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音楽と物語に関する文章を書いています。
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30th FINAL 04: HERE, THERE & EVERYWHERE
TM NETWORK 30th FINAL

TM NETWORK 30th FINAL

TM NETWORK


オープニングから立て続けにダンス・ミュージックやロックが披露され、会場は熱で満たされます。その熱をクールダウンさせるのが、木根さんのカウントで始まるミディアム・テンポの「HERE, THERE & EVERYWHERE」です。

温かみのあるメロディは、手を重ねた温かみに似たものがあります。冬の夜空をモチーフにした歌詞とメロディが一体化し、心の隅々まで満ちていきます。音符がひとつひとつ身体に染み込み、芯から温かくしてくれますね。天を仰げば満天の星空が広がり、空を横切る流れ星まで見える。聴く人を冬の夜空のもとに連れていってくれることでしょう。

***

ソフト・シンセの音に重なるギターは、サウンドに輪郭が生まれ、柔らかな表情を曲に与えます。木根さんがアコースティック・ギターを弾くことで、冬の冷たさや星空の静謐さが伝わってきます。サポート・ギタリストの二人(葛城哲哉・松尾和博)が重ねるエレクトリック・ギターは、ふとした瞬間に出会う流れ星のようです。

ドラムを叩く阿部薫、パーカッションを叩くRuyというふたりのミュージシャンがリズムを支えます。スネアの音が印象に残るリズムはパーカッションを加えることで、聴き手の心をほぐし、サウンドに溶け込ませます。良質なポップスは、構えることなく音に身を委ねることができますね。メロディの魅力を噛みしめ、味わい、歌詞の世界に没入できます。

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歌詞に登場するのはギリシア神話の神々、アルテミスとオリオンです。冬の夜空を見上げ、星座が織り成す物語を、地上でなぞります。アルテミスとオリオンの話は悲恋ですよね。この曲で綴られる物語もまた、アルテミスとオリオンをなぞるかのように、寂しさが漂う。メロディがとてもポップで柔らかいだけに、歌詞に漂う悲哀さが一層目立ちます。

あの人は同じ星空、同じ星座を見上げている…と信じている。隣で見ることが叶わないならば、せめて同じ空を見ていると信じたい。未練がましく記憶に縛られるのは冬の夜空のせいか、どうしようもない別れ方のせいか。冬はやがて春へと移り変わります。冷たい空気に満ちた空を見上げながら、春が訪れたときのことを思う。春になったら雪がとけるように、思い出も、未練も消えるのかもしれません。春になれば、前に進めるのでしょうか。

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二番のサビで音が消えます。ウツはマイク・スタンドの前から離れ、観客席をぐるりと見渡します。木根さんと小室さんのコーラスが響き、観客も一緒にサビを歌います。AメロもBメロも親しみやすく、サビは歌うともっと心地好くなります。メロディの良さがこの曲のコアであり、メロディを音が引き立てます。その中には十代の小室さんが書いたメロディが含まれる、とされています。

十代のころ、小室さんは学校の授業で作曲する機会があり、教師から「この中に将来作曲家になるかもしれない人がいる」と言われ、その才能を認められたとのことです(Eテレの『ミュージックポートレイト』より)。当時から作曲のセンスは突出していたということでしょうか。近い時期に書かれたメロディを「HERE, THERE & EVERYWHERE」で体験することができます。

INTRO
JUST LIKE PARADISE 2015/RHYTHM RED BEAT BLACK/CHILDREN OF THE NEW CENTURY 2015
HERE, THERE & EVERYWHERE/SCREEN OF LIFE/Birth
CAROL 2015 I
A DAY IN THE GIRL'S LIFE/CAROL (CAROL'S THEME I)/GIA CORM FILLIPPO DIA
CAROL 2015 II/IN THE FOREST/CAROL (CAROL'S THEME II)/JUST ONE VICTORY
INTERMISSION
月はピアノに誘われて/あの夏を忘れない/TETSUYA KOMURO SOLO -30th FINAL-/GET WILD 2015
WE LOVE THE EARTH/BE TOGETHER/I am/FOOL ON THE PLANET/ELECTRIC PROPHET
OUTRO

2016.01.23
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by mura-bito | 2016-01-23 17:02 | Music | Comments(0)
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