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音楽と物語に関する文章を書いています。
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30th FINAL 10: GIA CORM FILLIPPO DIA
TM NETWORK 30th FINAL

TM NETWORK 30th FINAL

TM NETWORK


「CAROL (CAROL'S THEME I)」の音が消えると、入れ替わりに響くのはロンドンの喧騒です。ロンドンっ子たちは古都の一角を歩き、さまざまな音が行き交い、声が飛び交います。

ウツがすっと手を挙げると、音が消えます。人々の話し声も、クラクションの音も、アスファルトを叩く靴音も聞こえません。目の前に広がるのは音のない世界。無数の音で組み立てられるTM NETWORKのコンサートであるからこそ、音が存在しない空白が余計に際立ちます。文章の行間に意味があるように、音が消えた時間が語りかけます。

再びウツが手を挙げ、音のない世界をスワイプして、ゆっくり歩いて姿を消します。その直後、音が戻ってきます。音が消える前と戻ってきた後では雰囲気が変わります。違う世界に接続されたことを意味するのでしょうか、次の曲「GIA CORM FILLIPPO DIA」が始まります。陽気な音が飛び出し、無数のレーザーが色とりどりに駆け巡り、魔物たちの祝祭を表現します。

***

"GIA CORM FILLIPPO DIA" は、物語「CAROL」において、音を盗む儀式の際に魔物たちが唱える呪文です。呪文を繰り返すたびに、地球から音が消えていきます。儀式が終わると、儀式の成功を「祝う」カーニバルが開かれます。

カーニバルの高揚感を表現する音楽をバンドで奏でます。音で特徴的なのはパーカッションですね。例えばコンガやボンゴは、サウンドを装飾して祝祭的な色を強めます。『CAROL -A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-』に収録されたオリジナルには、スティーヴ・サイドルニックが参加しています。彼はプライマル・スクリームの作品に参加しているそうな。「TM NETWORK 30th FINAL」では、サポート・メンバーのRuyがエレクトロニック・パーカッションを叩きます。

小室さんはソフト・シンセのボーカロイドを使い、ボーカルのメロディを弾きます。エレクトロニックに処理された声は言葉の形をとらず、時に無機質に、時にコミカルに、意味を持たない言葉の群れと化します。魔物の喚き声のようにも聞こえ、それがカーニバルの狂気に拍車を掛けます。

***

スクリーンには約30年前のコンサートを記録した映像が流れます。ステージでは、魔物に扮したダンサーたちが槍による殺陣やブレイクダンスを披露して、カーニバルで高揚する様子を表現します。

狂乱の宴を背にしながら、木根さんはアコースティック・ギターで演奏に参加します。小室さんが指差すとスポットライトが木根さんを狙い、木根さんはソロを披露します。ギターのカッティングが魔物たちのステップとぴたりと合い、狂気の度合いはさらに高まります。

音を盗む魔物たちの宴を、TM NETWORKは音で表現します。その音に観客である僕らは熱狂します。それはまるで、宴に酔って高揚する魔物たちのようです。いつの間にか僕らは魔物たちの役を演じていたのでしょうか。いつ終わるともしれない光と音のカーニバルは続きます。

INTRO
JUST LIKE PARADISE 2015/RHYTHM RED BEAT BLACK/CHILDREN OF THE NEW CENTURY 2015
HERE, THERE & EVERYWHERE/SCREEN OF LIFE/Birth
CAROL 2015 I
A DAY IN THE GIRL'S LIFE/CAROL (CAROL'S THEME I)/GIA CORM FILLIPPO DIA
CAROL 2015 II/IN THE FOREST/CAROL (CAROL'S THEME II)/JUST ONE VICTORY
INTERMISSION
月はピアノに誘われて/あの夏を忘れない/TETSUYA KOMURO SOLO -30th FINAL-/GET WILD 2015
WE LOVE THE EARTH/BE TOGETHER/I am/FOOL ON THE PLANET/ELECTRIC PROPHET
OUTRO

2016.06.06
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by mura-bito | 2016-06-06 21:48 | Music | Comments(0)
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