに溜め込んだエネルギーを発散させるように、ひとつの芝居を作り上げました。個と個とがぶつかり、混ざり、大きな「ひとつ」ができる。あのダイナミズムは筆舌に尽くし難く、一度経験すると、強烈な記憶となって身体に刻み込まれます。

僕は舞台を照らす役割を主に担っていましたが、舞台には、確実に自分がいました。光を介して、自分が表現したいものが舞台に存在した。「みんなで作り上げるもの」は個を圧殺するものではなく、どこかに必ず個が光るものです。それを肌で理解していたからこそ、何度も参加したし、多くの時間を費やし、沢山の満足を得られたのだと思います。

『文豪アクト』を読んでみて、そんなことを考えました。懐かしさよりも、舞台を作り上げていたときの記憶が鮮明によみがえります。そのときの気持ちとともに。
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2016.08.27
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by mura-bito | 2016-08-27 22:09 | Visualart | Comments(0)
ドラマ『重版出来!』:フィクションなのかリアルなのか、観た人の中で躍動する物語
4月から放映されていたドラマ『重版出来!』が完結しました。漫画編集者、漫画家、書店員といった、漫画の出版に携わる人々の姿を描く物語です。感想は「おもしろかった!」というシンプルな言葉に集約されます。第1話を観たら、あとは物語のおもしろさにぐいぐい引っ張られて、最後の第10話まで存分に楽しめました。

きっかけは、原作漫画の編集を担当する山内菜緒子さんの話です。『漫画編集者』[*1] というインタビュー集に掲載されているのですが、彼女の話に感銘を受け、それが(原作を通り越して)ドラマを観るきっかけとなりました。

作中の要素が次から次へとつながっていく、そのストーリテリングが素敵でした。ひとつの回で対照的な物事を描いて驚いたこともありますし、背反しているようでいて実は共通していたという仕掛けもありました。例えば、新人作家の単行本が世に出る瞬間と、不良在庫の本や雑誌が断裁される姿を同一の回で描いたときは、説教めいていない、ちょうどいい塩梅で出版業界の現実を表現していましたよね。

***

ユニークな役者が揃っていたこともまた、おもしろさを生み出した要因でしょう。例えば、松重豊と生瀬勝久の掛け合いは、数こそ少なかったものの、いつ見ても愉快でしたし、時として胸が熱くなりました。二人は管理職としての複雑な気持ちをうまく表現していましたよね。それぞれ異なるタイプながら、どちらも部下に慕われていました。

そして主演の黒木華が魅力的だったことは、多くの人が同意することと思います。彼女が演じた主人公は、会社員の常識も型も破る外来種のような存在でしたが、波風を立ててその場の空気を変えるというより「他者の変化に立ち会う」役どころだったのではないかと思います。「立ち会う」という行為は編集者の本質と言えるかもしれません。

当然ながら編集者はそこにただいるだけでなく、影響を与え、与えられ、それぞれの変化にそれぞれの方法で関わっていました。印象的だったのは、滝藤賢一が演じる看板作家を奮い立たせたところですね。持ち前の根性(と握力)でぶつかっていきつつも、最後は漫画のアオリ(連載漫画の最終ページに編集側が入れる、次回予告などの言葉)を通してメッセージを伝えます。その場面に根性だけではない、人と関わり合うセンスを感じました。

***

Twitterを眺めていると、漫画を読むのが好きな人はもちろん、それぞれの役者のファン、そして漫画家自身の反響が大きかったと思います。業界ならではの共感もあれば、自らの体験に胸をかきむしる様子も散見されました。原作、脚本、演出、演技、ひとつひとつの歯車がかみ合って動き出すと、あちこちの人の心を揺さぶります。

僕もまた、編集という世界(の端)にいる自分と重ねてみたり、体験したことのないダイナミックな漫画編集の世界を驚きと感動で眺めてみたりと、俯瞰することでも深く楽しめました。また、描かれなかった部分を自らのイメージが補完します。想像の余白があるということは、もともとおもしろい作品であり、人物が魅力的に描かれ、演じられている証拠です。

『重版出来!』はとても良いドラマだったと思いますが、作品の評価というものは難しいですよね。(自分としては心を打たれたが酷評された)大河ドラマ『平清盛』の例もあるため、自分が見ている範囲だけで判断するのは早計なのかもしれません。とは言え、ドラマの評価は専門家に譲るとして、これだけ引き込まれる物語に出会えたのはやはり素晴らしい体験だったと言えます。

[*1] note: 『漫画編集者』:5人の漫画編集者にフォーカスした、それぞれの肉声を伝えるインタビュー集

2016.06.16
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by mura-bito | 2016-06-16 22:42 | Visualart | Comments(0)
にがくてあまい 映画版 特報


にがくてあまい 映画版 特報

映画『にがくてあまい』の封切りまであと3ヶ月。映画の公式サイトが大きく更新され、いくつかのシーンが公開されています。YouTubeには特報映像がアップされており、わずかながら映画の雰囲気を味わうことができます。

映画は原作のストーリーをどこまでカバーするのでしょうか? マキと父の確執(「野菜のバカー!」の原点)を中心にしつつも、渚が抱えるトラウマ(兄、母、父)にも光が当たるのかもしれません。単行本で言えば1~2巻の内容が使われそうです。

http://nigakuteamai.com/

個性あふれる脇役のヤッさん(渚の兄の親友であり、マキが通うバーのマスター)、アラタ(渚の元同居人)、ミナミ(渚の兄の恋人)、ばばっち(渚の後輩)も登場します。渚サイドの彼らは二人とどのように絡むのか、気になります。ひとりひとりが脇役の域を超えた存在に育っていったので、つい期待してしまうんですよね。そして自分で膨らませたイメージのせいで失望するのが実写化の常…というのは原作ファンの落とし穴。

主演の二人(川口春奈・林遣都)の作品を観たことがあまりないためか、コメディを演じているイメージがありません。だからこそどうなるのか楽しみですね。三谷幸喜や宮藤官九郎の作品ならある程度予想できますが(それを覆されるのも魅力)、そうではない作品はどう仕上がるのか分からないのがおもしろいと思います。ハズレを引きたくない…なんて思わずに観てみることを勧めます。もともとの話がおもしろいので、原作を読んでいなくても楽しめますよ、きっと。

inthecube: 小林ユミヲ – にがくてあまい

2016.06.13
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by mura-bito | 2016-06-13 21:48 | Visualart | Comments(0)
山田 怜 – 鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 2
鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 2

鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 2

山田 怜


山田怜さんの漫画『鳴沢くんはおいしい顔に恋してる』は、主人公の男子高校生「鳴沢くん」が3人の女性「ジュリエッタ」、「冬子」、「ハル」に出会い、彼女たちの「おいしい顔」を眺めることに喜びを感じる、という漫画です。先日、2巻が刊行されました。一方で、1巻に収録されている1~7話は「WEBコミック ぜにょん」に期間限定で掲載されています。

http://www.zenyon.jp/lib/top.php?id=102

1巻で主要なキャラクターが登場して、それぞれの性格や行動パターンなどが示されました [*1]。2巻では、物語が少し深いところまで掘り下げられます。4人が抱えるものが少しずつ表に出てきて、コミカルな描写の中にも、読者の心をそっと揺さぶる話が登場します。山田怜さんのストーリーテリングがとても魅力的で、流れるように変化する物語に引き込まれますね。

2巻で最も印象に残ったのは、最後に見せた「鳴沢くん」の表情です。過去の呪縛から少し解き放たれたような、憑き物が取れたような、とても穏やかな顔。ダイナミックな展開で強烈なインパクトを残すのではなく、ひとつひとつ積み上げてきたものが最後に花開いた、という感じですね。と書くとまるで最終回のようですが、そしてそのくらいの清々しさを感じたのも事実ですが、もちろん物語は続きます。2巻の続きである16話は「WEBコミック ぜにょん」で読むことができます。

[*1] inthecube: 山田 怜 – 鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 1

2016.05.25
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by mura-bito | 2016-05-25 21:25 | Visualart | Comments(0)
山田 怜 – 鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 1
鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 1

鳴沢くんはおいしい顔に恋してる 1

山田 怜


最近、『鳴沢くんはおいしい顔に恋してる』という漫画を知りました。「WEBコミック ぜにょん」というサイト(看板作品は『ワカコ酒』)で、1巻の内容がまるごと期間限定で公開されています。先週末に2巻が刊行されましたが、そのプロモーションの一環で1巻が無料で公開された次第です。まあ、それにまんまとはまり、そして一気に読んで気に入って、まんまとハマったわけですね。

http://www.zenyon.jp/lib/top.php?id=102

不機嫌そうな表情で同級生と距離を置く男子高校生「鳴沢くん」が、イタリアから来た女性「ジュリエッタ」と出会うところから物語は始まります。「おいしい顔」を見ることが生き甲斐の「鳴沢くん」が、自分のつくったものを食べてもらって狂喜乱舞する様をコミカルに描きます。一歩間違えたら変態ですけどね…でも、分かる…分かるよ…。

彼は「ジュリエッタ」の他に「冬子」、「ハル」という理想の「おいしい顔」に出会います。多彩な「おいしい顔」に一喜一憂しつつも、決して明るいとは言えない過去も引きずっており、時折その記憶が彼の足を止めます。「ジュリエッタ」、「冬子」、「ハル」もそれぞれに抱えるものがあり、物語は視点を変えて、4人に起こるさまざまな出来事を描きます。1巻は登場人物の紹介という感じであり、続く2巻では各人の気持ちに少し踏み込み、物語に奥行きが出ていますね。

同じジャンルの漫画『にがくてあまい』が終わったタイミングでこの作品に出会ったのは、不思議な縁です。「おいしい顔」というキーワードが僕の中で2つの作品を橋渡しします。月に1回の楽しみが生まれたことはとても嬉しい。楽しんで味わいたいと思います。

2016.05.23
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by mura-bito | 2016-05-23 22:50 | Visualart | Comments(0)
小林ユミヲ – にがくてあまい 12
にがくてあまい 12

にがくてあまい 12

小林ユミヲ


小林ユミヲさんの漫画『にがくてあまい』が、12巻をもって完結しました。「レシピ69 ビーツのリゾットとビーツとバナナの豆乳ジュース」から「レシピ75 アボカドと納豆のそば粉ガレット」まで、7つの話が収録されています。ラスト・シーンに向けて、徐々に物語を畳んでいきます。

***

連載は約6年にわたり、さまざまなテーマを盛り込んで展開しました。僕はレシピ56から読み始めて、遡って最初から読んだのですが、読みながらいろいろなことを考えました。物語をきっかけに思考が旅をし始めたという感じですね。もちろんさらりと読むこともできますが、その陰影を感じながらじっくり読むこともできる物語だったと思います。

物語の舞台となった長屋について、あとがきで小林さんは「空地にある秘密基地」というイメージで描き、それは「いりくんでいて、人も車もめったにこない、フリーダムな場所」だと語ります。僕の中でもこの長屋は、不思議な趣きで存在し続けました。本当に存在して、本当にマキも渚もそこで暮らして、そして本当にどこかですれ違ったことがあるような気がしていました。もちろんフィクションなのですが、フィクションらしくない肌ざわりを感じていたのだろうと思います。

小林さんのTumblrでは、これまでの単行本で使われたおまけペーパーのイラストが公開されています。Twitterでも落書きと称してマキや渚、ばばっち、ミナミ、豊が好き勝手に話しているイラストがアップされていましたね。そういうところも、自分にとってあまりフィクションっぽさを感じなかった理由ですね。いろいろな日常があちこちに転がっていたから。たくさん楽しめました。感謝です。

***

そして9月10日から、ついに実写映画が公開されます。マキを川口春奈、渚を林遣都が演じます。物語のどのエピソードをピックアップして、どのようなテイストで描くのでしょうか。実写ならではの描き方を存分に楽しみたいと思います。

レシピ69 ビーツのリゾットとビーツとバナナの豆乳ジュース
レシピ70 いちじくと大根の天ぷら
レシピ71 カリフラワーと干し椎茸のじゃーじゃーうどん
レシピ72 あまからみぞれ餅
レシピ73 パクチーとトマトの塩焼きそば
レシピ74 ポパイの蒸しケーキ
レシピ75 アボカドと納豆のそば粉ガレット

2016.05.19
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by mura-bito | 2016-05-19 23:05 | Visualart | Comments(0)

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