inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
Note my experiences with impressive music/story.
ブログトップ
KEYBOARD SOLO/GET WILD -- the beginning of the end
TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end

TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end

TM NETWORK


V-Synth GT、Kronos X、Nord Lead 4。sledge、Virus TI、System-1、Virus Indigo 2 REDBACK。そしてMacのモニターに映し出されるソフト・シンセをコントロールするFantom-G6が二台。自分を取り囲むシンセサイザーを、小室さんは操り、TM NETWORKのサウンドを構築します。ステージにひとり残った小室さんは、シンセサイザーのひとつに近づき、その鍵盤に指を乗せると、ギター音でメタリックなメロディを奏でます。「TIME TO COUNT DOWN」のイントロで聴けるフレーズです。最初はゆっくりと、そして勢いよく奏でます。TM NETWORKがTMNと名を変え、コンセプトを変えてロックに傾倒した時期の曲です。勢いに任せて鍵盤を叩き、気持ちの赴くままに音を歪ませます。

別のシンセサイザーの前に立ち、今度はチェンバロやアコースティック・ギターを思わせる弦の音で柔らかいメロディを奏でます。メロディをつないでいくと、「SEVEN DAYS WAR」であることに思い至ります。同じシンセサイザーでピアノの音を呼び出し、「SEVEN DAYS WAR」の演奏を続けます。途中でシンセサイザーを変えて、同じ曲をピアノの音で奏でる。ソフト・シンセを操作してキックとベースの音を呼び出して走らせながら、ピアノの音で即興でメロディを奏でる。リズムを抜くと、再びピアノの音でスウィンギーな即興演奏を見せます。

▼▼▼

ソフト・シンセにプログラムされたサンプリング・フレーズを呼び出すと、赤く乱れる光がステージを包みます。聴いたことのない、けれども耳に届いた瞬間に心に点火するサンプリング・フレーズ。そのフレーズが繰り返される中、やがてキックとベースの音が会場を揺らすと、ひとつのEDMがここに生まれます。EDMのDJ/Producerがつくったと言われても納得しそうなトラックです。たとえばAVICII、Zedd、Afrojack。リリカルなフレーズが一瞬にして会場を包み、観客を呑み込みます。EDMを聴いたことがなくても、そのフレーズはキャッチーだし、聴く人を虜にする。

おもむろに小室さんが脚を振り上げ、三段に積まれたシンセサイザーのうち、一番上のV-Synth GTに足を乗せます。鍵盤が押し込まれ、「GET WILD」のサンプリング・フレーズが飛び出します。同時に、爆音と煙が立ち上がる。小室さんがV-Synth GTの鍵盤に指を叩きつけるたびに、「GET WILD」の断片が勢いよく放たれ、光が明滅します。これまで構築してきたライブの流れを断ち切るかのようです。

ワブル・ベースの音が響きます。モデル・チェンジした「GET WILD」のイントロです。ワブル・ベースはダブステップでよく使われる音であり、新型「GET WILD」を象徴する音ですね。「GET WILD」のサンプリング・フレーズ、ワブル・ベース、Ruyのドラム、バンナさんのギターが重なり、音の奔流は激しさを増します。光も明滅して音を煽ります。やがて爆音とともに煙が上がり、それまで鳴らしていた音が一度、すっと引きます。一瞬の静謐からクリアなシンセサイザーの音が産声を上げ、「GET WILD」のメロディが奏でられます。

▼▼▼

「GET WILD」は常にダンス・ミュージックとロックの間を移ろってきました。どちらに寄るかはアルバムやライブのコンセプト次第ですが、2014年は両者の中間に位置していると言えるでしょう。EDMとロックが背中を預けて並び立つ関係にある。ロックの色を濃くしている要因は、やはりギターですね。シンセサイザーの音で埋め尽くされたサウンドの中でギターの音は屹立しつつも、きっちりとサウンドを支えている。バンナさんが弾く銀色のエレクトリック・ギター、ARISTIDES INSTRUMENTS社のARISTIDES 010がクールな音を出します。バンナさんの音はソフト・シンセの音に溶け込み、ところどころで前に出てくる音が気持ちいい。

このライブ・ツアーの「GET WILD」はイントロも長ければ、アウトロも長い。もはや別の曲を前後に入れたと言ってもいいでしょう。イントロで聴かせたフレーズをアウトロでも流しつつ、観客を強烈な四つ打ちの嵐に巻き込んでいく。ユーロ・ビートからテクノへ、そしてトランスと、ダンス・ミュージックの歴史を追跡するかのように変化してきた「GET WILD」は、2014年はEDMのスタイルをまとっています。深みのあるキックとベース、そこに重ねる鮮やかなシンセサイザーの音。スタイルが変わるたびに新たな生命が吹き込まれ、新たな音楽体験をもたらしてくれます。

RETRACE/LOUD/Scene1/COME ON LET'S DANCE/KISS YOU
Scene2/永遠のパスポート/ACCIDENT/金曜日のライオン
Scene3/RAINBOW RAINBOW/BE TOGETHER/CUBE
Scene4/I am/JUST ONE VICTORY/KEYBOARD SOLO/GET WILD
Scene5/SELF CONTROL/Scene6/BEYOND THE TIME/Scene7


2014.10.08
[PR]
by mura-bito | 2014-10-08 22:09 | Music | Comments(0)
<< Scene5/SELF CON... Scene4/I am/JUS... >>

fujiokashinya (mura-bito)
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
最新の記事
Sarah Àlainn –..
at 2017-10-19 21:12
コアラモード. – 雨のち晴..
at 2017-10-17 21:53
[PART2] TM NET..
at 2017-10-11 21:45
[PART1] TM NET..
at 2017-10-10 21:40
GET WILD Takky..
at 2017-10-03 21:21
Carly Rae Jeps..
at 2017-09-25 21:21
LINKIN PARK – ..
at 2017-09-21 21:48
以前の記事
記事ランキング
カテゴリ
タグ
ライフログ
TM NETWORK

























TETSUYA KOMURO




quasimode


Linkin Park


Paramore

Immigrant'sBossaBand

Ryu Miho

AVICII


Krewella

Zedd

藍井エイル






Gacharic Spin


梨木香歩

村上春樹



京極夏彦



Book





Comic







Music



ブログジャンル