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音楽と物語に関する文章を書いています。
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[PART2] TM NETWORK 30th FINAL
TM NETWORK 30th FINAL
2015-03-21&22 at Yokohama Arena


JUST LIKE PARADISE/RHYTHM RED BEAT BLACK/CHILDREN OF THE NEW CENTURY/HERE, THERE & EVERYWHERE/SCREEN OF LIFE/BIRTH/A DAY IN THE GIRL'S LIFE/CAROL (CAROL'S THEME I)/GIA CORM FILLIPPO DIA/IN THE FOREST/CAROL (CAROL'S THEME II)/JUST ONE VICTORY
INTERMISSION/月はピアノに誘われて/あの夏を忘れない/TETSUYA KOMURO SYNTHESIZER PERFORMANCE/GET WILD/WE LOVE THE EARTH/BE TOGETHER/I am/FOOL ON THE PLANET/ELECTRIC PROPHET

[PART1] TM NETWORK 30th FINAL

木根さんがアコースティック・ギターをかき鳴らし、生み出すメロディは「SCREEN OF LIFE」です。2004年のプロジェクト「DOUBLE-DECADE」の中核になった曲です。シングルではエレクトリック・ギター、アルバムではシンセサイザーで奏でたイントロですが、「TM NETWORK 30th FINAL」ではアコースティック・ギターで始まり、意表を突かれました。ギターの音に導かれ、シンセサイザーとスネアのビートが高らかに鳴り響きます。もともとトランスを標榜した曲ですが、2015年は、最新のソフト・シンセの音で構築されました。

10年のインターバルを経て、再びセット・リストに名を連ねます。当時はリズム・セクションをすべてハードディスクから鳴らしており、そのバランスすら小室さんがステージでリアルタイムに調整していました。underworldを彷彿とさせるスタイルです。一方で、歌詞は内省的な、沈んでいくようなモノローグ。目の前の人にだけでも届いてほしい、という切実な思いを感じます。当時は、妻であるKEIKOに救われていたのかもしれないし、今はむしろ救うべき立場にある。書いたときと今では言葉の持つ意味が違うのではないか、とも考えられます。

そして最新アルバム『QUIT30』の曲が披露されます。組曲形式で制作された「QUIT30」の最初のパートである「BIRTH」です。この組曲はSNSについて、いくつかの角度から光を当てて歌います。「BIRTH」ではTM NETWORKの特徴である「俯瞰」という言葉が使われています。何かしらのストーリーをつくって、その中でTM NETWORKという役を演じてきた三人。そのスタンスは、まさしく俯瞰です。

続いて、「TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30 HUGE DATA」の流れを踏襲し、組曲「CAROL」を演奏します。1988年に発表されたこの組曲は、TM NETWORKを代表する作品として記憶に刻み込まれています。組曲の幕を上げる「A DAY IN THE GIRL'S LIFE」のイントロは、映画の始まりに漂う緊張感に似たものを感じます。スクリーンに映る若い三人とCAROLを演じたパニーラ。彼女は前回のコンサート「TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30 HUGE DATA」のストーリーテラーとして登場し、その映像は今回のコンサートでも使用されています。後に知ったことですが、パニーラ本人が横浜アリーナに来ており、このコンサートを観ていたそうです。

「CAROL (CAROL'S THEME II)」が終わると、ロンドンの喧騒が交錯して響き渡ります。ウツがおもむろに手を振り上げると、音はピタリと止みます。スクリーンに広がっていたロンドンの景色も動きを止める。観客までもが、声も音も発しない。目の前に音のない世界が広がる。やがて、スクリーンの前に歩み寄り、再びウツが手を上げてスワイプすると、ステージを去ります。音が戻ってくる。わずかな間でしたが、音の空白は会場全体に緊張をもたらし、観客は呼吸の音すら漏れないようにしていました。

弾けるように響くサウンドが緊張を一気にほぐします。カラフルなレーザーとエレクトロニック・サウンドが会場を染め上げる「GIA CORM FILLIPPO DIA」。パーカッシヴな原曲の危うい陶酔感はそのままに、シンセサイザーの音で踊る楽しさを強烈に主張するアレンジです。このままULTRA JAPANに出ればいいと思います。2015年のULTRA JAPANはEDMシーンのビッグ・ネームが何人か参加しますが、そこに加わっても遜色ないサウンドと演出でした。

組曲の後半、「IN THE FOREST」と「CAROL (CAROL'S THEME II)」が演奏された後、物語のエンディング・テーマである「JUST ONE VICTORY」でCAROLという物語を締めくくります。空に向かって突き出した人差し指がステージと観客席をつなぐ。2012年の再始動から実によく演奏されてきた曲です。力強く響き、背中を押してくれる熱さを感じますね。CAROLと結びついた曲であると同時に、日々の生活をタフに過ごすエネルギーをくれる曲でもある。これで本当にCAROLは終わるんだなと思いながらも、気持ちが満たされるのが分かります。それはフィナーレを飾るのが「JUST ONE VICTORY」だからであり、終わる寂寥感を上回る、始まりの高揚感をもたらすからなのです。

[PART3] TM NETWORK 30th FINAL

2015.03.26
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by mura-bito | 2015-03-26 21:08 | Music | Comments(0)
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