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音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
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藍井エイル – アカツキ
BEST -E-

BEST -E-

藍井エイル


藍井エイルの「アカツキ」はベスト盤『BEST -E-』に収録された新曲です。彼女の代表曲「IGNITE」を彷彿とさせるアップテンポの曲であり、エモ系の雰囲気は「シューゲイザー」や「幻影」に通じるものがあります。冒頭からピアノとともに彼女の歌声が響き渡り、ぐっと引き込まれます。圧倒的な声の存在感。エネルギーの塊のような、熱を帯びた歌声が紡ぐ美しいメロディに心を奪われます。

タフなロック・サウンドに乗って、絡みつくよう響くアコースティック・ギター、どこかジャズを思わせるピアノ、哀愁が漂うストリングスが曲を彩ります。歌声とメロディとアレンジが組み合わさって、幾度となく心を強く揺さぶります。BGMとして軽く聞き流すことは難しい、じっくり聴きたくなる曲です。聴かねばならない気持ちすら生まれます。間奏ではストリングスからエレクトリック・ギターへとソロが移ります。切なさから激情に大きく変化し、やがて両者は再び交わり、重なります。



藍井エイル – BEST -E-/BEST -A- (Trailer)

言葉は音に導かれたのでしょうか。「アカツキ」では、詞が描く世界もまた美しく、歌声に乗って届く言葉はショート・ムービーのような短い物語をイメージさせます。次第に色が落ちていって、サイレント・フィルムのような、声も色も消えた世界が残ります。曲がドラマチックに盛り上がり、音が乱高下を繰り返すにつれ、浮かぶイメージはモノクロームの世界に近づいていきます。

♪夜が朝に溶ける前に♪ や ♪夜と朝が分かつ前に♪ という言葉に惹かれます。もうすぐ夜が終わる、もうすぐこの時間が終わる、もうすぐ取り返しがつかなくなる。わずかに残された時間を惜しむように…という情熱とともに、どうすることもできない、この先にあるものに呑み込まれるしかない無力感が漂います。できるのは、ただ歩を進める、ただ過ぎていく時間を数える、そして明るくなっていく空を眺めること。
2016.10.31
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by mura-bito | 2016-10-31 21:12 | Music | Comments(0)
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