inthecube
音楽と物語に関する文章を書いています。
ワイルドじゃなくてもいいからタフになりたい
Want to become tough, not need to get wild.
ブログトップ
[PART1] TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end
TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end
2014.04.26&27 at (F)uchu no Mori Art Theater
2014.05.19&20 at Tokyo International Forum Hall A

3つの三角形が浮かび上がり、それらはくるくると回り、やがて数が増えて、無数の三角形がスクリーンを覆います。静謐な音がスクリーンを彩り、やがてヘビーな音が絡みつく。エレクトロニック・サウンドが会場を満たしてゆきます。青と赤と緑の三角形が現われ、青く染まる水面、紅く燃える炎、風に揺れる緑の草原が映し出されます。光の三原色。

音はいっそう大きくなり、三角形の動きは激しくなります。やがてスクリーンに映し出されたのは2012年のライブ「TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-」と2013年のライブ「TM NETWORK FINAL MISSION -START investigation-」の映像です。未来の世界から過去にリワインドし、ぐるぐると時間は巻き戻されます。そして、真っ白な通路を歩く3人の姿が映し出され、最新シングル「LOUD」のミュージック・ビデオの冒頭に挿入されたシーンが再生されます。物語の最終章が始まりを告げます。

「LOUD」のイントロが鳴り響き、幕が開くと、そこには真っ白な世界が広がっていました。僕らの予想を裏切るかのように、楽器も演者も存在しない、ただただ白い空間が広がっている。中央には奥へと伸びる通路があり、ステージの奥の壁には、「LOUD」のミュージック・ビデオで使われたセットと同じデザインが施されています。僕らは宇宙船に乗り込み、これからそこで行なわれる出来事の目撃者になるのです。


ステージの両脇からキーボード・ブースやドラム・セットがスライドして姿を見せます。ギターの「バンナ」こと松尾和博さん、ドラムスのRuyさんが持ち場につきます。そしてグレーの衣装を身に着けた木根さんが現われ、ギターを下げます。同じ衣装の小室さんが姿を見せ、シンセサイザーの要塞に足を踏み入れるとさっそく音を調整し始めます。ドラムの激しいスネアの音を合図に音が熱を帯び始めます。やがて奥のドアが左右に開くと、光を背に現われたのはウツ。中央の通路をゆっくりと進み、おもむろにマイク・スタンドに手をかけると、「LOUD」を歌い始めます。

ウツがボーカルをとる曲の合間には、物語を綴るパフォーマンスが挿入されます。「LOUD」の後のパフォーマンスは、強烈なDUBSTEPサウンドが鳴り響く中で行なわれていました。前回のライブでも「MISSION PART1」というDUBSTEPの雰囲気を醸すインストゥルメンタルが流れましたが、今回はそれ以上、もはやDUBSTEPそのものと言えるサウンドが飛び出しました。ウツと木根さんは淡々と演技を続けます。総合演出を手がける小室さんは音をいじっています。鳴り響くDUBSTEP。強烈なダンス・ミュージックが流れる中で紡がれる物語。

ライブはエレクトロニック・サウンドを軸にしたバンド・スタイルで進みます。アルバム『DRESS2』の1曲目に収録されている「COME ON LET'S DANCE」はオリジナル・バージョンよりも激しく、タフな音に仕上がっています。ライブではさらに音を重ね、エレクトロとロックとファンクが入り乱れるサウンドは身体の芯から熱くなりました。すでに『DRESS2』でライブのサウンドは予告されていたのですが、小室さんがそのまま再現するはずもなく、多くの部分がアップグレードしていました。

ウツの声でカット・アウトした後、間髪入れずにバンナさんのギターが高らかにリフを刻む。このシャープなリフがものすごく格好良くて、震えが止まらなかったことを覚えています。曲は「KISS YOU」。このリフを入れて『DRESS2』に収録してもらいたかったですね。この曲は色気があってどのライブのアレンジ・演奏も好きなのですが、そのリストがまた長くなったことに驚くばかりです。木根さんがギター・ソロを披露し、「KISS YOU」が終わります。

ところどころに挟まれる物語の断片。奥のドアが開くと、何かが入った大きなカプセルのようなものが登場し、ウツと木根さんはキーボードらしきものをタイプして、ときどき言葉を交わしています。透明なカプセルの中身を覗き込み、異常がないことを確認すると、2人は去ってゆきます。物語が進むにつれ、カプセルの中身が変わっていることが見て取れます。人体のかたちをとり始めたかと思えば、やがて女性らしい体型になってゆく。髪が長くなり、見覚えのあるワンピースとグリーンのトップスをまとった姿に変貌する。

『DRESS2』の収録曲が次々と演奏されます。「永遠のパスポート」、「RAINBOW RAINBOW」、「BE TOGETHER」、「金曜日のライオン」、「ACCIDENT」。30年前の曲が2014年の音でドレス・アップしており、ウツの歌声が曲に深みのある色と輝きを与えています。木根さんはコーラスでハーモニーを生み出し、小室さんもキーボード・プレイの傍ら、マイクを引き寄せてコーラス・パートを歌います。

「BE TOGETHER」ではサビの直前でウツと木根さんがくるりと回るのが定番なのですが、最終公演では小室さんも回りました。それまで背中を向けて後ろのキーボードを弾いていたのですが、やや照れながら、ふわっと半回転。仙台公演で回ったと聞いたとき、最後だから回るよねと話していたのですが、何と本当に回りました。

サポートの2人が去り、ステージに立つのはTM NETWORKの3人のみ。ウツの歌を合図に、木根さんがアコースティック・ギターを弾き、小室さんがシンセサイザーの音を重ねます。シンプルな音で披露されたのは「CUBE」。アルバム『Major Turn-Round』の最後に収録されている曲です。プログレッシヴ・ロックをテーマに掲げたアルバムであり、その中でもかなりユニークな展開を見せる曲ですね。ゆったりと独白する雰囲気で始まり、最後は叫ぶように言葉を叩きつける。そしてさらに盛り上がっていくと思わせ、突如として音が収束し、淡々とした独白で曲は終わります。

「the beginning of the end」では「CUBE」の歌詞が少し変わりました。♪密室みたいに世界は息苦しい♪ が ♪屋根裏みたいに世界は息苦しい♪ に変わり、♪I don't care what's going on out of my tiny and empty cube♪ が ♪I don't care what's going on out of my empty cube, everyone♪ に変わりました。後者は記憶が曖昧ですが、この変化の謎はじっくりと考えてみましょう。

[PART2] TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end

2014.05.29
[PR]
by mura-bito | 2014-05-29 22:29 | Music | Comments(0)
<< AVICII – Lay Me... Rolling Stone J... >>

fujiokashinya (mura-bito)
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新の記事
[PART2] LINKIN..
at 2017-07-30 08:25
[PART1] LINKIN..
at 2017-07-29 09:39
ORESAMA「Trip T..
at 2017-07-26 22:10
Zedd & Liam Pa..
at 2017-07-20 21:58
藍井エイル「シリウス」:一等..
at 2017-06-04 21:19
[PART4] Sound ..
at 2017-05-31 21:53
[PART3] Sound ..
at 2017-05-29 22:13
以前の記事
記事ランキング
カテゴリ
タグ
ライフログ
TM NETWORK

























TETSUYA KOMURO




quasimode


Linkin Park


Paramore

Immigrant'sBossaBand

Ryu Miho

AVICII


Krewella

Zedd

藍井エイル






Gacharic Spin


梨木香歩

村上春樹



京極夏彦



Book





Comic






Music


ブログジャンル